ジャイプルを徹底紹介!宝石や商品を売りさばく2人用ゲーム
ジャイプル(Jaipur)は、プレイヤーが商人となって品物を仕入れて売却するという2人専用ボードゲームです。
もともとジャイプルは10年以上前からあるボードゲームですが、最近アートワークを一新した新版が発売されました。
今回は、2人で遊べる傑作ゲーム『ジャイプル(Jaipur)』のルール&レビューを紹介します。
▼ジャイプル 新版(日本語版)
商品名 | ジャイプル |
---|---|
プレイ人数 | 2人専用 |
プレイ時間 | 30分 |
対象年齢 | 12歳~ |
ジャンル | ハンドマネジメント |
発売時期 | 2009年 |
デザイナー | Sébastien Pauchon |
販売元 | ホビージャパン |
関連ページ | ホビージャパンの公式ページ BoardGameGeek |
▼2人用ボードゲームのおすすめ
ジャイプルはどんなボードゲーム?
商品を集めて売さばく2人用ボードゲーム
ジャイプルは、プレイヤーが商人となって、宝石・布・香辛料などの商品を集めて売りさばくという2人用ボードゲームです。
商品は先に売った方が価値が高いのですが、一方で同じ種類の商品をたくさん集めてまとめ売りするとボーナスがもらえるので、「先に売るか・後でまとめて売るか」という見極めが悩ましいゲームです。良い品物を大量に仕入れた時や、一気にたくさん売却できた時は快感です!
ジャイプルの新版がSpace Cowboysから発売
ジャイプルはもともと2009年にGame Worksから発売されており、2019年に新版がスペースカウボーイ(Space Cowboys)社から発売されました。
新版のアートワーク担当が『宝島』『エルドラドを探して(新版)』などを描いているヴィンセント・デュトレイ氏となって、デザインが一新されています。
また、スペースカウボーイ社は2人用ボードゲームにも力を入れていて、『ジャイプル』の他にも『アンクォール(Ankh’or)』『2人でお茶を(Tea for 2)』を発売しています。いずれもホビージャパンから日本語版が発売されています。
ジャイプルの『内容物』
ジャイプルに入っている全ての内容物がこちら。
<内容物>
品物カード55枚 / 品物トークン38枚 / ラクダトークン1枚 / ボーナストークン18枚 / 優秀の証3枚 /
品物カード
「品物カード」は全部で7種類あります。
<カード内訳>
ダイヤモンド 6枚 / 金6枚 / 銀6枚 / 布8枚 / 香辛料8枚 / 皮革10枚 / ラクダ11枚 /
品物トークン
品物カードを売却すると手に入る「品物トークン」は全部で6種類あり、それぞれ「点数」が書いてあります。
価値としては「ダイヤモンド>金>銀>布=香辛料>皮革」の順になります。
また、同じ品物トークンでも、点数が高いトークンから低いトークンまであります。
最初に獲得するトークンほど価値が高く、残り物になるほど価値が低くなっていきます。
限定のメタルコイン
今回は発売日に購入したのですが、説明書に記載されていない「メタルコイン」が入っていました!
めちゃくちゃ渋くてカッコいい!
