ito(イト)のルール&レビュー|数字の大きさを別の言葉で表現するゲーム
ito(イト)は、手札の数字を「テーマに沿った言葉」で表現して、小さい順に出していくというカードゲームです。
ルールが簡単&誰と遊んでも鉄板で盛り上がるので、僕はよくボードゲームをやったことがない人と遊ぶ時の定番ゲームになっています。これまでに余裕で100戦以上遊んでいるお気に入りゲームです。
今回は、ボードゲーム『ito(イト)』のルール&レビューを紹介します。
ゲーム名 | ito(イト) |
プレイ人数 | 2~10人 |
プレイ時間 | 30分 |
対象年齢 | 8歳~ |
発売時期 | 2019年 |
デザイナー | 326(ナカムラミツル) |
販売元 | 株式会社アークライト |
価格 | 2,200円(税込) |
関連ページ | アークライトゲームズ公式ページ |
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ito(イト)とは
まずは、itoのゲーム内容やitoシリーズについて紹介します。
数字の大きさをテーマに沿った言葉で表現するゲーム
ito(イト)は、自分の数字カード(1~100)の大きさを「テーマに沿った言葉」で表現して、数字が小さい順に出していく協力系ボードゲームです。
テーマが「こわいもの」なら、1は全然怖くないもの、100はめちゃくちゃ怖いものです。例えば、自分のカードが「71」なら、かなり怖いものとして「バンジージャンプ」などと表現します。
各プレイヤーの表現を聞いて、自分の数字の方が小さいと思った人から場に出していき、全てのカードを小さい順に出すことができたらゲームクリアです。
40などの微妙な数字がきた時にはどう表現するかが悩ましくて、自分が遊んだ時には「コーラに少しだけドリアンを入れたジュース」「来航前のペリー」などよく分からない個性的な表現が飛び出してとても盛り上がりました。言葉のチョイスで数字の大きさを伝える繊細なゲームなので、大人にこそ遊んでもらいたいボードゲームです。
itoの公式動画
itoシリーズ
itoシリーズは、現在以下の3種類があります。
itoシリーズ
第2弾のitoレインボーは、itoのルールに神調整が入り、細かな部分が遊びやすくなった改良版です。itoレインボーの違いについては『itoレインボーの違いを徹底解説』の記事で詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。
第3弾のitoクラシックは、海外向けに作られたitoの日本語版です。見た目がスタイリッシュになっているのが特徴で、基本的なルールはitoレインボーと同じです。詳しく知りたい方は『itoクラシックの特徴を徹底紹介』の記事をご覧ください。
itoのルール①:クモノイト
まずは、ito(イト)の1つ目のルール『クモノイト』を紹介します。
①山札から数字カード1枚を引く
各プレイヤーは数字カード(1~100)の山札から1枚引いて、自分の数字を確認します。
②テーマを決める
様々なテーマが書いてある「テーマカード」の山札から2枚公開して、全員で相談しながら「今回のテーマ」を決めます。
みんなが話しやすいテーマを選びましょう。
③数字を「テーマに沿った言葉」で表す
テーマが決まったら、自分の数字の大きさを『言葉(名詞)』で表現します。
例えば、テーマが「こわいもの」なら、1に近いほど怖くないもの、100に近いほど怖いものを言います。
発表順はないので、思いついた人から言っていきます。
ちなみに「まる1日食事をしていないライオン」「老朽化したボロボロの橋」というように、名詞に補足を加えるのはOKです。ただの名詞よりも具体的に言った方が断然面白いです!
④数字が小さいと思う人からカードを出していく
ここからはみんなで協力して「数字の小さい人から順番にカードを出す」ことを目指します。
プレイヤー同士で相談したり、質問したりして、各プレイヤーの数字の大小を推測しましょう。先ほど表現した言葉を変更してもOKです。
「この中では自分が一番小さいかな」と思った人から、場にカードを出していきます。
⑤失敗したらライフが減る
もし、自分よりも先に大きな数字が場に出てしまったら、失敗です。その瞬間にストップをかけます。
場のカードよりも小さくて出せなかったカードを場に出して、そのカード枚数分だけライフを減らします。
ライフが0になったらゲームオーバーです。
この処理が終わったら、残りの手札でゲームを再開します。
⑥全員が手札を出せたら、第1ラウンドクリア
全員が手札を出せたら、第1ラウンドクリアです!
