
『ディクシット Dixit』イラスト表現ボードゲームのルール&レビュー

『ディクシット(Dixit)』はラテン語で「彼は言いました」という意味で、そのタイトルの通り「抽象的なイラストを言葉で表現する」ボードゲームです。
2008年にフランスで発売し、2010年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞しています。日本語版は2011年にホビージャパンから発売しました。
今回は、表現系ボードゲームの定番『ディクシット(Dixit)』のルール&レビューを紹介します。
▼ディクシット(2021年新版)


▼ディクシットに合うスリーブ
商品名 | ディクシット |
---|---|
プレイ人数 | 3~6人 |
プレイ時間 | 30分 |
対象年齢 | 8歳~ |
ジャンル | アクション |
発売時期 | 2018年 |
デザイナー | ジャン=ルイ・ルビラ |
販売元 | ホビージャパン |
▽ディクシットの拡張シリーズの紹介
あわせて読みたい




ディクシット(Dixit)拡張9種類の『おすすめ度』と『選び方』を徹底紹介
ディクシットは拡張の種類が多すぎて選べない… という人に向けて、9種類ある拡張の「個人的おすすめ度」や「絵柄の特徴」を紹介します。 また、各拡張のイラストも載せ...
目次
ディクシット(Dixit)はどんなボードゲーム?
ディクシットは「抽象的なイラストにお題をつけて、複数の候補から当ててもらう」というボードゲームです。
まずは、親が不思議なイラストの描かれたカードにお題をつけます。


言葉の代わりに、歌う・踊る・ジェスチャーなどで表現してもOKです!
そして、他のプレイヤーが選んだ「お題に合っていそうなカード」の中から、自分のカードを当ててもらいます。


このように、ディクシットは「お題を発表」⇒「カードを当てる」というシンプルなゲームです。
こう聞くととても単純そうですが、このゲームの悩ましいところは「全員に当てられたらダメ」というルール。
そのため、「簡単すぎず、難しすぎない、絶妙な加減で表現すること」が重要です。どう伝えるかが本当に悩ましくて、その表現に笑ったり、感心させられたりする面白いカードゲームです。


ディクシットの『内容物』
ディクシットに入っているものがこちら。


《ディクシットの内容物》
カード 84枚 / 投票トークン 36枚(6色×6枚) / ウサギコマ6個 / ゲームボード
ディクシットの主役は、不思議なイラストが描かれたカードです。


どのカードにも不思議なイラストが描かれていて、色んな解釈ができそうなものばかりです。
ディクシット(Dixit)の『ルール』
ここからは『ディクシット(Dixit)』のルール・遊び方を詳しく紹介していきます。
①親がお題を表現する
全プレイヤーに手札6枚を配ります。


最初に親となるプレイヤーは6枚から1枚を選んで伏せます。


そして、選んだカードから連想されるイメージを表現します。


また、表現の方法は、言葉以外に「歌」「踊り」「ジェスチャー」でもOKです。


いきなり歌ったり、踊ったりするととても盛り上がります!
②他のプレイヤーもお題に合うカードを提出
お題を聞いた他のプレイヤーは「そのお題に最も合っていると思うカード」を自分の手札から選んで、裏向きにして親に提出します。


③全カードをシャッフルしてから並べる
親は「親が出したカード」「他のプレイヤーが出したカード」を全て裏向きのままシャッフルします。
そして、シャッフルしたカードを表向きにして並べます。


カードは左から順番に番号が割り振られます。(※親の投票トークンを使いましょう)
④親のカードを当てよう!
親以外のプレイヤーの目的は「親のカードを当てること」。
親以外のプレイヤーは「親のカードだと思う番号」の投票トークンを裏向きにして手元に置きます。(親は投票に参加しません)


