街コロレガシーを徹底紹介!どんどん新ルールが増えて進化する街コロ
今回は街コロのレガシー版『街コロレガシー(Machi Koro Legacy)』の特徴とレビューを紹介します。
街コロレガシーは海外で2019年に発表されて、日本語版が2020年2月27日に発売しました。
「レガシーってなに?」「街コロがレガシーってどういうこと!?」と思った方は、ぜひチェックしてみてください!
※レガシーゲームはネタバレ厳禁な部分が多いので、パッケージや公式サイト、デザイナーのコメントで明らかになっている部分を中心に紹介します。ネタバレになりそうな部分はモザイクをかけています。
▼街コロレガシー
▼街コロレガシーに合うスリーブ
商品名 | 街コロレガシー |
---|---|
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30分 |
対象年齢 | 10歳~ |
ジャンル | ダイス系 |
発売時期 | 2019年 |
デザイナー | Rob Daviau JR Honeycutt |
販売元 | アークライトゲームズ |
関連ページ | アークライトゲームズの公式ページ BoardGameGeek |
街コロレガシーはどんなボードゲーム?
街コロは、自分の町を大きくするゲーム
街コロは「自分の街を大都市に発展させていく」ボードゲームです。
最初は「麦畑」と「パン屋」しかない小さな街ですが、ダイスを振ってお金を貯めて施設を増やしていき、誰よりも大きな都市を作り上げます!
ゲームの目的は、ランドマークと呼ばれる大型施設を建設すること。
街コロレガシーのランドマークは3つ
最初に、全てのランドマークを建設した人の勝利となります。
※街コロレガシーの勝利条件には「ランドマークの建設」に加えて「公共事業への寄与」が新たに加わりました。(後述)
街コロレガシーの「レガシー」とは?
レガシーシステムは「遊ぶごとにルールやカードの状況が変化していくシステムのこと」で、コンポーネントに書き込んだりシールを貼ったりすることがあります。
街コロレガシーは、レガシーシステムの生みの親でもあり、『パンデミック:レガシー』や『リスク・レガシー』などを手掛けた「ロブ・ダヴィオー氏」がデザインしています。
今回の街コロレガシーでも、1ゲーム終わる度に新しいルールが追加されていきますし、カードやボードへの書き込み・シール貼りがありました!
街コロに「ストーリー」と「新要素」がある
街コロレガシーには、街コロに「ストーリー」と「新しいメカニズム」が加わわっています。
デザイナーのロブ・ダヴィオー氏は「ストーリーがなければ拡張セットを遊んでいるのと同じ」「新しいメカニズムがなければストーリーに沿って同じゲームを何度も遊ぶのと同じ」と言っており、街コロレガシーには「ストーリー」と「新しいメカニズム」が必要とのこと。(参考⇒https://boardgamegeek.com/blogger/11071/rob-daviau)
実際遊んでみると、「ダイスを振って施設を購入する」だけでなく、ゲームが進む度にこれまでになかった新要素が追加されていきました。ダイスを振って施設を購入するだけだった街コロがどんどん進化していく感じです。
「全10回」のゲームで構成されている
街コロレガシーは「全10回」のキャンペーンゲームになっています。
一旦ゲームを止めて片付けて、別の日に続きをプレイできます。
また、10回のゲームが終わったら、自分だけの街コロレガシーの完成です!11回目以降は、これまでのゲームの過程を反映した自分だけの街コロレガシーを遊べます。
街コロレガシーの『内容物』
街コロレガシーの内容物がこちら。
玉手箱6個 / ボード4枚 / レガシー・カード / 袋4枚 / コイン / ダイス2個 / 旗印4個 / シール
まず目を惹くのは何と言っても「6つの玉手箱」です!
中には入っている物は、開けてみた時のお楽しみ!開ける瞬間はめちゃくちゃワクワクします!
そして、メインのコンポーネントは大量の「レガシーカード」です。
このカードをめくりながら、ゲームを進めていきます。(後述)
また、コインは、街コロ通常版とは違い「プラスチック製のコイン」になっています。
見た目がかわいくていい感じのコインです!街コロ通常版を遊ぶときも、こっちのコインを使いたいくらい!
そして、こちらが「個人ボード」です。
4人まで遊べるので4枚あります。ボードの上には、自分の街の名前を書くことができます。
街コロレガシーの『特徴』
ここからは、街コロレガシーの特徴を紹介していきます。
レガシーカードを1枚ずつ読んでいく
街コロレガシーでは、レガシーカードを1枚ずつめくって読み上げることでゲームが進行していきます。
レガシーカードには、「ストーリー・追加ルール・施設カード」などが入っています。
カードを音読しながらめくっていき「ストップ!」の指示があるところまできたら、次に進むための条件を達成するまでめくってはいけません。
指示があったら玉手箱を開ける!
玉手箱は、レガシーカードに「1の箱を開けてください」などと指示が書いてあった時に開封します。
この箱の中に次のゲームから追加されるコンポーネントが入っています。
この秘密の箱には何が入っているか分からないので、開ける瞬間がめちゃくちゃワクワクします!
中身の内容はネタバレになるので書けませんが、色んな意味で「えっ!?」という声が上がると思います!いずれもこれまでの街コロにはない要素が加わるので新鮮です。
紫色のカードが出たら、新ルール追加!
レガシーカードをめくっていき、紫色のカードが出たら、新ルールが導入されます。
選択次第で「攻撃的」にも「平和的」にもなる!!
