ザ・ゲーム(THE GAME)は、みんなで相談しながら「数字カードを大きい順や小さい順に置いていく」協力系カードゲームです。98枚あるカードを9枚以下まで減らすことができればプレイヤーの勝利となります。
2015年に発売し『ドイツ年間ゲーム大賞2015』にノミネートされた人気作です。
今回は『ザ・ゲーム(THE GAME)』のルール&レビューを紹介します。
▼ザ・ゲーム THE GAME
ジャンル | 協力系 |
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プレイ人数 | 1-5人 |
プレイ時間 | 15-30分 |
対象年齢 | 8歳以上 |
発売時期 | 2015年 |
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デザイナー | ステファン・ベンドルフ |
国内メーカー | アークライト |
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※「デザインが苦手」という人には新デザインもあります。
▼クワンチャイ・モリヤ版 ザ・ゲーム
▼THE GAME オバケやしきのすうじのアクマ
【まとめ】ザ・ゲームの評価
ザ・ゲームは「具体的な数字を言うのは禁止」というルールの中で、曖昧なコミュニケーションで数字を擦り合わせていくのがめちゃくちゃ面白いです!2回・3回と遊んでいくうちに、相手の表現と数字の大きさが読めるようになってくるので、チームが成長しているような充実感があります。
終盤はかなり息苦しいゲームになりますが、「もう次回ってきたらヤバイ」というギリギリの状況で勝利できた時は本当に気持ちいいです!
あえてデメリットを挙げると「喋るのが苦手な人には辛い」「難易度がカード運で変わる」などがありますが、個人的にはボードゲーム初心者も手軽に遊べるおすすめの協力ゲームです!
ザ・ゲームはどんなゲーム?
数字カードを並べていくゲーム
ザ・ゲームは、みんなで協力しながら「数字カードを大きい順や小さい順に置いていく」協力系カードゲームです。
順番に手札を出していき、誰も出せなくなったらゲーム終了。最終的に残ったカード枚数によって、勝敗が決まります。
コミュニケーションが楽しい!!
このゲームの良いところは、ズバリ「コミュニケーション」です!
「具体的な数字を言うのは禁止」ですが、それを守れば何をしゃべってもOKです!
「ここ置いていい?」「そこはオレに任せて」「じゃあ、こっちちょっと飛ばしていい?」「え、ちょっとって…大丈夫?」とお互い探り合いながらカードを出していきます。
そんな中、少し数字がとんだカードを出すと、「やりすぎ!」「それはない!」「終わった…」と一斉に野次が飛んできます。笑
こういった曖昧なコミュニケーションをしながら盛り上がれるのが、ザ・ゲームの良いところです!
「ガキの使いやあらへんで」に登場!
2020年9月20日に放送されたテレビ番組「ガキの使いやあらへんで」に『ザ・ゲーム』が遊ばれました!
ガキの使いボドゲ、未公開の分が放送されてました。
「ザ・ゲーム」に挑戦。山ちゃんの2枚連続で巻き戻し成功のファインプレーや、浜ちゃんギブアップからみんなで手札確認して出せる物があって復活したりもありましたが、最終的には敢えなくゲームオーバーでした。
なかなか難しいですよね~🤔 pic.twitter.com/KnnFGpGsIK— うるおいちゃん@ボドゲ動画 投稿 (@uruoi_chan) September 20, 2020
ザ・ゲームの『準備』
各プレイヤーに手札を配ります。(人数によって枚数が決まる)
残ったカードは山札になります。
場には、「1⇒99」「100⇒2」という初期カードを2枚ずつ、計4枚を並べておきます。
これで、ザ・ゲームを遊ぶ準備は完了です。
ザ・ゲームの『ルール・遊び方』
2枚以上のカードを出す
手番のプレイヤーは手札から「最低2枚」のカードを場に出します。
2枚以上であれば、3枚でも、4枚でも、全てのカードを出してもOKです。
カード配置のルール
カードを置く時には、以下のルールがあります。
「1⇒99」の列は数字がだんだん大きくなるように置く
「1⇒99」の列には数字がだんだん大きくなるようにカードを置いていきます。
例えば、「1⇒99」の列にある「3」の上に「7」を置くのは、数字が大きくなっているのでOK。
逆に、「12」の上に「7」を置くのは、数字が小さくなっているのでNGです。
「100⇒2」の列は数字がだんだん小さくなるように置く
「100⇒2」の列には数字がだんだん小さくなるようにカードを置いていきます。
例えば、「100⇒2」の列にある「96」の上に「92」を置くのは、数字が小さくなっているのでOK。
逆に、「87」の上に「92」を置くのは、数字が大きくなっているのでNGです。
終わったら、出した枚数分のカードを補充
カードを出し終わったら、出した枚数分のカードを手札に補充します。
手札の補充が終わったら、次のプレイヤーの番になります。
【特別ルール】10もどし
基本的には先ほどのルールに従ってカードを昇順・降順で出していきますが、唯一そのルールに抗えるのが「10もどし」です。
場の数字と「ちょうど10だけ」差のあるカードであれば、昇順・降順関係なく出すことができます!
