マンカラ・カラハを徹底紹介!世界最古の種まきボードゲーム
マンカラ(Mancala)は、世界最古のボードゲームとも言われる、2人用の種まきゲームです。紀元前発祥と言われ、貿易によって世界中に広がったことで、地域によっては「カラハ」「オワリ」などと呼ばれることがあります。
今回は、世界最古のボードゲーム『マンカラ(マンカラ・カラハ)』のルール&レビューを紹介します。
▼マンカラカラハ
▼マンカラカラハ ファミリー
商品名 | マンカラ・カラハ |
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プレイ人数 | 2人用 |
プレイ時間 | 10~15分 |
対象年齢 | 8歳~ |
ジャンル | アブストラクト |
発売時期 | 2018年 |
販売元 | 幻冬舎edu |
関連ページ | 幻冬舎eduの公式ページ |
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マンカラとは?
マンカラの歴史
マンカラ(mancala)とは、紀元前から遊ばれている世界最古のボードゲームのひとつで、アフリカで生まれてヨーロッパ、アジアなど世界中で遊ばれている種まきゲームです。
マンカラという言葉はアラビア語で「動かす(naqala)」という意味の言葉から派生したといわれています。ただし、貿易で世界中に拡がるにつれて名称やルールが変化し、「カラハ・オワリ・コンカク」などと呼ばれることがあり、ルールも100種類以上存在しています。
日本でも多くの児童館、介護施設で遊ばれていて、知育ゲーム・脳トレゲームとして活躍しています。
マンカラは種まきゲーム
マンカラ(Mancala)には様々なルールがありますが、基本的には、種まきのように「穴に石を置いていく」2人用ゲームです。
ベーシックなルールでは、「先に自分の陣地の石をなくしたほうが勝ち」や「自分のゴールにある石が多いほうの勝ち」などがあります。
遊び方はすごくシンプルですが、囲碁や将棋のように運要素がないゲームなので、戦略を考えること・先の展開を読むことが重要です。
Switchの「世界の遊び大全51」に収録!
2020年6月にNintendo Switch用ソフト「世界の遊び大全51」が発売しました。このゲームは、世界中のボードゲーム・カードゲームなどが51種類も収録されており、このうちの1つに「マンカラ」も入っています。
ルールは世界的に有名な「カラハ」ルールで遊ぶことができます。
マンカラカラハの『内容物』
マンカラ・カラハに入っているものは「ボード1台」と「5色のガラス石(48個+予備2個)」です。ゲームにガラス石の色は関係ありません。
ボードには大小の穴がありますが、四角の大きい穴を「ゴール」、丸い小さな穴を「ポケット」と呼びます。
片づける時は、ボードに石を入れて折りたたんで収納できます。
かなりコンパクトになるので、持ち運びにも便利です。
マンカラカラハの『2つのルール』
マンカラ・カラハには「マンカラ・ベーシック」「マンカラ・イージー」「カラハ」「スンカ」という4種類のルールが収録されています。
今回は、「マンカラ・ベーシック」「マンカラ・イージー」の2種類のルールを紹介します。
この2種類のルールの特徴は以下の通り。
- マンカラ・ベーシック:先に自分の陣地の石をなくした人の勝ち
- マンカラ・イージー:自分のゴールに石を多く入れた人の勝ち
ゲーム準備
まず、ゲーム準備として、ポケット(丸い穴)に石を4個ずつ入れます。
自分の手前の列が「自分の陣地」、相手側の列が「相手の陣地」となります。
準備ができたら、じゃんけんなどで先攻・後攻を決めます。
ルール①『マンカラ・ベーシック』
「マンカラ・ベーシック」というルールは、日本で親しまれている遊び方です。
ゲームの目的
自分の陣地の石を全てなくした方の勝ちとなります。
ポケットから全ての石を取る
自分の陣地のポケットを1つ選び、そこに入っている石を全て取ります。
反時計回りに1個ずつ置く
石を取ったポケットの右隣から反時計回りに、取った石を1個ずつ置いていきます。
上の画像の場合、「左から2番目」の石を4個取ったので、右隣から反時計周りに1個ずつ置いたところです。
また、右端のポケットを超える場合は、「自分の右端のポケット⇒ゴール⇒相手のポケット」という順で置いていきます。
上の画像では、右から2番目のポケットから6個の石を取り、右端のポケット1個⇒ゴール1個⇒相手のポケットに1個ずつ(計4個)置いたところ。
最後の石がポケットで置き終わったら、相手の手番になります。
【重要】ゴールで置き終わったら、もう1度プレイできる!
