スカルを徹底紹介!ドクロを避けて花をめくる心理戦ボードゲーム
これまで数百種類のボードゲームをレビューしてきましたが、自分の中で定番ゲームすぎて、逆にレビューをしていなかったボードゲーム『スカル』。
あまりに遊びすぎて擦れ跡が目立つようになってきたので、買い換えようと思っていたら、なんと新版が発売されることに。
ちょうどいい機会ということで、今回はリニューアルした心理戦ボードゲーム『スカル 2023年新版』のルール&レビューを紹介します。
おそらく余裕で500ゲーム以上はしています。普段ボードゲームをやらない人でも遊びやすいので、プレイする機会が多くて、自分の中では何年経っても全く廃れないボードゲームです。
ゲーム名 | スカル(2023年新版)日本語版 |
プレイ人数 | 3~6人 |
プレイ時間 | 15~45分 |
対象年齢 | 10歳~ |
発売時期 | 2023年4月 |
デザイナー | Hervé Marly |
アート | Thomas Vuarchex |
版元 | Space Cowboys |
発売元 | ホビージャパン |
価格 | 2,860円(税込) |
受賞 | 2011年フランス年間ゲーム大賞 |
関連ページ | ・ホビージャパン公式ページ ・BoardGameGeek |
気になるところまで飛ぶ
スカルはどんなボードゲーム?
スカルは、相手が伏せたカードが「花」か「ドクロ」かを読み合う心理戦ボードゲームです。
各プレイヤーの手札は「花3枚」と「ドクロ1枚」のみ。最初は1枚ずつ選んで伏せていき、2巡目からは「さらにカードを伏せる」か「花のみをめくれると思う枚数を宣言する」こともできます。最も多い枚数を宣言したプレイヤーが場のカードをめくっていきます。
めくっている途中でドクロがでたら失敗で、自分のカードをランダムで1枚失います。宣言した数の花をめくれたらチャレンジ成功で、2回成功したプレイヤーの勝利です。
ドクロか花のどちらを置いたのかを当てるだけなのに、読み合いの緊張感、カードをめくる時のドキドキ感、ブラフではめた時の快感が凄いです。たった4枚、たった15分で、誰でも楽しめる最高の心理戦ボードゲームです。
以前は「髑髏と薔薇(Skull & Roses)」という商品名で、2011年にフランスゲーム大賞を受賞しています。
スカルの公式動画(24秒)
2023年新版の違い
スカルの新版は、2023年4月に発売しました。旧版との違いは、デザインとオプションルールです。
パッケージは、紫からピンクになりました。
また、新版のマットの裏面には、花のイラストが描かれるようになりました。
また、1種類のディスクが、パッケージのピンク色に変更されています。
そして、新版の目玉は新たに追加された「ラストチャンスディスク」です。
使い方は、記事後半の『スカルのオプションルール』で説明しています。
スカルの内容物
スカルの内容物は以下の通り。
スクロールできます
《内容物》
ディスク4枚×6セット / プレイヤーマット6枚 / ラストチャンスディスク1枚
スカルのゲーム準備
各プレイヤーは同色のディスク4枚&プレイヤーマットを受け取ります。
ディスクには「3枚の花」と「1枚のドクロ」があります。
マットは無地の面を上にして手元に置き、4枚のディスクは表面(バラ&ドクロの面)が他の人に見えないように持ちます。
スカルのルール
スカルのルール・遊び方を紹介します。
①ディスク1枚を裏向きで置く
最初に全員が自分のディスクから1枚選んで、マットの上に裏向きで置きます。
②手番でできること
全員が1枚目のディスクを置いたら、先手プレイヤーから時計回り順で手番を行います。
自分の手番にできるのは、以下のどちらか。
- ディスク1枚を追加する
- チャレンジする
手番が終わったら、次のプレイヤーの手番になります。
③ディスク1枚を追加する
ディスク1枚を追加する場合は、手持ちのディスクから1枚選び、配置済みのディスクの上に裏向きで重ねます。
ドクロを置いても花を置いてもOKです。
このラウンドで勝利を目指すなら「花」、他のプレイヤーの勝利を阻止するなら「ドクロ」を置きます。
④チャレンジする