例えば、「1⇒99」の列に「70」がある場合、本来70よりも大きい数字を出さなければいけないところを、ちょうど10だけ差のある「60」なら出せるということです。(下図を参考)
つまり、カード配置のルールに逆らって「数字を逆戻りさせる」ことができるのです。
終盤に入って「もうこれ以上はキツイ」という時に10もどしを決めると盛り上がります!
コミュニケーションが勝利のカギ!
ザ・ゲームは終始喋りながらプレイするゲームです!
ただ、気を付けたいのは「具体的な数字」や「数字が推測できるような発言」は禁止ということ。
そのため、会話はかなり曖昧になります。
「ここ置いていい?」「いや、そこは自分が出したい」「ちょっと待って、私そこしか置けない!!」「じゃあ、少し飛ぶけどここいくよ?」「少し飛ぶって…大丈夫?」というように、どこに出すのがいいのかを相談して最善手を探り合うのが、良い結果を出すための秘訣です。
ゲームの終了
プレイヤーの1人がカードを出せなくなったら、そこでゲーム終了となります。
場に置かれていないカード(手札と山札)を合計して、
- 9枚以下なら「勝利」
- 0枚なら「完全勝利」
- 10枚以上なら「敗北」
となります。
ザ・ゲームは協力ゲームなので、誰か1人が勝つのではなく、「全員で勝つ」か「全員で負ける」かのどちらかです。
慣れたら『拡張カード』で遊ぼう
ザ・ゲーム(第二版)には、「拡張ゲーム:オンファイア」が遊べる拡張カードが入っています。
拡張ゲームでは、青色の数字カード「22・33・44・55・66・77」の6枚を加えます。
この青いカードが場に出たら、次のプレイヤーの手番終了までに通常カードを重ねなければなりません。これができなければ、即「全員敗北」となってしまいます。
このように、「拡張ゲーム:オンファイア」はよりコミュニケーションが重要になってくるので、通常ゲームをクリアしてから挑むのがおすすめです!
ザ・ゲームの『シリーズ作品』
ザ・ゲームには、シリーズ作品や新デザインがたくさんあります。
ザ・ゲーム:エクストリーム
『ザ・ゲーム エクストリーム』は、基本版にはない「命令カード」が入って難易度がアップしています。命令カードの内容は「手札補充が1枚になる」「コミュニケーション禁止」「10もどしできない」などがあります。
「ザ・ゲームの基本版では物足りなくなってきた人」におすすめです。
ザ・ゲーム:フェイス・トゥ・フェイス
ザ・ゲームが「2人対戦用」になったゲームです。2人で遊ぶことが多い人はこちらもおすすめ!
クワンチャイ・モリヤ版 ザ・ゲーム
ザ・ゲームが、お洒落なイラストになった『クワンチャイ・モリヤ版 ザ・ゲーム』です。とてもカラフルで華やかになりました!
