実力勝負が熱い!『アブストラクトゲーム』のおすすめ13選

今回は、ボードゲームの実力が試される『アブストラクトゲームのおすすめ13選』を徹底紹介します。
アブストラクトゲームとは簡単に言うと、オセロや囲碁のような「運要素が少なく、全ての情報が公開されている」ゲームのことで、戦略・先読みが重要です。
「ボード上でコマを動かすタイプ」「陣地取りタイプ」「タイルを取り合うタイプ」など様々なゲームを紹介しているので、ぜひ最後まで見て頂けると嬉しいです!
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アブストラクトゲームとは


アブストラクトゲームはいくつか解釈がありますが、近年では、下記の2つの要素が揃ったゲームを指すことが多いです。
- 全ての情報が公開されている(隠匿要素なし)
- 運要素が少ない
上記のようにアブストラクトゲームは「運要素が少なくて全情報が公開されているゲーム」のことで、将棋・囲碁・オセロ・チェスなどもアブストラクトゲームに分類されます。先の先を読む戦略性が重要で、ボードゲームの実力が試されるジャンルです。
アブストラクト系ボードゲームには「ボード上にコマを置き合う2人対戦ゲーム」が多いです。
アブストラクトゲームのおすすめ13選
ここからは、ボードゲームの実力が試される『アブストラクトゲームのおすすめ13選』を徹底紹介していきます。
①カスカディア


プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
対象年齢 | 10歳~ |
カスカディアは、「生息地」と「動物」の両方をうまく配置していく2層構造のパズル系ボードゲームです。発売後すぐに世界最大のボードゲームサイトBGGのアブストラクト部門で1位になりました。
手番では、場にある「生息地タイル&動物ディスク」のペア4つから1つを選んで、手元に配置していきます。


生息地タイルはできるだけ地形が長く続くように配置して、動物ディスクは各動物の得点方法に則って高得点になるように配置します。
生息地と動物の2つのパズルを並行して行うので、生息地と動物のどちらを優先するかというジレンマが常にあります。一方で、タイルは四方八方に自由に伸ばせるので、窮屈感がなくて穏やかなプレイ感です。ルールがシンプルで遊びやすく、ゲーム後の満足度がとても高いので、ボードゲーム初心者やファミリーにもおすすめです。


②アズール(Azul)


プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
対象年齢 | 8歳~ |
アズール(Azul)は、プレイヤーがタイル職人となって、宮殿の壁に美しくタイルを配置することを目指すボードゲームです。2018年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞した人気作で、先ほど紹介したカスカディアが出てくるまではBGGのアブストラクト部門で1位に君臨し続けていました。
アズールでは手番の度に共通の場にあるタイルから1色を獲得して、色ごとに自分のボードに並べていきますが、余ったタイルはマイナス点になってしまいます。


タイルを余らせないように計画的にタイルを獲得しつつ、いかに相手にマイナス点を押し付けるかを考えるゲームです。手番の度に「自分の欲しいタイルを取るか」「相手の妨害をするか」というジレンマに悩まされ続けるので、シンプルだけどしっかりとした遊び応えがあります。
2人で遊んでも面白いので、カップル・夫婦でじっくり頭を使って遊びたいという方にもおすすめです!


③アズール:サマーパビリオン


プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
対象年齢 | 10歳~ |
アズール:サマーパビリオンは、先ほど紹介したAzulシリーズの第3弾です。
サマーパビリオンでも「タイルの獲得」「タイルの配置」を繰り返しますが、「好きな色として使えるワイルドカラータイル」や「特定の配置によるボーナスタイルの獲得」いった新要素が加わっています。


アズール同様にアブストラクト風なゲームですが、アズール通常版を「ガチ寄り」とするなら、サマーパビリオンは「カジュアル寄り」です。なぜなら、サマーパビリオンは他プレイヤーからの妨害を受けづらくなっているので、相手のボードをそれほど気にすることがなく、「自分がどう得点を伸ばすか」に集中しやすくなっています。
相手とバチバチにやり合うという魅力は減っていますが、万人が遊びやすい形式になっているので、ボードゲーム初心者なら通常版よりもサマーパビリオンから入るのがおすすめです。


④アズール 王妃の庭園


プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45~60分 |
対象年齢 | 10歳~ |
アズール 王妃の庭園は、アズールシリーズの第4弾で、今度は庭師となって、立派な庭を作ることを目指します。
アズールシリーズでお馴染みの「丸皿から1色(1つの模様)のタイルを全て獲得する」といったドラフト方式でタイルを集めて、木や鳥、蝶、花などで庭を飾っていきます。


ただタイルのドラフト方法こそアズールシリーズを継承していますが、タイルの配置コストや置き方、在庫管理などは全く新しくて、これまでとは一味違うアズールになっています!
前作のサマーパビリオンと比べるとパズル要素が強くなっていて、「何を捨てて何を置くか」「タイルをどのように連結させていくか」などより悩ましくなった作品です。


⑤コリドール(Quoridor)


プレイ人数 | 2人~4人 |
プレイ時間 | 15分 |
対象年齢 | 6歳~ |
コリドール(Quoridor)は、自分のコマを1マスずつ動かしてゴールまで進むことを目指すというアブストラクト系ボードゲームです。
手番でやることは「コマを進める or 壁で相手の進路を塞ぐ」のどちらかで、特に重要なのは壁を使って相手の進路をブロックすることです!


