パレオ~人類の黎明~を徹底紹介!石器時代を生き抜く協力型ボードゲーム
僕の好きな協力系ジャンルということで気にはなっていたけど、買うタイミングを逃してなんとなくそのままになってたパレオ。
ただ、先日のドイツ年間ゲーム大賞2021でエキスパート大賞を受賞したので、「買うなら今だ」ってことで即購入!
今回は、『パレオ~人類の黎明~(Paleo)』のルール&レビューを紹介します。
遊んでみると、徐々に情報が明かされていくシステムで、カードを引く度にワクワクさせてくれます。そして、簡単にはクリアできないハードな難易度で遊びごたえもバッチリです!
▼パレオ 人類の黎明
▼パレオに合うスリーブ
商品名 | パレオ~人類の黎明~ |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 45~60分 |
対象年齢 | 10歳~ |
ジャンル | 協力系 |
発売時期 | 2020年 |
デザイナー | ペーター・ルステマイアー |
版元 | Hans im Glück |
日本語版販売 | アークライトゲームズ |
価格 | ¥6,380(税込) |
関連ページ | BoardGameGeek |
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パレオ~人類の黎明~はどんなゲーム?
石器時代に壁画を完成させる協力ゲーム
パレオ~人類の黎明~は、石器時代を生き抜いて壁画の完成を目指す協力型ボードゲームです。
遊び方はデッキからカードを引いてアクションを実行するスタイル。食料・木材・石材などの資源を集めたり、松明・石斧・縄などの道具を作ったり、時にはヘビやオオカミ、マンモスと対峙することも!過酷な環境を生き抜きながら、壁画タイル5枚を集めたらゲームクリアです。
パレオの面白い点は、最初はクリアするために何を目指せばいいのか全く分からないところ。なぜなら、デッキ内容がプレイヤーに明かされていないからです。ゲームを進めてデッキ内容が少しずつ明らかになってくると、壁画を作るために必要なことが分かってきます。この徐々にデッキの全体像が見えてくる感じは、大昔の人類が世界の未知を解き明かしていくというコンセプトにぴったりでした!
また、パレオでは「デッキから3枚引いて1枚選ぶ」ことを繰り返しますが、カード裏面のイラストがが表面の内容のヒントになっているという設計もユニークでした!
2021年ドイツ年間エキスパートゲーム大賞を受賞!
2021年7月19日にドイツ年間ゲーム大賞が発表され、『パレオ(Paleo)』がエキスパート大賞を受賞しました。
また、フランス年間ゲーム大賞2021にもエキスパート部門でノミネートされていました。2021年に世界的に注目を集めたボードゲームのひとつです。
パレオの『ゲーム準備』
全体のセッティング
まずは、パレオの各コンポーネントを下のようにセッティングします。
デッキを組み立てる
パレオでは、基本カードに今回使うカードを混ぜてデッキを作ります。
一番易しいレベル1なら、こんな感じ↓
【デッキ構成】
基本カード+Aカード+Bカード
プレイヤーからすると、追加されるカードは未知の内容なので、今回のゲームで何が起こるのかが全く分かりません。このように、レベルに応じてデッキが変わることで、目的や戦略がガラッと変わるのがパレオの面白いところです。レベルは全部で7段階あります。
デッキが完成したらシャッフルして、プレイヤーにカードを均等に分けます。
これが、各プレイヤーの最初のデッキになります。
人物カードを引く
そして、各プレイヤーは人物カードを2枚引いて、手元に配置します。
人物カードは、それぞれライフ・スキル・所持道具が異なります。
これで、ゲーム準備完了です。
パレオの『ルール』
ここからは、パレオのルール・遊び方を詳しく紹介していきます。
ゲームの目的
ゲームの目的は、5枚の壁画タイルを手に入れて、壁画を完成させること。
ただし、壁画タイルの獲得方法はゲーム開始前には分かりません。壁画タイルの獲得方法は様々で、ゲームが進んでデッキ内容が明らかになってくると徐々に分かってきます。
一方で、ドクロトークンを5枚獲得してしまうとゲームオーバーです。
キャラクターが死んだり、夜に食料が足りないと、ペナルティーとしてドクロトークンが追加されます。
「昼」と「夜」を繰り返す
パレオでは「昼フェイズ」と「夜フェイズ」を繰り返します。
「昼フェイズ」ではデッキが尽きるまでカードを引いてアクションを実行します。
全員のデッキが尽きたら「夜フェイズ」になって、食料を消費したり、試練を受けます。その後、また全ての捨て札を回収して新たなデッキを作り、次の昼フェイズがスタートします。
①デッキから3枚引いて、1枚を選ぶ
昼フェイズではデッキからカードを引きますが、パレオでのドロー方法はちょっと特殊です!