チャレンジする場合は、「ドクロをめくることなく花だけを連続でめくれると思う枚数」を宣言します。
宣言できる枚数は「1枚~場のディスクの合計枚数」までです。
⑤チャレンジが宣言されたら「勝負 or パス」を選択する
誰かがチャレンジを宣言したら、それ以降はディスクを追加できず、自分の手番には「勝負」か「パス」を選ばなければなりません。
勝負
勝負は、前のプレイヤーが宣言した枚数より大きい数字を宣言します。
パス
パスすると、このラウンドから降りることになります。それ以降、このラウンドでは手番が回ってきません。
1人を除くすべてのプレイヤーがパスするまで続けて、残ったプレイヤーが「チャレンジャー」になります。
⑥チャレンジの判定
チャレンジャーは、自分が宣言した枚数のディスクをドクロを出さずにめくらなければなりません。
ディスクをめくっていくときのルールがこちら。
- 最初に自分のディスクを全てめくる
- 他のプレイヤーのディスクは裏向きの一番上のディスクからめくる
最初に、自分のディスクを全てめくります。
ここで、ドクロが出たらチャレンジ失敗です。(これ以降、カードをめくることはできません)
自分のディスクにドクロがなければ、次に他のプレイヤーのディスクをめくっていきます。
チャレンジャーは誰のディスクをめくるのかを選択して、裏向きのディスクの一番上からめくります。
1枚めくる度に、次に誰のディスクをめくるかを選択できます。つまり、同じプレイヤーの一番上のディスクをめくってもいいですし、別のプレイヤーの一番上のディスクをめくってもOKです。
ドクロが出た時点でチャレンジ失敗となり、そこでディスクをめくるのをやめます。(宣言した数に達していなくても終了)
ドクロを1枚もめくることなく、宣言した枚数分の花をめくることができればチャレンジ成功です。
⑦チャレンジ失敗したらディスク1枚を失う
チャレンジ失敗したら、チャレンジャーが配置したディスクと手持ちのディスクを合わせて、裏向きでシャッフルします。
ドクロをめくられたプレイヤーがチャレンジャーのディスクを1枚選び、裏向きのまま箱に捨てます。
また、チャレンジャーが自分で伏せたドクロをめくった場合は、自分のディスクの表面を見て、任意のディスク1枚を裏向きのまま箱に捨てます。
手持ちのディスクが全部なくなってしまったプレイヤーは、ゲームから脱落します。
⑧チャレンジ成功したらマットを裏返す
チャレンジ成功したら、マットを裏返して「花の面」を上にします。
花の面が上になっているプレイヤーは、1回勝利したことを表しています。
すでに花の面が上になっているプレイヤーがチャレンジ成功したら、ゲームの勝者になります。
⑨次のラウンドへ
自分が出したディスクを回収して、次のラウンドになります。
先手プレイヤーは、前ラウンドのチャレンジャーです。
チャレンジャーが脱落している場合は、ドクロをめくられた人が先手プレイヤーになります。
⑩ゲームの終了
以下のどちらかを満たすと、ゲーム終了になります。
- チャレンジを2回成功させたら、そのチャレンジャーの勝ち
- 1人を除く全員のディスクがなくなったら、残ったプレイヤーの勝ち
スカル新版のオプションルール
スカル 2023年新版には、ラストチャンスディスクを使った選択ルールがあります。
ラストチャンスディスクは、裏表が同じデザインで、全員が分かる花のディスクです。
ラストチャンスディスクは、チャレンジ失敗して、残りディスクが1枚だけになった時に受け取ることができます。
使えるのは次のラウンドのみで、ラウンド終了時に共通サプライに返さなければなりません。
ラストチャンスディスクを受け取っている状態で、チャレンジ失敗した場合、ラストチャンスディスクと残り1枚のディスクを両方失って、脱落となります。(ラストチャンスディスクは共通サプライに戻る)
スカルのレビュー
最後は、スカルのレビューです。
たった4枚でできる熱い読み合い
皆あたかも「全部花ですよ~」という顔をしながらチャレンジしてきますが、それを素直に受け取ってはいけません。
チャレンジする人は自分の伏せカードを全てオープンしないといけないから、ドクロを伏せていたらチャレンジしないはず。チャレンジしたということは、きっと全部花を伏せてるんだ!
