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SCOUT(スカウト)を徹底紹介!超進化した大富豪系ボードゲーム

【徹底レビュー】『SCOUT!』スカウトして手札を強化するボードゲーム
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先日、ドイツ年間ゲーム大賞2022にノミネートされた、SCOUT(スカウト)。

自分のレビュー記事を探したらどこにも見当たらず…どうやら書いたつもりが途中で止まっていたようです…。

そこで、今回はボードゲーム『SCOUT!(スカウト!)』のルール&レビューを徹底紹介します。

はとまめ

もともと初版を持っていましたが、カードに若干ダメージが入ってきていたので、いい機会と思い第二版を手に入れてレビューしました!

▼SCOUT!(ワンモアゲーム!版)

▼SCOUT(オインクゲームズ版)

商品名SCOUT!(スカウト!)
プレイ人数3~5人
プレイ時間15分
対象年齢9歳~
ジャンル手札管理
発売時期2019年
デザイナー梶尾桂
製作ワンモアゲーム!
関連ページオインクゲームズ公式ページ
BoardGameGeek
目次

SCOUT(スカウト)はどんなボードゲーム?

スカウトして役を作る大富豪系ゲーム

SCOUTは、手札の数字をうまく繋いで得点を競う、大富豪の進化系ボードゲームです。

スカウトの独特なポイントは、手札の順序を変えられないところ。 並び替えができませんが、他のプレイヤーが出したカードをスカウトして、手札の好きな位置に加えることができます。

ボードゲーム『SCOUT!(スカウト!)』

「残ったらマイナス点になる手札を早く減らしたいけど、スカウトで手札を増やして強い役を作りたい」といった悩ましいジレンマが魅力。6枚連番などの強力な役を完成させて上がれた時はとても気持ちいいです!

状況にあわせた判断が重要なので、戦略的なゲームが好きな大人同士で遊ぶ時におすすめです!

SCOUTを遊んだ時のツイート

ドイツ年間ゲーム大賞2022にノミネート

先日のドイツ年間ゲーム大賞2022のノミネート発表でSCOUTが選ばれました!(最終的に大賞はカスカディアが受賞しました)

SCOUT!のゲームデザイナーは梶野桂氏。これまで日本人ゲームデザイナーによる作品のノミネートは、2015年にノミネートされた『街コロ』の1回だけでした。また、街コロは海外版がドイツのKOSMOS社から発売されていましたが、日本発のメーカーによる作品のノミネートは初めてです。

もともとSCOUT!は、ゲームマーケット2019秋でワンモアゲーム!から発売された作品です。現在、海外版はオインクゲームズから発売されていて、今回ノミネートされているオレンジ色のパッケージもオインクゲームズの海外版です。

SCOUTの国内版と海外版

オインクゲームズ版はサーカスのテーマが加えられています。ゲームマーケット2021秋で限定販売されましたが、基本的に日本での一般流通はしていません。

【追記】
海外販売版が、日本国内でも発売されることになりました。2022年7月17日から日本語説明書同梱版が発売し、さらに、2022年8月から日本語パッケージ版が発売されました。

【さらに追記】
2023年5月26日にオインクゲームズからワンモアゲーム!版のSCOUT!が発売します。

SCOUT(スカウト)の内容物

SCOUT!(スカウト)の内容物がこちら。

内容物|SCOUT ボードゲーム

《内容物》
カード45枚 / 得点チップ25枚 / ダブルアクションマーカー5枚 / 強弱早見表2枚

カードには、左上と右下にそれぞれ違う数字が書いてあります。

左上と右下に数字がある|SCOUT ボードゲーム

黒丸数字は反対側の数字を表しています。

SCOUT(スカウト)のゲーム準備

まずは、SCOUT!のゲーム準備からです。

得点チップをテーブル中央に置き、ダブルアクションマーカーを全員に1枚ずつ配ります。

そして、プレイ人数に応じたカードを用意して、全員に均等に配ります。

全員にカードを均等に配る|SCOUT ボードゲーム

カードを配り終わったら、「左上の数字」が見えるようにカードを持ちます。

左上の数字が見えるように持つ|SCOUT ボードゲーム

これが自分の手札になります。

手札については重要な注意点が1つあります。

手札は並べ替えたり、上下の向きを変えるのは禁止

ただ、このゲーム準備段階のみ、手札全ての上下を逆にしてもOKです。(任意のカードだけを逆にするのはNGで、やるなら全部のカードを反転させる)

SCOUT(スカウト)のルール

ここからは、SCOUT(スカウト)のルール・遊び方を紹介します。

手番でやること

手番では、以下の3つのうち1つを実行できます。

  1. プレイ(カードを出す)
  2. スカウト(カードを取る)
  3. ダブルアクション

①プレイ(カードを出す)