Space Cowboysの公式サイトで調べたら、「プレイヤーの順番を決める時にでも使ってね」ということのようです。(いつまでメタルコインが付いているかはわかりませんでした)
ジャイプルの『ゲーム準備』
まずは、ジャイプルのゲーム準備からです。
市場にカード5枚を並べる
テーブルの中央(市場)にラクダカード3枚並べて、さらに山札から2枚のカードを置きます。
ゲーム中は、常にカード5枚が公開されている状態になります。
手札を5枚引く
各プレイヤーは山札からカードを5枚引きます。
手札にラクダカードがあれば、手元の「家畜置き場」に表向きで置きます。
トークンを種類別に重ねる
品物トークンを種類ごとに、価値が高いものほど上になるように重ねます。
ジャイプルの『ルール』
ここからは、ジャイプルのルール・遊び方を紹介します。
手番にできるのは2つのうち1つ
手番にできることは2つのうち1つです。
- カードを取る
- カードを売却する
どちらか1つのアクションを交互に実行していくだけなので、やることはとてもシンプルです。
①カードを取る
市場からカードを取る場合は「1つの品物を取る」「複数の品物を取る」「全てのラクダを取る」の3つから選べます。(手札の上限は7枚なので、8枚以上持つことはできません)
A. 1つの品物を取る
市場にある品物カード1枚を獲得することができます。
カードを獲得したら、市場が5枚になるように山札からカード1枚を補充します。
B. 複数の品物を取る(交換)
市場にある複数のカードが欲しい場合は、まずはそれらのカードを獲得します。
そして、市場の空いた所に同じ枚数のカードを戻します。市場に戻すのは「手札」でも「家畜置き場のラクダ―カード」でもOKです。
C. 全てのラクダを取る
市場にある全てのラクダカードを取って、手元の「家畜置き場」に配置します。
ラクダを取る時は、必ず全てのラクダを取らなければならず、「3枚取って1枚残す」というのはNGです。
カードを獲得したら、市場が5枚になるように山札からカードを補充します。
②カードを売却する
カードを売却することで「品物トークン」を獲得できます。
売却したカードと同じ枚数の「品物トークン」を獲得
手札の品物カード1種類を好きな枚数選んで、捨て札にします。(高価なダイヤ・金・銀は必ず2枚以上売却しなければなりません)
捨てたカードと同数の「品物トークン」を上から順番に獲得します。例えば、金のカードを3枚捨てたら、金のトークンを上から3枚獲得できます。
獲得した品物トークンには数字が表記されていて、その数字がそのまま点数となります。(品物トークンは上にあるほど高得点)
たくさん売るとボーナスが貰える!
売却枚数が多いと「ボーナストークン」が貰えます。
ボーナストークンには3種類あって、「3枚売却時のボーナス」「4枚売却時のボーナス」「5枚売却時のボーナス」があります。
ボーナストークンの点数は引くまで分かりません。引いた後に、表面を見ることで点数を確認できます。
点数は「3枚売却時のボーナス」の方が低く、「5枚売却時のボーナス」の方が高いです。
ラウンドの終了
ラウンドの終了は2パターン
交互に「カードを取る or カードを売却する」を続けていき、以下の状況になったらラウンド終了となります。
- 山札が足りなくなる
- 3種類の品物トークンがなくなる
得点計算
ラウンドが終了したら、まずは家畜置き場にある「ラクダカード」の枚数を比べて、ラクダカードをたくさん持っている方が「5点のラクダトークン」を獲得できます。
そして、自分のトークンを全て裏返して、合計点数を計算します。
合計点数の高いプレイヤーがこのラウンドの勝者となり、「優秀の証」を1枚受け取ります。
そして、再度ゲームの準備をして、次のラウンドをプレイします。
ゲームの終了
2枚目の「優秀の証」を獲得した人の勝利となります。
ジャイプルの『間違いやすい注意点』
ジャイプルのルールで「間違いやすい注意点」をまとめました。
- 手札の上限は7枚
- ダイヤ・金・銀は1枚で売却できない
- 自分が所持しているラクダの枚数は教えなくていい
- 交換時に「場のラクダ」は選べない
- 交換時に場の1枚と手札の1枚の交換はできない(必ず2枚以上)
- 交換時に同じ種類のカードを戻すことはできない
※「交換時に同じ種類を交換することはできない」の補足
例えば、場から「ダイヤ・布」の2枚を選んで、手札から「香辛料・布」の2枚を戻すということはできません。この場合、同じ種類の布を戻すと、1枚交換しているのと変わらないのでNGです。
ジャイプルの『スリーブ』
ジャイプルにおすすめのスリーブは『両表面エンボスマットスリーブ TCGサイズ・ソフト』です。
このスリーブサイズは「64.5×89.5mm」なので、ジャイプルのカードサイズ「63×88mm」にピッタリです。
ただ、このスリーブをおすすめする一番の理由は、スリーブを付けた状態で箱に収まるからです!
