
『タギロン』を徹底レビュー!隠された数字5つを当てる推理ゲーム

タギロン(TAGIRON)は、相手が隠し持つ5つの数字を当てる数字当てボードゲームです。
オリジナル版の『たぎる論理』をリニューアルしたのがタギロン(TAGIRON)で、元々2人用ルールだったゲームに「3人・4人用ルール」が追加されました。赤箱がJELLY JELLY CAFEから発売された旧版で、黄箱が幻冬舎から発売された新装版になります。
今回は、たぎる論理こと『タギロン(TAGIRON)』のルール&レビューを紹介します。
▽タギロン 新装版
▽タギロンのカードに合うスリーブ
商品名 | タギロン |
---|---|
プレイ人数 | 2人~4人 |
プレイ時間 | 15分 |
対象年齢 | 10歳~ |
ジャンル | 推理 |
発売時期 | 2017年 |
デザイナー | 倉橋良平 |
販売元 | 幻冬舎 |
目次
タギロンはどんなボードゲーム?
相手の5つの数字を当てる 数字当てゲーム
タギロン(TAGIRON)は、お互いに数字タイルを隠し持ち、質問カードを使って先に相手の「数字」と「色」を順番通りにぴったり当てた人の勝ちという数字当てボードゲームです。


場にある6枚の質問カードから1枚を選んで「7はどこ?」「青の数字タイルは何枚ある?」などの質問を交互にして、その返答をヒントに相手の数字を推測していきます。答えが分かった時のスカッとする気持ちよさが癖になるゲームです。
『たぎる論理』のリニューアル版

オリジナル版の『たぎる論理』は、ゲーム製作チーム「ブッコ」からゲームマーケット2014秋に発表された数字当てボードゲームです。
2017年5月にJelly Jelly CAFEから『タギロン』としてリニューアルされ、3人~4人用ルールが追加されました。さらに、2018年9月に幻冬舎から『タギロン 新装版』が発売されました。現在、旧版・新装版ともに入手可能です。
※旧版・新装版の違いは記事後半にまとめています。
タギロンの『内容物』
タギロン(TAGIRON)の内容物はこちら。


<内容物>
ついたて4枚 / 質問カード21枚 / 数字タイル20枚(0~9が各2枚ずつ)
数字タイルは赤・青が「0~9」までありますが、「5」だけは黄色となっています。


タギロンの『ゲーム準備』
まずは、タギロンを2人で遊ぶ時のゲーム準備から紹介します。
数字タイルを5枚取る
全ての数字タイルを裏向きにして、1人5枚ずつ取ります。


その他のタイルは使わないので、よけておきます。
数字タイルを並び替える
自分の数字タイルをついたてで隠しながら「数字の順序ルール」に従って、数字タイルを並べ替えます。
▼数字の順序ルール
- 数字の小さい順に左から並べる
- 同じ数字なら「赤が左・青が右」にする
このルールに従って並べると、下記のようになります。


この5つなら「赤1・赤4・青4・青7・赤9」の順番になる
質問カード6枚を並べる
質問カードの山札から6枚引いて、テーブル中央に並べます。


これで、タギロンのゲーム準備完了です。
タギロンの『2人用のルール』
ここからは、タギロン(TAGIRON)を2人で遊ぶ時のルール・遊び方を紹介します。
質問カードを選んで、相手に質問する
先攻プレイヤーは、場にある6枚のカードから1枚を選び、相手にカードに書かれた質問をします。
質問カードには「数字・色・連番」など様々な内容があるので、その一部を紹介します。
「数字の位置」に関する質問カード
例えば、「6または7はどこ?」というように、特定の数字の位置を質問できるカードがあります。


質問されたプレイヤーは、「6は左から4番目にあります」などと正直に答えます。
「色」に関する質問カード
また、「赤色の数字タイルは何枚ある?」などの色に関する質問もあります。