プレイとは、手札からカードを出すこと。

カードを出すときは、場札よりも強い組み合わせを出します。(場札は直前にプレイされたカードのこと)

カードの組み合わせ

1枚だけ出す場合は、任意のカードを選べます。

複数枚出す場合は、手札の中で連続するカードが連番 or 同数でなければなりません。※連番は昇順でも降順でもOK

以下に、連番(昇順)・連番(降順)・同数の例を挙げます。

連番(昇順)

連番(昇順)|SCOUT ボードゲーム

連番(降順)

連番(降順)|スカウト ボードゲーム

同数

同数|スカウト ボードゲーム

場札より強い組み合わせなら出せる

直前にプレイされた組み合わせを場札と呼びます。

場札がないときは好きな組み合わせを出せますが、場札がある場合は場札よりも強い組み合わせを出さなくてはなりません。

まず分かりやすいのは、枚数が多い方が強いということ。

枚数が多い方が強い|SCOUT!

場札よりも枚数が多ければ、連番でも同数でもプレイできます。

枚数が同じ場合は、連番よりも同数が強いです。

連番よりも同数が強い|SCOUT ボードゲーム

場札が連番なら同数をプレイできますが、場札が同数なら連番をプレイできません。

そして、枚数と種類(連番・同数)が同じだったら、組み合わせの中で一番小さい数字を比べて大きい方が強いです。

最小の数字を比べて大きい方が強い|スカウト カードゲーム

上の場合、場札の最小(2)と手札の最小(3)を比べると、手札の方が大きいので手札をプレイできます。

プレイできたら場札を獲得する

プレイできたら、場札を裏返して自分の手元に置き、得点札にします。

プレイできたら場札を獲得する|SCOUT カードゲーム

場にプレイしたカードは新たな場札となり、場札を出したプレイヤーが場札のオーナーになります。

②スカウト(カードを取る)

スカウトでは、場札からカード1枚を獲得できます。

場札が複数枚ある場合は、場札の左端か右端のどちらか1枚を獲得して、手札の好きな位置に好きな向きで差し込むことができます。

場札の端から取る

スカウトでは左端か右端のカードを取る|SCOUT ボードゲーム

手札の好きな位置に好きな向きで差し込む

好きな位置・好きな向きで差し込む|スカウト ボードゲーム

場札のオーナー(場札を出した人)は、得点チップ1枚を受け取ります。

場札のオーナーが得点チップを獲得する|スカウト

スカウトした後は、場札が1枚でも残っていれば、そのまま場札として扱います。

③ダブルアクション

ダブルアクションは、スカウトとプレイが同時にできます。

ダブルアクションマーカーを支払うことで、場札をスカウトした直後に、カードをプレイすることができます。

ダブルアクション|スカウト カードゲーム

プレイヤーが持っているダブルアクションマーカーは1個なので、各プレイヤーは1ラウンド中に1回のみ実行できます。

④ラウンドの終了

誰かが下記のどちらかの条件を満たしたら、ラウンド終了です。

  • 誰かが手札を出し切った
  • プレイしたカードに対して、他の全員がプレイせずにスカウトのみを行った

⑤得点計算

獲得した得点札と得点チップは、1枚につき1点になります。

残った手札は1枚につき1失点です(ただし、ラウンド終了条件を達成したプレイヤーは無失点)

例えば、ゲーム終了時の状況が下の場合。

得点計算|SCOUT!

4点+3点-5点で、トータルで「2点」になります。

⑥次のラウンドの準備

スタートプレイヤーが左隣に移って、次のラウンドに入ります。

⑦ゲームの終了

プレイ人数分のラウンドを行い、合計得点が一番高い人の勝ちです。

▼SCOUT!(ワンモアゲーム!版)

▼SCOUT(オインクゲームズ版)

スカウトの旧版と新版の違い

SCOUT!の旧版と新版の違いは以下の3点。

  • 得点チップはプラスチックから紙製
  • ダブルアクションマーカーは木製から紙製
  • 新版には強弱早見表(日/英)2枚が追加

得点チップは青色のプラスチック製から紙製に、ダブルアクションマーカーは木製から紙製になりました。

SCOUT!の新版と旧版の違い

また、新版には「強弱早見表」が2枚入っています。

SCOUT!の強弱早見表

裏面は、英語表記になっています。

『レッツプレイ!オインクゲームズ』でオンライン対戦できる

レッツプレイ! オインクゲームズ

レッツプレイ!オインクゲームズは、オインクゲームズから発売している様々なボードゲームが遊べるデジタルゲームです。Nintendo Switch版・Steam版・iOS版・Andoroid版がリリースされています。

現在遊べるゲームは8種類で、アップデートで有料DLC第1弾として「SCOUT」が追加されました!