1つのラウンドをクリアしたら、ライフを1回復できます。
⑥次のラウンドでは手札が増える
次のラウンドでは手札が増えて、難易度が一気に上がります!
第2ラウンドでは「全員の手札が2枚」に、第3ラウンドでは「全員の手札が3枚」に増えるので、クリアするごとにどんどん難しくなります。
ライフが残った状態で3ラウンド目を終了したら、ゲームクリアです。
ただ、全員の手札が2枚になるとマジで情報量が多すぎて覚えているのだけでも難しいです。この点については、改良版であるitoレインボーで改善されているので、気になる方は『itoレインボーのルール&レビュー』をチェックしてみてください。通常版itoでもすぐに採用できるルールです。
itoのルール②:アカイイト
次に、ito(イト)の協力と裏切りのゲーム『アカイイト』のルールを紹介します。
①テーマを決めて、自分の数字を表現する
最初は、先ほど紹介した「クモノイト」のルールと同じです。
ただ、アカイイトではスタートプレイヤーを決めます。(じゃんけんなどで)
各プレイヤーは数字カード引いて、自分の数字を確認します。そして「テーマカード」の山札から2枚公開して、スタートプレイヤーが「今回のテーマ」を決めます。
テーマを決めたら、スタートプレイヤーから時計回りで自分の数字を言葉で表現していきます。
②「数字を足して100に近くなる相手」を探す
フリートークをしながら、「数字を足して100に近くなる相手」を探します。
100が最も強い組み合わせで、100に近いほど強力なペアになります。ただし、「100を超えるとアウト」です!
「この人の数字となら100に近くなりそう」と思ったら、「ペアになろう!」と誘いましょう。相手からOKがでたら、ペア成立です。
ペアになるのは早いもの勝ちなので、プレイ人数が奇数の場合はゆっくりしていると「1人だけ残ってしまう」ことがあります。
③各ペアの数字を公開
各ペアの数字を公開して、2つの数字を合計します。
その結果、100に1番近いペアは「2ポイント」獲得できます。
100に2番目に近いペアは「1ポイント」獲得です。
それ以外の「100を超えたペア」や「ペアになれなかった人」「3番目に100に近いペア」は、ポイント獲得できません。
ポイント獲得が終わったら、次のラウンドを始めます。
スタートプレイヤーは直前のラウンドで一番大きい数字を持っていた人になります。
④裏切りもアリ!!
「100」の特殊ルール
100を引いた人は「相手がどんな数字でもいいのでペアになれれば自分にだけ1点が入る」という特殊ルールになります。(ペアの相手は0ポイント)
そのため、「他の人の数字にあわせたウソ」をついてペアになることを目指しましょう。
ペアになりづらい数字の時は、トップの人を道連れに!!
自分が「99」や「1」などの時はなかなかペアが見つかりづらいもの…。
ペアになるのが難しそうなら、「得点がトップの人の数字に合せたウソをついて、道連れにする」というのもひとつの戦略です。
⑤ゲームの終了
ゲームの終了条件は以下のどちらかです。
- ペアで「100」ぴったりになった時
- 5ポイント以上が2人以上になった時
上のように「100ぴったりになった2人」か「5ポイント以上になった全員」が勝者となります。
ito(イト)を遊んだ感想
最後は、ito(イト)を実際に遊んだ感想をレビューです。
誰と遊んでも鉄板で盛り上がる!
最初パッケージを見た時はオシャレなゲームかなと思いましたが、フタを開けてみるとオモシロかわいいイラストのカードばかりで、かなりギャップがあってびっくりしました!笑
itoの面白いところは、なんといってもみんなの個性的な表現です!
僕が遊んだ時は「コーヒーにドリアンを絞った飲み物」「ネットがないサッカーゴール」「来航する前のペリー」など、独特なな表現がどんどん出てきて、めちゃくちゃ盛り上がりました!
カードを出して数字を公開した時も「その表現で82ってマジ!?」「さすがに価値観おかしいでしょ」などの非難が飛び交って、終始ワイワイできました!