最後の石が「ゴール」で置き終わったら、もう一度プレイすることができます。
両端にあるゴールのどちらで置き終わっても、もう1回自分の番になります。
自分の陣地にある石を全てなくした人の勝ち
「ポケットの石を取って1個ずつ置いていく」ということを繰り返して、先に自分の陣地の石を全てなくした人の勝利となります。
「マンカラ・ベーシック」のルールでは、ゴールにある石の数は関係ありません。
ルール②『マンカラ・イージー』
「マンカラ・イージー」というルールは、世界各国で親しまれている遊び方「カラハ」の簡単アレンジ版です。
ゲームの目的
マンカラ・イージーでは、自分のゴールに石を多く入れた方の勝ちとなります。
自分のゴールとは「自分の右側にあるゴール」のことです。
【注意】相手のゴールには石を入れられない
基本的な進め方や「ゴールで置き終わったらもう1度プレイできる」という点はマンカラ・ベーシックと同じですが、違うのは「相手のゴールに石を入れられない」というところ。
相手側の最後のポケットに石を入れた後は、相手のゴールを飛ばして自分の最初のポケットに石を入れます。
どちらかの陣地の石がなくなったらゲーム終了
上の注意点を除いては「マンカラ・ベーシック」と遊び方は同じなので、「ポケットから石を取り、反時計回りに1個ずつ置く」ことを繰り返します。
どちらかの陣地から石がなくなった時点でゲーム終了となります。
ゴールの石数が多い人の勝ち
自分のゴールに入っている石を数えて、石が多く入っている人の勝ちです。
ゲーム終了時にポケットに残っている石は、どちらの得点にもなりません。
▼マンカラ・カラハ
マンカラで『勝つためのコツ・定石』
マンカラで勝つためのコツや定石を紹介します。
特に、ゴールの石の数を競う「マンカラ・イージー」や「カラハ」で有効な戦略です。必勝法ではありませんが、頭に入れてプレイしているとだんだんとマンカラのコツがわかってくると思います。
コツ①:初手は「左から3番目」のポケットを選ぶ
先攻プレイヤーの初手では「左から3番目」のポケットを選ぶことで、最後の石がちょうどゴールで置き終わります。これにより、「ゴールに石を入れる」&「もう1回プレイする」ことができます。
「マンカラ・イージー」ではゴールに入れる石の数を競うので、初手からゴールに石を入れてもう1回プレイするのが定石です。
コツ②:右端のポケットを空にする」
「右端のポケットを空にする」のも有効な作戦です。
ゴール手前の右端を空にしておけば、その後のプレイで石1個だけが置かれた状態になります。右端に石1個が置かれたら、次の手番でその石をゴールに移動させることで、もう一度自分の手番をプレイできます。
これも、石の数を競う「マンカラ・イージー」で強力な戦略です。
コツ③:連鎖を見逃さない
マンカラで勝つためには、立て続けにゴールで置き終われる「連鎖」を見逃しがさないようにするのも重要です。
例えば、下の画像の状況なら5回以上続けてプレイすることができます。
①右から3番目の石を動かす。
②右端の石を動かす。
③右から2番目の石を動かす。
④右端の石を動かす。
最後にゴールで終わっているので、この後もさらに連続してプレイすることができます。
うっかり見逃しがちですが、こういった連鎖を見逃さないようにしましょう。
終盤は「石を溜めて送り込む」
自分の陣地の石をなくしたほうが勝利となるマンカラ・ベーシックでは「終盤に石を送り込むために石を溜めておく」というのも勝ち方の1つです。
相手側に近い右側のポケットに石を溜めておくことで、相手の陣地の石が少なくなったら大量の石を送り込んで妨害することができます。
ただし、1つのポケットに石を大量に溜め込んでしまうと、自分のポケットに戻ってくるので注意しましょう。
マンカラカラハの『ファミリー版』
マンカラカラハが家族で遊べる『マンカラカラハ ファミリー』もあります。
マンカラカラハファミリーには「セパレート式のボード」が4台付いているので、正方形になるように繋ぐことで同時に4人まで遊べるようになっています。家族で遊ぶならファミリー版がおすすめです。
マンカラカラハの『レビュー』
最後は、マンカラ・カラハのボードゲームレビューです。
個人的には「カラハ」ルールがおすすめ!
マンカラ(Mancala)は、オセロや囲碁などと同じく、運要素ゼロで全情報が公開されているので、先の先の展開を読むことが重要なゲームです。
ルールによって戦略や考え方が変わりますが、「自分の手番を増やすこと」「相手の石を横取りをすること(カラハルール)」などを狙い、一方で同じように考えている相手の狙いを阻止していきます。自分の計画通りに大量の石を横取りしたり、終盤に一気に石を送り込んで大逆転した時は快感です!
マンカラカラハでは4つのルールが紹介されていますが、個人的に一番おすすめのルールは「カラハ」です(※今回の記事では紹介していません)。カラハでは「相手の石を横取りできる」というルールがあってより戦略的なゲームになっているので、大人2人で遊ぶ時は「カラハ」がおすすめです!
1つだけ大変に感じるのは、ポケットに入っている石数の把握です。最後の石がどこのポケットに着地するかが重要なので、ポケットに入っている石の数はとても重要です。ただ、1つのポケットにたくさんの石が入っている時は瞬時に数が分からずに、石を取り出して数えたりしなければならないので、それだけが少し面倒に感じます。(この点はアプリゲームなら数字が表示されているので遊びやすいです)
キラキラな石で子供ウケ抜群!
マンカラは子どもの知育ゲームとしてよく紹介されていますが、我が家の双子(3歳8か月)にも大ヒットでした!以前に紹介した幼児向けゲーム『雲の上のユニコーン』と同じく、キラキラした石には目がないようです。笑
やることは「石を取って、ポイポイ1個ずつ入れるだけ」と簡単なので、一緒に遊んでいたらすぐに覚えました(ルールはマンカラ・イージー)。たまに反対回りに石を置いたり、石の数が多い時には手におさまりきらずポロポロ落としたりすることもありますが、夢中になって遊んでいます。
まだ何が得かを判断して遊ぶことはできませんが、石を1個ずつ置いていくときに「い~ち、に~い、さ~ん」と数えながら置いたり、最後に獲得した石の数を20以上まで数えたりするので、数字慣れしやすいゲームだと思います。
最後に:
以上が、世界最古のボードゲーム『マンカラ・カラハ』のルール&レビューでした。
マンカラは知育ゲームや脳トレゲームなどと言われていますが、それだけでなく「戦略性の高いゲーム」「準備・片づけが楽ちん」「1ゲーム15分くらいで気軽に遊べる」ので、ふつうに夫婦2人で遊ぶのにもぴったりなゲームです!
▼マンカラカラハ
▼マンカラカラハ ファミリー
また、マンカラカラハのほかにも面白い子供向けボードゲームはたくさんあります。詳しくは『子供向けのおすすめボードゲーム』で紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。