相手をできる限り遠回りさせるために、どこに・どのタイミングで置くかの判断が重要です。
運要素が一切ない戦略的なゲームなので、負けた時は本当に悔しくてすぐに「もう1回!」と再戦を申し込んでしまいます。2人でじっくり遊べるおすすめのアブストラクトゲームです!(4人プレイ可)


⑥ピロス(Pylos)


プレイ人数 | 2人用 |
プレイ時間 | 15分 |
対象年齢 | 8歳~ |
ピロス(Pylos)は、2色の玉を交互に置いていき、ピラミッドの頂点に自分の玉を置いたら勝ちという2人用のアブストラクトゲームです。


ピロスでは「自分の玉を節約する」ことが大事です。「玉4個を正方形状に並べる」ことで自分のストックの玉を残しながらプレイできるので、このルールをうまく利用して「いかに相手に玉を使わせて、自分の玉は残しておくか」というのが勝利の鍵となります。
ルールが簡単でサクッと遊べるので、我が家では就寝前に妻と遊ぶゲームのひとつです。序盤は優位に進んで「これは勝ったな」と思っていてもなぜか最後には負けてしまうことがよくあるので、最後まで気が抜けません。


⑦クアルト(Quarto)


プレイ人数 | 2人用 |
プレイ時間 | 15分 |
対象年齢 | 6歳~ |
クアルトは、五目並べのように「2人で交互にコマを配置して一列揃えた方が勝ち」という2人用のアブストラクト系ボードゲームです。
ただ、独特なのが駒の見た目がどれも違うところ!コマは「色・高さ・形・穴のありなし」と様々な要素が異なっていて、このうちどれか“1つの要素”を一列揃えた人の勝ちとなります。


また、「駒は自分で選べずに相手が選ぶ」という独特のルールも面白いです。次に相手から渡されるコマ、そして次に自分が渡すコマを先読みして、相手を詰みの状態にする頭脳戦が楽しめます。
ただし、「次の手番で勝てるぞ!」と思っても、リーチの列を見落としてついうっかり負けてしまうことがよくあります…。そのため「リーチはどこか?」「このコマを渡してもいいのか?」という確認にかなり神経を使うので、ゲーム後にいい感じの疲労感があります。


⑧タイニータウン(Tiny Town)


プレイ人数 | 1人~6人 |
プレイ時間 | 45~60分 |
対象年齢 | 14歳~ |
タイニータウンは、小さな町の市長となって、限られた資源をつかって町作りをするボードゲームです。
各プレイヤーは、4マス×4マスの個人ボードに、建物の元となる資源を配置していきます。ただし、配置する資材の種類を決めるのは、自分ではなく、手番の度に交代する棟梁プレイヤーです!


最初はまっさらなボードに自由に配置できますが、ボードが埋まってくるととても苦しい…なぜなら、お互いのボードが見えているので、相手が欲しくない資源を強制的に取らせることができるからです。適当にほいほい置いていると、要らない資源を押し付けられて詰まされてします…笑
かわいい見た目のライトなゲームかと思いきや、運要素がほぼないガチガチのアブストラクトゲームです。個人的には、欲しくもない資源を取らされて、悩みながら苦しい選択をしなければならないところが好きです。


⑨ブロックス


プレイ人数 | 2人~4人 |
プレイ時間 | 20分 |
対象年齢 | 8歳~ |
ブロックスは、4色のブロックを盤面に広げていく陣取り系のアブストラクトゲームです。
遊び方はとても簡単!自分のブロックの角と角が接するように、ブロックを1個ずつ置いていき、たくさん置けた人が勝者となります。


自分のブロックの角と角を繋げていく
一見、子供向けのパズルゲームに見えますが、実際には邪魔し邪魔されるバチバチのアブストラクトゲームです!相手のブロックを邪魔しすぎて、ゲーム後にギスギスしてしまったこともあります…笑
ただ、ルールが超シンプルなので、子供やおじいちゃん・おばあちゃんともすぐにできるおすすめのファミリーゲームでもあります。僕は、自分と妻の両方の実家に置いていて、いつでもみんなで遊べるようにしています!