スリーブがソフトタイプなので強度はありませんが、箱にぴったり収まるのは本当にありがたいです!
ハードタイプが良いという方は、サイズ的に『エポック レギュラーサイズスリーブ(66×92mm)』に入れることができます。ただ、こちらの方が若干大きいので別保管することになります。
ジャイプルの『アプリ』
ジャイプルには、スマホやタブレットで遊べる『アプリ版』もあります。
ゲームモードは「ソロモード(CPU戦)」「スマホを2人の間に置いて遊ぶ対人戦モード」「オンラインモード」の3つだけでなく、遊び応えのある「キャンペーンモード」まで実装されています。
「CPU戦」では難易度を4段階から選べます。また「対人戦モード」では、自分だけが見えるようにスマホを傾けて持つと手札がくるっと裏返る(表が見えるようになる)仕様にびっくりしました!
残念ながら日本語対応していませんが、ジャイプルのルールを知っている人なら問題なく遊べます。
⇒App Storeからダウンロード
⇒Google Playからダウンロード
ジャイプルの『レビュー』
最後は、ジャイプルのボードゲームレビューです。
「今売るか、もう少し溜めるか」という悩ましさ
ジャイプルの好きなところは、至るところに感じる“程よい悩ましさ”です!
まず悩ましいのは「今カードを売るか、もう少し溜めるか」というところ。品物カードは先に売るほど高い点数のトークンが貰えますが、一方で一気にたくさん売ると追加のボーナストークンが貰えます。
序盤はすぐに高得点が取れるので、少ない枚数でも相手より先にさっさと売っていくのが得策ですが、中盤からは「カードを溜めてボーナスが欲しいけど、先に売らないと点数の高いトークンを取られそう…」というジレンマが強くなっていきます。
「ラクダをいつ取るか」という悩ましさ
そして、このゲームのスパイスになっているのが「ラクダ」の存在です。
ラクダは、売って点数にすることができませんが、一度にたくさん仕入れることができて、それを交換材料にして手札を一気に揃えることができます。しかも、最後にたくさん持っていたら5点のボーナストークンが貰えます。
ただ、ラクダを取る時の大きなデメリットは、ラクダをたくさん取ることで場が一新された状態で相手の番になってしまうこと。その時に、自分が欲しいカードがたくさん出てしまったら、相手に根こそぎ持っていかれるかもしれません。
とは言っても、ラクダを取らないと手札が枯渇していくので、必ずどこかで仕入れる必要があります。そのため、「今ラクダを全て取るか」「今は良いカードが出そうだから、手札を売却して相手がラクダを取るのを待つか」というタイミングの判断にも悩まされます。
【最後に】ガチ過ぎない2人用の傑作ゲーム!
以上が、2人用の傑作ボードゲーム『ジャイプル』のルール&レビューでした。
旧版のデザインを最初に見た時「地味すぎる…」という印象でしたが、新版になってパッケージが華やかになりました。個人的には、新版のほうが第一印象が良くて、手に取りやすくなったのでは、と思います。
ゲーム内容については、悩みどころがしっかりある一方で、山札からどのカードが出てくるかという運要素もあるので、ガチ過ぎない遊びやすいボードゲームです。自分が遊んだ2人用ゲームの中でも、特にプレイングと運のバランスが絶妙だと思います。
また、プレイ感が軽めで20分くらいでサクッと遊べるので、ちょっとした空き時間に夫婦やカップルで遊ぶのにうってつけのボードゲームです。
▼ジャイプル 新版(日本語版)
また、面白い2人用ボードゲームなら、別記事の『カップル・夫婦でも楽しめる!2人用ボードゲームのおすすめ』で詳しく紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。