全員、自分のデッキの上から3枚を手に取り、裏面の情報を見て1枚を選びます。
上の写真の通り、パレオのカードは裏面のデザインが様々です。カードによって、森林・渓流・山岳・家など描かれているものが違います。
パレオでは、裏面の情報からカード内容が推測できるようになっています。
例えば、森林・渓流・山岳で手に入りやすいものがこちら。
- 森林⇒木材&食料が入手しやすい
- 渓流⇒食料&毛皮が入手しやすい
- 山岳⇒石材&毛皮が入手しやすい
ただ、これは必ず手に入るというわけではなく、あくまでヒント(傾向)です。もちろん、上記のヒント通りではないカードもあります。
3枚のカードから1枚を選んだら、残りの2枚はそのままの順番でデッキの上に戻します。
「3枚引いて裏面の情報だけで1枚を選び、残りをデッキの上に戻す」というドロー方法が独特です!
②カードのアクションを実行する
カードを1枚選んだら、全員一斉に公開します。
カードには複数のアクション(主に2~4択)が書かれているので、そのうちの1つを選んで実行します。スルーしてもOKです。
▼例:木立カード
- 技術力2必要・デッキから2枚捨てる ⇒木材3個獲得
- デッキから2枚捨てる ⇒木材1個獲得
- 他プレイヤーを手助けする
アクションを実行することで、木材・石材・食料といった資源を獲得できます。
ただ、資源を獲得する時は「デッキの上からX枚捨てる」という条件になっているものが多いので、どんどんデッキ枚数が減っていきます。
また、手に入れた資源を使って道具制作もできます。最初は「握斧・槍・松明」などの基本の道具しか作れませんが、ゲームを進めるうちに「縄・石斧・落とし穴」なども作れるようになります。新しく製作可能になった道具は作業台に配置されます↓
この作業台に道具が増えていくと、文明が進んだ感があります!なんとなくマイクラっぽい雰囲気もあります。笑
時には「危機カード」を引いてしまい、うまく危険を乗り越えられなければ、ダメージを受けることもあります。
人物カードにはライフが設定されているので、ダメージを受けてライフが0になるとその人物は死んでしまいます…。死亡すると、ゲームオーバーのトリガーとなるドクロトークンも追加されてます。
一方で、アクションの中には「壁画の獲得」があり、壁画タイル1枚を洞窟ボードに配置できます。
ただ、壁画タイルを獲得できるアクションは条件が厳しいものが多く、一筋縄ではいきません!
全員のデッキが尽きたら、昼フェイズの終了です。
③夜フェイズ(食料消費と試練)
昼フェイズが終わったら、夜フェイズになります。
夜フェイズでは、昼フェイズに必要なものがちゃんと集められているのかのチェックがあり、できていなければドクロトークンが追加されてしまいます。
まずは人物カード1枚につき食料トークン1個を消費します。
食料トークンが足りないと、ドクロトークン1個が追加されます。
食料切れでのドクロトークン追加はかなり重いです…。食料は計画的に確保しましょう。
次に試練を受けます。
ゲーム開始前に「試練カード」が公開されていて、試練の内容はいつでもチェックできます。条件を達成できなければ、ドクロトークンが追加されてしまいます。
昼フェイズにみんなで協力して試練に必要なものを揃えておくようにします。
④次の昼フェイズへ
無事、夜を生き延びることができれば、再び「昼フェイズ」になります。
全ての捨て札を集めてシャッフルし、また均等にデッキを分けてからプレイします。
⑤ゲームの終了
ドクロトークンが5個集まってしまう前に、壁画タイルを5枚集めたら、プレイヤーの勝利となります!
ボードゲームレビュー
最後は、パレオ~人類の黎明~を遊んだレビューです。
徐々に全体像が見えてくるワクワク感
パレオの一番の特徴は、最初はゲームクリアするために何をやればいいのか分からないところ!