また、itoの気持ちいい瞬間は、僅差のカードをうまく出しきれた時の一体感です!相手への質問や、表現の言い直しを繰り返して、僅差の数字カードを昇順に出しきれた時は思わずハイタッチしました。これぞ協力ゲームの醍醐味って感じです!
何度も遊んで感じた2つの不満点
itoはめちゃくちゃ好きなカードゲームですが、何度も遊んだからこそ感じている不満点が2つあります。
1つ目の不満点は、先に小さい数字を出した人が暇になりがちなところ。
先に数字カードを公開したら、まだカードを出していない人たちが「この表現で32ってことは…だったらたとえを変えるわ」「じゃあ、わたしも」みたいな感じになって、先にカードを出した人が他のプレイヤーのたとえ直しや議論を聞くだけになって暇になることがありました。
2つ目の不満点は、第2ラウンドで全員の手札が2枚になるところ。
手札が2枚になるとたとえも2つ考えなくちゃいけなかったので、それだけかなり時間がかかっていました。さらには、あまりの情報量でみんなのたとえを覚えきれません…。5~6人で遊んでいると、10個以上のたとえを聞くことになるので「さっきなんて言ったっけ?」と聞き返してばかりでした…。
itoはめちゃくちゃ面白いけど、この2点だけは「ちょっと微妙だな…」と思っていましたが、この2つの不満点についてはitoの改良版『itoレインボー』で完全に解消されていました。まさに神調整が入った新スタンダード版です。今買うなら、断然『itoレインボー』をおすすめします!
正直アカイイトは微妙
ito(イト)の遊び方は2つあり、「クモノイト」は何度も何度も遊んでいますが、「アカイイト」は数回遊んだだけでそのうち遊ばなくなりました。
僕が遊ばなくなった理由は、ペアを作る時に余り者同士組まなければならないことがあるからです。
周りが意気投合してペアを組んでいる中「余っているから仕方なく組む」という状況は、見ている側でもちょっとかわいそうな気分になりました。さすがに微妙な空気になったので、それ以来アカイイトルールでは遊んでいません。
【追記】
itoの改良版の『itoレインボー』では、アカイイトがなくなり、チーム対抗戦の「ニジノイト」というルールが追加されました。個人的にはニジノイトのが全然いいです!
まとめ:ito(イト)の個人的評価
最後に、ito(イト)の個人的評価と良かった点/微妙だった点をまとめました。
ボードゲーム評価
おすすめ度 | (4.5) |
簡単さ | (5.0) |
盛り上がり度 | (5.0) |
考える要素 | (2.5) |
運要素 | (1.0) |
良かった点 | 微妙だった点 |
---|---|
ルールが簡単 個性的な表現で盛り上がる 価値観のズレで盛り上がる 僅差の数字をうまく出し切れた時の一体感 | 先にカードを出した人が暇になりがち 第2ラウンドで全員手札2枚になると覚えきれない アカイイトルールで、余り者同士がペアになることがある(かわいそう) |
以上が、ito(イト)のルール&レビューの紹介でした。
「トーク必須」「個性が出る」「協力系」なので、相手を知り、仲を深めるのに最適なカードゲームです。
今から買うなら、色んな部分が改良されてより遊びやすくなった『itoレインボー』がおすすめです。itoレインボーについて詳しく知りたい方は、別記事の『itoレインボーの神調整ポイントや違いを徹底レビュー』をチェックしてみてください。
また、itoシリーズのお題を比べてどれを買うか考えたいという方は『itoシリーズのお題一覧』の記事をご覧ください。
itoにぴったりのスリーブ
ito(イト)に入っている2種類のカードサイズに合うスリーブを紹介します。
大きいカードに合うスリーブ
itoに入っている大きい方のカードサイズは「88×63mm」なので、『エポック レギュラーサイズスリーブ』がちょうどいい大きさです。
ito(イト)には88×63㎜カードが「102枚」入っているので、この80枚入りスリーブが「2袋」あれば足ります。
小さいカードに合うスリーブ
itoに入っている小さい方のカードサイズは「44×63mm」なので、『ホビーベース TCGハーフサイズスリーブ』がぴったりです。
ito(イト)には44×63㎜カードが「50枚」入っているので、この100枚入りスリーブが「1袋」あれば足ります。
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