と思って、めくってみると、ドクロ…。
こんな感じで、素直に数字を上げてしまうとまんまとハメられてしまいます…。表情や言葉の裏側を読み取るのがスカルというゲームです。
スカルはドクロか花のどちらを置いたのかを当てるだけなのに、読み合いの緊張感、カードをめくる時のドキドキ感、ブラフではめた時の快感が凄いです。たった4枚、たった15分で、これほどまでに手に汗握る心理戦を楽しめるゲームはそうないでしょう。
また、遊ぶときは続けて3ゲーム以上やるのがおすすめです。理由は、同じメンバーで何ゲームもやっていると、次第に人読み要素が入ってくるからです。
「Aさんは序盤はドクロばっかりだから、めくらないようにしよう」「Bさんはブラフ多いから、パスして自滅させよう」「Cさんは誰かがチャレンジ成功した直後はドクロ率高いな」というようなことがなんとなく分かってきます。
人の傾向が見えてきて、それも読みの要素に加わってくると、さらに一段階面白さがアップします。
盛り上がりポイントが多い
スカルは、カードをめくる度にめちゃくちゃ盛り上がります。
もうこれ以上めくれないでしょ…という空気の時に、数をアップさせると「いやいや、さすがにやりすぎ」「全然余裕だから。なんならもう1つ上げてもいけるし」などと言い合いながらワイワイできますし、そんな中で1枚めくると「おー」、2枚めくると「おおー」、3枚めくると「おおおー」というように、カードを表にする度に盛り上がります。
また、手札が少ない時にドクロを持ってないように装っておいて、ここぞという時にドクロを出して相手のチャレンジを失敗させたときには一際大きい歓声があがります。
特にこれが通ったら負けちゃうというタイミングだったら、「よく止めてくれた」「信じてたぞ」みたいに一時的に仲間になったような一体感が生まれることもあります。笑
ラストチャンスディスクについて
スカルの新版で追加されたラストチャンスディスクは、手札1枚になった時のどうしようもない状況が緩和されるので、普通に良調整です。
これまでは手札1枚だと、自分の手番になったらチャレンジしかできず、その1枚がドクロなら詰み状態でした。
ラストチャンスディスクがあれば、「カードを伏せるかチャレンジの選択ができる」「残りがドクロの場合、最初にラストチャンスディスクを伏せてからチャレンジすることで最後の1勝負ができる」というように残り1枚の状況でのチャンスが増えました。
選択ルールということですが、スカルの新版で遊ぶなら必須で導入したいルールです。
スカルはどんな人におすすめか?
スカルは、誰でもすぐに理解できる&短時間で遊べる&鉄板で盛り上がるので、(小さい子供を除いた)万人におすすめできるボードゲームです。
自分の環境では、よく一緒にボードゲームをする友達5~6人と遊ぶときの定番ゲームになっていますし、ボードゲームを遊んだことがない友達が遊びに来たときに重宝するゲームでもあります。
年末に実家に帰省した時にも60代の両親と弟夫婦と一緒に遊びましたが、弟夫婦はかなり気に入ってくれて、すぐに購入したそうです。家に1個置いていたら、色んなシーンで活躍してくれるゲームだと思います。
ただ、ブラフや読み要素があるので、小学生低学年以下の子にはまだ難しい気がします。我が家の小学1年生の子供たちと遊んだら、ルール的には簡単なので問題なくプレイできますが、ブラフをかけたり、相手の思惑を読むのがまだ難しいので、その時は子供も大人もスカルの醍醐味を感じづらかったです。
プレイ人数的には5~6人で遊ぶ時におすすめです。めくる回数が多い方が絶対に面白いからです。逆に、3人だとサクッとめくってあっさり終わったことがあったので、ちょっと微妙でした。
最後に:スカルの評価
最後に、スカルの感想&評価をまとめます。
- たった15分で緊張感のある読み合いができる
- ブラフでハメた時の快感
- カードをめくる度に盛り上がる
- ルールがシンプルだから、初めての人でもすぐに遊べる
- ラストチャンスディスクで手札1枚の状況が良くなった
スカルは、僕の絶対に手放したくないボードゲームTOP5には入ります。心理戦ゲームのおすすめを聞かれたら、真っ先に挙げるのがスカルです。(漫画のカイジのようなヒリヒリとした読み合いが好きな人は絶対にハマると思います)
友達や親戚、家族とも遊びやすいボードゲームなので、短時間で緊張感のある読み合いやドキドキ感を楽しみたい方はぜひ遊んでみてください。
また、このほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
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