ファフニルのゲーム画面|レッツプレイオインクゲームズ

収録されているゲーム

  • 海底探検
  • エセ芸術家ニューヨークへ行く
  • スタータップス
  • 月面探検
  • この顔どの顔?
  • 藪の中
  • ファフニル
  • Scout

オンラインでは、友達や知らない人と対戦できますし、オフラインなら1台で家族と一緒に遊べます。CPUに対応しているゲームは、CPUを混ぜて遊ぶことも可能です。動作が軽くてサクサク遊べる神ゲーです!

詳しく知りたい方は『レッツプレイオインクゲームズで遊べるゲームや良い点&微妙な点を徹底紹介』の記事をチェックしてみてください。

SCOUT(スカウト)を遊んだ感想

実際にSCOUT!(スカウト)を遊んだ感想をレビューします。

スカウトの手札

役を強化したいけど、手札も減らしたいというジレンマ

「カードを出して点数にしようか」「けど、スカウトして手札を強化したい」「けど、最後にマイナス点になる手札を少しでも減らしておきたい」という思いがぐるぐるループして悩まされ続けるゲームです。

最初に遊んだ時は、役を強化していきたい欲求に駆られてどんどんスカウトしていましたが、その間に他のプレイヤーの手札がなくなって大量の手札を抱えたまま終了し、大きなマイナス点になりました…。

何度か遊んで分かったのは、手番でスカウトするのは、オーナーに点数を配る・次の人が出しやすなる・カードを出しそびれてマイナス点が増えるといったデメリットもあるということ。

大きな役を完成させるのは快感ですが、そのためにスカウトしまくるのは完全に悪手です。

基本的には、スカウトの回数を極力抑えて、手札の間にある邪魔なカードを捨てることで、役を作っていくのが大事です。ただ、7枚出しなど大きな役を出せた時は快感なので、僕はついついスカウトに走ってしまいがちですが…(笑)

もう一つめちゃくちゃ大事なのが、ダブルアクションの使いどころ

1手番にスカウトしてカードを出せるというのはマジで強力です。終盤のここぞという時(役を完成させて手札を出し切れる時など)のために溜め込みがちですが、うかうかしているとゲーム終了して、ダブルアクションを抱え落ちしてしまうことがよくあります。使うか使わないかでかなり大きな差になるので、相手の残り手札に注意して使いどころを見極めるのが重要です!

4~5人で遊ぶのがおすすめ!

SCOUTのカード

プレイ人数については、3人・4人・5人でも遊んでみましたが、おすすめのプレイ人数は4人 or 5人です。

なぜ3人が微妙だったかというと、大きな役に対して2人が出せなかったらすぐにラウンド終了してしまうからです。

スカウトの醍醐味を味わうことなくあっさり終わることがよくあったので、スカウトを遊ぶ時は4人以上いるときにしています。

盛り上がり度は低め

スカウト ボードゲーム

SCOUTのレビューで「イマイチ盛り上がらない…」というようなコメントを見たことがあります。

これはとてもよく分かります。僕も初見ではUNOとかハゲタカのえじき、コヨーテのようなワイワイ盛り上がる系と思っていましたが、SCOUTはそういうゲームじゃありません。

見た目は王道パーティーゲームのように見えますが、実際は手札を凝視しながら黙々とやる感じです。見た目とのギャップがあるので、買ってみたら「えっ…思ってたのと違う…」となってしまう人も多いかも。

ただ、いつも一緒に遊ぶボードゲーム仲間は、じっくり考える戦略的なゲームが好きなので、そこでのウケはとても良かったです!

まとめ:SCOUTの個人的評価

最後に、SCOUT(スカウト)の個人的評価と良かった点/微妙だった点をまとめました。

ボードゲーム評価

おすすめ度 (4.5)
簡単さ (4.0)
盛り上がり度 (2.0)
考える要素 (4.0)
運要素 (4.0)
良かった点微妙だった点
独特なルールが秀逸
読み合い・駆け引きが熱い
カードを一気に出せると気持ちいい
盛り上がりには欠ける
3人だとすぐに終わってしまう
手が小さいと持つのが大変

以上が、SCOUT!(スカウト)のルール&レビューでした。

手札運の影響は大きいけど、最初に上下のどちら向きにするか選べるし、プレイングでひっくり返せるので、かなり戦略性重視のカードゲームです。他にない独特なルールが新鮮で、安定感のある遊びごたえがあって、カードゲームの新定番にふさわしいゲームです!

また、初期手札の枚数が多くて手が小さいと持つのが大変なので、カードスタンドがあると遊びやすいです。

▼SCOUT!(ワンモアゲーム!版)

▼SCOUT(オインクゲームズ版)

▼カードスタンド

また、スカウトのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。

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