「基本版のデザインが苦手…」という人はこちらにしましょう。
※ただ、拡張ゲーム用のオンファイアカードは入っていません。
THE GAME オバケやしきのすうじのアクマ
子供向けなポップなイラストになったのが『THE GAME オバケやしきのすうじのアクマ』です。基本的な遊び方は一緒ですが、UNOのような「リバース」「スキップ」などの特殊カードがあります。
特に「子供のいるファミリー」にはかわいいイラストになったこちらがおすすめです!
※カードデザインの一部が見れます↓
ザ・ゲームに合う『スリーブ』
ザ・ゲームにはカードがたくさん入っているので、ザ・ゲームに合うスリーブを紹介します。
ザ・ゲームのカードサイズは「59mm×91mm」なので、『ホビーベースのユーローサイズスリーブ(61mm×94mm・50枚入り)』がぴったりです。
このスリーブにカードを入れた写真がこちら↓
ザ・ゲーム(第二版)には108枚のカードが入っているので、このスリーブが「3袋」あれば足ります。
【レビュー】ザ・ゲームの総合評価
ザ・ゲームを遊んだ感想
曖昧なコミュニケーションが面白い!
「この列、”まあまあ”近いから出していい?」
「”まあまあ“ってどのくらい?」
「”けっこう”近いよ」
「私は”かなり”近いから先に出させて」
という感じの曖昧な会話で数字を擦り合わせていく過程がめちゃくちゃ楽しいです!
初めて遊んだ時はカードを出したら「”けっこう近い”でその数字!?」ということが何度もあって最初はうまく噛み合いませんでした。ただ、2回目、3回目と遊んでいくと、次第に相手の表現する数字が読めるようになってきて、チームが成長しているような充実感があります!
また、だんだんと相手の表現と数字の程度が分かってくるので「次はいける!」と思って何度も挑戦してしまう中毒性があります。そして、「次の番がきたらヤバイ」という息苦しい中でギリギリでクリアできた時は本当に気持ちいいです。協力ゲームの中でも特に準備・ルールが簡単で、普段ボードゲームをやらない人でも手軽に楽しめるおすすめのゲームです。
喋るのが苦手な人は辛いかも
会話がメインのゲームなので、自分から積極的に話すのが苦手な人には少し辛いゲームかもしれません。もしあまり会話に参加できていない人がいたら、周りが積極的に「この列に置きたい数字ある?」と話を振ってあげるのがいいです。
難易度にバラつきあり
ザ・ゲームの面白さは「苦しい状況からギリギリクリアできたときの達成感」だと思います。
ただ、遊ぶときの難易度は「カード運」によるところが大きいです。最初の手札や引くカードが良いと簡単ですし、最初の手札が厳しいと「これ無理でしょ…」という絶望的な難易度になることもあります…。何回も遊んでみて、この難易度のバラつきが結構大きい気がしました。
たまに、「あれ…こんなもんか」となる時があるので、個人的評価を-0.5して「4.5点」にしました。デメリットも挙げましたが、大好きな協力系ゲームです!
ザ・ゲームの総合評価
5段階評価
個人的評価 | |
簡単さ | |
戦略性 | |
運要素 | |
盛り上り度 |
- 曖昧な表現での擦り合わせが面白い
- ギリギリ勝利できた時の気持ち良さ
- 喋るのが苦手だと辛いかも
- 難易度がカード運で変わる
- 協力ゲームらしくない暗いデザイン
▼ザ・ゲーム(第二版)
▼クワンチャイ・モリヤ版 ザ・ゲーム
▼THE GAME オバケやしきのすうじのアクマ
ザ・ゲームが好きな人におすすめのゲーム
ザ・マインド
ザ・ゲームが好きな方には『ザ・マインド』もおすすめです!こちらも数字カードを正しい順に出していくゲームですが、ザ・ゲームのように言葉で表現するのではなく、「無言で協力する」というのが特徴です。
ito(イト)
こちらも『ザ・ゲーム』のように数字カードを正しい順に出していくゲームですが、itoは「曖昧な言葉」ではなく「テーマに沿った言葉」で伝えるのが特徴です!ザ・ゲームよりもパーティー寄りで、盛り上がります!
協力系ゲームのおすすめランキング
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