質問されたプレイヤーは「赤は3枚です」などと答えます。
「連番」に関する質問カード
数字や色以外にも「数が連続している数字はどこ?」というような質問もあります。


全員が答える「共有情報カード」
さらに、質問カードの中には「共有情報カード」という特殊カードがあります。共有情報カードは「プレイヤー全員が質問に答えなければならない」ので、質問者も回答することになります。


質問カードを補充して、質問者を交代する
質問したカードは場から取り除いて、山札から1枚補充します。(場には常に6枚の質問カードが公開された状態になります)
先攻プレイヤーの質問が終わったら、後攻プレイヤーが同様に、質問カードを選んで先攻プレイヤーに質問します。
回答をメモしておくと遊びやすい!
タギロンでは、情報を整理するためにメモとペンが必須です。下記のように、メモをして消去法のように数字を潰していくと分かりやすいです!


タギロンのメモ用紙はJELLY JELLY CAFEのサイトからダウンロードできます。
メモをしないと記憶するのが大変すぎるので、紙とペンは必ず用意しておきましょう!(メモのダウンロード先は記事後半で紹介しています)
相手の「数字・色・位置」を宣言する
自分の手番で質問をする代わりに、相手の「数字・色・位置」を答える(宣言する)ことができます。
宣言する場合は、相手の数字タイルを小さい数字から順に宣言します。


宣言された側は、どこか1か所でも間違っていたら「違います」と答えます。どこが間違っているのかを伝える必要はありません。手番を交代して、ゲームを続けます。
完全に合っていたら「正解」と伝え、正解したプレイヤーの勝利となります。(先攻プレイヤーが正解した場合は、後攻プレイヤーも一度だけ宣言でき、後攻プレイヤーが正解したら引き分けとなります。)
タギロンの『3~4人用のルール』
オリジナル版の『たぎる論理』では2人用ゲームでしたが、タギロンにリニューアルしてからは3人・4人のルールが追加されました。
ここからは「タギロンを3人・4人で遊ぶ時のルール」を簡単に紹介します。
場に伏せてある数字タイルを当てる
3人・4人ルールの時は、相手のタイルを当てるのではなく、「場に伏せてある数字タイルを当てる」ことがゲームの目的とあります。


3人プレイの場合は、各自5枚のタイルを取り、残った5枚のタイルが伏せタイルになります。4人プレイの場合は、各自4枚のタイルを取り、残った4枚のタイルが伏せタイルになります。
質問カードで「複数人」に質問する
質問カードでは、1人に質問するのではなく「複数人」に質問する形になります。
3人プレイなら「質問者以外の2人」が回答します。4人プレイなら「質問者を含む4人」が回答します。
場の「数字・色・位置」を宣言する
宣言では「場の数字タイル」を当てます。ただし、2人プレイの時とは異なり、1人1回しか宣言できず、失敗したらゲームから脱落してしまいます。
宣言した人は、場に伏せてあるタイルを自分だけ確認します。完璧に合っていたら、宣言した人の勝利となります。最初に当てたプレイヤーは1位となって、残ったプレイヤーは2位以降を決めるためにゲームを続けます。
一部でも間違っていたら、宣言した人はゲームから脱落します。脱落した人は、質問カードを選ぶことはできませんが、他のプレイヤ-の質問には答えなければなりません。
タギロンの『新装版の違い』


タギロンの旧版(赤箱)と新装版(黄箱)との違いは、以下の通り。
- デザインがポップになった
- メモ用紙が付かない
もちろん、基本的なルールや面白さは変わりません。
ちなみに、新装版には「メモ用紙」が付いていませんが、値段が1,600円(旧版 2,200円)と安くなっています。
▽タギロン 新装版(黄)
▽タギロン 旧版(赤)


タギロンの『メモ用紙』
先ほども書きましたが、タギロンは情報整理のためにメモ用紙が必須です。


上のメモ用紙は、JELLY JELLY CAFEのサイトからダウンロードできるメモ用紙(PDF)です。A4用紙1枚で9枚のメモ用紙が作れます。
僕はこのメモ用紙を箱に一緒にしまっています。もちろん家にある白紙を用意してもOKです。
※下記ページの下部にダウンロードリンクがあります。
タギロンに合う『スリーブ』
タギロンのカードサイズは「89×57mm」なので、『ホビーベース アメリカンサイズ・ハード(92×60mm)』がジャストサイズです。


質問カードの枚数は21枚なので、このスリーブが1セットあればOKです。
タギロンが遊べる『アプリ』が登場!