というのは、スタート時にはデッキ内容が明かされていないので、壁画タイルを集めるために何が必要なのか全く分からないからです!ただ、デッキ内容が少しずつ明らかになってくると、次第に何を目指せばいいのかが分かってきます。この次第にやるべきことが明かされていく感じは、大昔の人類が世界の未知を解き明かしていくというコンセプトにぴったりです!カードを公開する瞬間はすごくワクワクさせてくれます。
ただ、重要なカードを見つけたとしても、条件を達成できなければまたデッキの中に潜り込むので、「あれ、何がいくつ必要だっけ…?」となることもしばしば…。意外に記憶力も求められます。笑
ちなみに、徐々にカードが明かされていくシステムは、カードの捨て方が2種類あることで成り立っています。公開したカードは表のまま捨てる、アクション効果で捨てられるカードは裏のまま捨てます。捨てる場所も「裏向き用」と「表向き用」に分かれています↓そのため、デッキが尽きたとしても、自分が知っているカードは毎ターン1枚ずつ選ぶカードのみです。その他のカードは裏のまま捨てるので、内容が分かりません。何周かしてようやくデッキの全貌が掴めてくる感じです。
失敗しても次はクリアしやすくなる!
パレオはなかなかハードな難易度ですが、実は2週目からはクリアしやすくなります。
1周目は何もわからない状態でスタートしますが、2周目はこのステージで何が必要なのかをある程度知っているというアドバンテージがあるからです。漫画やアニメでよくある“死に戻り”のような感じ。プレイ回数を重ねるほど勝手に難易度が下がっていくのは、個人的には良心的な設計だと思います。
実際に僕はレベル1~3までプレイしましたが、レベル1は2回目でクリア、レベル2も2回目でクリアできました。また、一度失敗しても、次は前回よりも効率的に動けるはずなので、「次は絶対クリアできる!」と思えて自然とリベンジ欲が掻き立てられます。
ただ、レベル3はマジで難しい…ネタバレになるので詳しく書けないけど、記憶が残っているうちに再挑戦して次こそクリアしたいです!
重要なカードがいつ引けるかで変わる
パレオは、早い段階で必要な情報が引けるか、終盤までなかなか引けないかで難易度が変わります。早い段階でキーカードの情報が知れれば「これを集めていこう」とすぐに方針が立ちますが、引き運が悪く重要なカードをなかなか引けないと何をするべきか分からずに右往左往してしまうことも…。引き運の影響は大きいです。
また、人物カードも道具制作カードも全てはカード運次第です。ステージと相性の良いカードが引けるかどうかで、同じ難易度でも時には易しく、時には難しくなります。
僕はランダム性によるハプニングは大歓迎なので全然OKですが、人によっては好き嫌いがハッキリ分かれると思います。
片付けがちょっと大変
微妙な点も挙げると、ゲーム内容じゃないですが、準備・片付けがわりと大変です…。
特に片づけは、ごちゃごちゃに入り混じったカードを分別してそれぞれの袋に収納したり、立体コンポーネントを分解するのが結構面倒です…。終わったらパッと切り上げたいたちなので、この点だけが苦でした…。笑
最後に:万人向けの中量級協力型ボードゲーム
パレオは、ゲーム内容だけでなく「過酷な石器時代を生き抜く」というテーマも魅力的です!また、作業台で松明・斧・衣服などが作れるというのがマインクラフトっぽさがあって僕は好きです。笑
僕は奥さんと2人で遊びましたが、2人でもしっかり面白いゲームでした!BGGでも調べてみたら2〜3人がおすすめになっていました。4人プレイは上級者向けらしいです。ちなみに、パッケージには「2~4人用」となっていますが、説明書にはソロプレイルールも載っています。
協力系の中量級ボードゲームにはイーオンズエンドやパンデミックなどがありますが、それらと比べるとテーマがとっつきやすくてルールもスッキリしているので、より万人向けな協力ゲームだと思いました。また、7種類のゲーム(レベル1~7)が遊べる上に、さらに自由に2種類のカードを組み合わせてデッキを作ることもできるので、リプレイ性もかなり高そうです。
以上が、『パレオ~人類の黎明~』のルール&レビューでした。協力型ボードゲームが好きな方はぜひ遊んでみてください!
また、パレオのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
パレオ ~人類の黎明~
パレオのカードに合う『スリーブ』
パレオのカードサイズは87㎜×56㎜なので、スリーブサイズが90㎜×58.5㎜の『ホビーベース ボードゲームサイズスリーブ・ハード』がおすすめです。
パレオにはカードが222枚入っているので、この50枚入りスリーブが5セットあればOKです。
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