街コロレガシーは、プレイヤーの選択でゲームの性質が微妙に変化していきます。
ゲームデザイナーのロブ・ダヴィオー氏は、あるグループは「激しく攻撃的な街コロ」に、別のグループは「あまり攻撃的ではない街コロ」になると言っていましたが、遊んでみるとその通りでした。
プレイヤーは、あるタイミングで選択を迫られるので、その選択次第で、自分たちの街コロの性質が決まっていきます。
街コロレガシーの『基本的なルール』
街コロレガシーでは、どんどん新ルールが追加されていきます。新要素については遊んでみてのお楽しみなので詳しいことは書けませんが、街コロの基本的なルールと新しいアクション「公共事業への寄与」についてだけ紹介します。
ゲームの流れ
最初は、通常版『街コロ』のルールと同じなので、簡単にゲームの流れをまとめます。
手番では、以下の3ステップを実行します。
- ①ダイスを振る
- ②施設効果を受ける
- ③アクションを1つ実行する
①ダイスを振る
手番の最初にダイスを振ります。
街コロ通常版と同じように、ダイスを2個振ることもできるようになります。
②施設効果を受ける
ダイスの出目を確認したら、その出目に一致する施設の効果を受けることができます。
③アクションを1つ実行する
街コロレガシーでは、3つのアクションから1つを選んで実行します。
- A. 施設の購入
- B. ランドマークを建設
- C. 公共事業への寄与
AとBは、街コロ通常版と同じです。
「A. 施設の購入」では、場にある施設カードのコストを支払うことで、その施設カードを購入できます。
「B. ランドマークの建設」では、必要なコストを支払うことで手元の工事中になっているランドマークを建設することができます。
「C. 公共事業への寄与」は、街コロレガシーの新アクションです。
各ゲームでは場に公共事業カード1枚が公開されています。これは全プレイヤーの共通目標のようなもので、勝利条件のひとつになっています。
施設カードのようにコインを支払うことで、公共事業に寄与したことになり、カードに書かれているボーナスを受けることができます。(共通カードなので、自分のカードにはなりません)
コインを支払ったら、公共事業に寄与したことを示すために、自分の旗印をカードの上に置きます。
ゲームの終了
街コロレガシーの勝利条件は以下の2つを達成することです。
- 3つのランドマークを完成させる
- 公共事業に寄与する
最初にこの2つを達成した人の勝利です。レガシーカードに指示に従って、次のゲームに進みます。
▼街コロレガシー(Machi Koro Legacy)
街コロレガシーの『レビュー』
まだ、ゲームの途中ですが、現時点での街コロレガシーのレビューです。
ネタバレしないように具体的なルール・カード・内容物については書いていませんが、自分が感じた感想を書いているので、これ以上情報を入れたくない方は見ないようにしてください。
ファミリー向けのカジュアルなレガシーゲーム
個人的に良かったのは「街コロと比べてプレイ時間が短めになったこと」と「次第に新要素が追加されていくワクワク感」です!
街コロの通常版は何度も遊んでいますが、たまに「プレイ時間が長い」と思うことがありました(特に拡張を入れた時)。その点、街コロレガシーはプレイ時間が短めになっているのが良かったです。2ゲーム・3ゲーム続けて遊ぶこともあるレガシーゲームにも合っていると思います。
また、「玉手箱を開ける瞬間」のワクワク感がスゴイです!子供だったら「自分が開けるー!!」と言ってすごく喜びそう!また、ベースは街コロそのものなので、子供もすぐに遊べる簡単さ。これぞ、ありそうでなかったファミリー向けのカジュアルなレガシーゲームです。家族で毎週1ゲームずつ進める、という遊び方がぴったりなゲームだと思います。
「玉手箱の中身」と「強力なカード」
少しネガティブな点も書いてみます。
期待しすぎてはいけないのが「玉手箱の中身」。
特に玉手箱は「何が入っているんだー!!」と自分の中でハードルを上げ過ぎたせいか、箱によっては「あれ…?」となってしまうことがありました…。箱の大きさと内容物の大きさが全然釣り合っていないので、玉手箱に過度に期待しないようにしましょう!笑
もう1つは、コストの割に強力なカードがあること。
遊んでいるうちに「あれ、これ強すぎない?」というカードが見えてきます。もし、新要素を無視して毎回単一の戦略だけに偏ってしまったらそのカードを思い切って抜くことをおすすめします。せっかく新ルールが追加されていくのに同じ戦法ばかりではつまらないですよね。
最後に
少しネガティブなことも書きましたが、やっぱり箱を開けて新しいコンポーネントが追加されていくのはとても楽しいです。これまでのダイスを振って施設購入だけだった街コロがどんどん進化していく感じが溜まりません!
新ルールがどんどん増えていくと複雑になって覚えるのが大変そうですが、1ゲームずつ段階を踏んで慣れていけるので難しいことはありませんでした。また、ルールが増えたら新しいサマリーカード(手番の流れ)が配られるのも遊びやすかったです。
まだ最後に出来上がる街コロがどんなものになるのかは分かりませんが、個人的には「ゲームのテンポがいい」「新要素を入れる・入れないを選択することでバランス調整しやすい」と思うので、通常版ではなく、レガシー版を持っている方が長い時間楽しめる気がします。
街コロレガシーは誰向きかというと、ゲーマー向けではなく、明らかにファミリー向けです!いつか我が家の子供たちが大きくなったら一緒に遊べるように、なるべくコンポーネントに書き込まないように残りのゲームを遊びたいと思います。
以上、『街コロレガシー』のレビューでした。
▼街コロレガシー
▼街コロレガシーに合うスリーブ
また、街コロレガシーのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
街コロレガシーに合う『スリーブ』
街コロレガシーのカードサイズは59mm×91mmなので、『ホビーベース ユーロサイズ・ハード(61×94mm)』がぴったりです。
▽ソフトスリーブでもいい方はこちら。