実は、2021年になって、タギロンを遊べるアプリが登場しました。
ボードゲーム版のタギロンは手元に紙とペンを置いて質問の度に書き込んでいましたが、アプリだと質問の解答が画面上で確認できたり、メモを入力することができるのが便利でした!現在は「フレンド戦」のみですが、今後のアップデートで「オンライン対戦」が実装されてレートが競えるようになったら面白そうです。
詳しく知りたい方は『アプリ版のタギロンを徹底紹介』をご覧ください。
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タギロンの『ゲームレビュー』
最後は、タギロンのボードゲームレビューです。
タギロンの一番の特徴は「質問カード」


タギロン(TAGIRON)は『ドメモ』や『ヌメロン』のような隠された数字を当てるというシンプルな数字当てボードゲームですが、タギロンの一番の特徴は「質問カード」の存在です。
質問は場にある6枚の質問カードから選ばなければならないので、「相手に聞きたい質問カードがない…」ということもしばしば。このランダム性により定石通りには質問できないので、毎回違った展開になるのが良いところです!
また、お互いに同じくらいの質問数が必要なので接戦になりやすいのもGOODです。そのため、自分がもう少しで答えが分かるという頃には相手もだいたい同じような状況なので、「次の相手の手番で当てられそう」と思ったら100%の答えが分からなくても相手が選んだ質問などから推測して当てにいくという判断も必要になります。
自分が嫌な質問を潰すのも有効


自分の数字タイルの状況によっては「この質問されたら致命的だ…」ということがあります。そのような時は、自分がされたくない質問カードがあれば先に使って潰してしまうという手も有効です。例えば、5つの数字が連続している時に「数が連続している数字タイルはどこ?」という質問をされると、相手に大きな情報を与えてしまいます。これを避けるために、自分がされて嫌な質問を先に使ってしまい、相手からその質問をされないようにすることができます。
逆に、質問された側は「この質問をされるのが嫌で先に消したのかな」と相手の行動の裏を読むことができます。このように、質問潰しという戦法や、なぜ消したのかという読み合いがタギロンならではの面白い部分です!
3人プレイが難易度アップで面白い!


オリジナル版の『たぎる論理』が2人プレイだったので、タギロンから追加された「3人・4人用ルール」にはあまり期待していなかったのですが、これもちゃんと面白いルールでした!
というか、タギロンが好きなら「3人プレイ」こそ遊び応えがあっておすすめです。3人・4人戦の場合は、場に伏せてある数字タイルを当てるというルールになりますが、3人用ルールでは「質問者が質問に答えなくていい」ので、1つの質問で分かる情報が限られていて、相手の数字を確定させるのにかなり頭を使います。
2人プレイ時よりも難易度がグンッとアップするので、タギロンのような数字当てゲームに自信がある人は3人プレイもぜひ遊んでみてください!(3人プレイで遊ぶと2人プレイが少しぬるく感じるようになります)
【まとめ】答えが分かった時にスカッとなる気持ちいいゲーム
以上が、たぎる論理こと『タギロン(TAGIRON)』のルール&レビューでした。
タギロンは瞬間的な盛り上がりはありませんが、答えが分かった時のスカッとする爽快さが気持ちいいボードゲームです。足し引き・偶数・奇数が分かれば子供でもすんなり遊べるシンプルなゲームなので、家族で遊ぶゲームとしてもおすすめです!
▽タギロン 新装版
▽タギロンのカードに合うスリーブ
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