⑩マンカラカラハ


プレイ人数 | 2人用 |
プレイ時間 | 10~15分 |
対象年齢 | 8歳~ |
マンカラ(mancala)は、紀元前から遊ばれている世界最古のボードゲームのひとつで、種まきのように「穴に石を置いていく」2人用のアブストラクトゲームです。


世界各地で100種類以上のルールがありますが、基本的には「自分の手番を増やす」「相手の石を横取りをする」ことを狙い、一方で同じように考えている相手の狙いを阻止していきます。
自分の計画通りに大量の石を横取りしたり、終盤に相手の陣地に石を送り込んで大逆転した時は快感です!


⑪ゴブレットゴブラーズ


プレイ人数 | 2人用 |
プレイ時間 | 5分 |
対象年齢 | 6歳~ |
ゴブレットゴブラーズは、自分のコマを縦・横・斜めのいずれか一列に並べたら勝ちという2人用のアブストラクトゲームです。プレイヤーはそれぞれ大・中・小のコマを持っていて、そのコマを3マス×3マスの盤面に置いていきます。
このゲームの面白いポイントは、コマを配置する・動かすだけでなく、既に置かれているコマの上に自分のコマを被せることもできること!


上のように、配置してあるコマよりも大きければ上から被せることができます。そのため、毎手番で「どの大きさをどこに置くのか」が本当に悩ましいです!
さらに、コマの配置の仕方以外にも、実は「記憶力」も重要です。ゲーム終盤で手元にコマがなくなったら盤面のコマを動かさなければなりませんが、移動させたことで下のコマが出てきて、相手のコマが一列そろって負け…なんてこともよくあります。
たった5分でできる簡単なゲームなので、ちょっとした空き時間や就寝前に遊ぶのにぴったりです!


⑫ノッカノッカ


プレイ人数 | 2人用 |
プレイ時間 | 5分~ |
対象年齢 | 6歳~ |
ノッカノッカ(NOCCA×NOCCA)は、盤面に各自コマを5つ配置して、相手陣営のゴールを目指す2人対戦のアブストラクトゲームです。
自分のコマを1マスずつ動かしてゴールを目指しますが、特徴的なのが「相手の駒にのっかることで、相手のコマの動きを封じる」ことができるところ。
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最大3段まで乗せることができて、下のコマは動かすことができなくなります。相手のコマの上にのっかって動きを封じつつ、相手よりも先にゴールへたどり着けば勝ちです。
ルールが簡単で、「もうちょっとで勝てたのに!」となりやすいので、ついついもう1戦遊んでしまう中毒性のあるアブストラクトゲームです。


⑬どうぶつしょうぎ


プレイ人数 | 2人用 |
プレイ時間 | 5分 |
対象年齢 | 4歳~ |
どうぶつしょうぎは、小さい子供と2人で遊べる将棋ゲームです。
普通の将棋では自分のコマが20個ありますが、どうぶつしょうぎではなんと4個しかありません!そして、盤面も3×4マスになっていて、通常の将棋と比べるととてもコンパクトになっています。


どうぶつしょうぎを考案したのは女流棋士の方で、自分の将棋教室に4歳くらいの子供が来た時に「小さな子供でもなんとか将棋ができないものか…」と悩んで考えたのがこのゲームだったそうです。
遊び方がとてもシンプルなので、親が将棋を知らなくても子供と一緒に2人ですぐに遊べます!子供と遊べる「初めての将棋ゲーム」としておすすめです。


【最後に】おすすめのアブストラクトゲームランキング


以上が、運要素が少ない実力勝負のアブストラクトゲーム13選でした。
アブストラクトゲームは、先の先の展開を読む先読みが重要なゲームですが、だからと言ってハードルが高いというわけではなく、どれもルールがとてもシンプルで遊びやすいゲームばかりです。
最後に僕が特に気に入っているアブストラクトゲームTOP3を紹介します。
順位 | ゲーム名 |
---|---|
1位 | カスカディア |
2位 | アズール:サマーパビリオン |
3位 | アズール |
特に気に入っているのは『カスカディア』です。ルールがシンプルで遊びやすく、得点ルールが毎回変えられるので何度でも遊べます。妨害要素が強めで相手とバチバチやり合いたい方は『アズール』がおすすめです。
気になるボードゲームがあれば、ぜひレビュー記事もチェックしてみてください。






【関連】2人で遊べるおすすめボードゲーム
アブストラクトゲームは2人用のゲームが多いですが、今回紹介したほかにも2人で遊べるおすすめボードゲームはたくさんあります。下記の記事で『2人で遊べるおすすめボードゲーム』を紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。