親以外の全てのプレイヤーが投票トークンを置いたら、一斉に表向きにして、投票先のカードの近くに置きます。


⑤得点計算
まず、親は自分のカード(正解)をみんなに伝えます。
親のカードを当てたプレイヤーがいれば、「親」と「当てたプレイヤー」は3点を獲得します。
ただし、親は「全員に当てられてしまった場合」と「誰も当てることができなかった場合」は0点になってしまいます。これらの場合、他のプレイヤーは2点ずつ獲得します。
また、親以外のプレイヤーは、自分が選んだカードに投票された場合、1つの投票に付き1点獲得できます。
以下に、得点計算をまとめました。
親 | 親以外 | |
①全員が当てた | 0点 | 2点 |
②誰も当てられなかった | 0点 | 2点 |
③「①・②」以外の場合 | 3点 | 3点 |
④自分のカードに投票が入った時(親以外) | 0点 | 1つにつき 1点 |
このような点数システムなので、親は、抽象的すぎず、具体的すぎない、メンバーの半分くらいの人に分かってもらえるような絶妙な表現をすることを目指しましょう!
⑥得点ボード上のコマを進める
点数をゲットしたら、得点ボード上の自分のコマを前進させます。


3点獲得したので、3点分進む
⑦最後に手札を補充する
得点が終わったら、各プレイヤーは手札が6枚になるようにカードを補充します。
カードを補充したら、次のプレイヤーが親になって、お題を表現するところから始めます。
⑧ゲームの終了
誰かが30点に到達したら、ゲーム終了です。


終了時点で、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。


ディクシットの『拡張シリーズ』
ディクシット(Dixit)の拡張シリーズについて紹介します。
拡張版は「デザイナー」が違う
拡張シリーズには新カードが入っていますが、拡張版によってはデザイナーが違うので、イラストの雰囲気がガラッと変わります!
例えば、「基本セット」と「拡張版のディクシット:ジャーニー」の絵柄を比較してみましょう。


王様のイラスト同士で比較↓


上の通り、「基本セット」と「拡張版:ジャーニー」ではイラストのタッチが全く違います!
実は僕は最初に買ったのは『基本セット』ではなく『ジャーニー(当時のディクシット3)』でした。その理由は、全てのシリーズのイラストを調べて一番好きな絵柄だったからです。
このように、デザイナーの違いでイラストの雰囲気が大きく変わるので、拡張に手を出す時は発売順に買うのではなく「絵柄で選ぶ」のがおすすめです。
ディクシットの拡張は「9種類」
ディクシットの拡張シリーズは種類が多く、現在9種類もあります!
どれもディクシットの追加カードなので、基本セットに混ぜて遊ぶことができます。


- ディクシット:オデッセイ
- ディクシット:クエスト
- ディクシット:ジャーニー
- ディクシット:オリジン
- ディクシット:デイドリーム
- ディクシット:メモリーズ
- ディクシット:レヴェレイション
- ディクシット:ハーモニー
- ディクシット:アニバーサーリー(10周年記念版)
ディクシットは拡張によってはデザイナーが違うので、絵柄が大きく変わっています。
「どの拡張がいいか分からない…」という方に向けて、『拡張シリーズ9種類の個人的おすすめ度』をまとめたので、ぜひチェックしてみてください。
あわせて読みたい




ディクシット(Dixit)拡張9種類の『おすすめ度』と『選び方』を徹底紹介
ディクシットは拡張の種類が多すぎて選べない… という人に向けて、9種類ある拡張の「個人的おすすめ度」や「絵柄の特徴」を紹介します。 また、各拡張のイラストも載せ...
持ち運びやすくなった『ディクシット:ジンクス』


引用:ホビージャパン
また、拡張とは別に、ディクシットがコンパクトになって持ち運びが便利になった『ディクシット:ジンクス』もあります。
ディクシットに合う『スリーブ』
ディクシットはカードサイズが大きいので扱いづらく、置いてあるカードを掴むときに爪がかかってカードに傷が入りやすいので、スリーブを付けるのがおすすめです!
ディクシットのカードサイズは「80×120mm」という特殊なサイズで、『ディクシットサイズ』と呼ばれています。
①ホビーベース ラージユーロサイズスリーブ
ディクシットサイズに合うスリーブは『ホビーベース ラージユーロサイズ・ハード(82×124mm)』です。


しっかりとした硬さがあるハードタイプで、折れや傷に強いスリーブです。
このスリーブは「50枚入り」なので、基本セットに入っている84枚のカードを全て入れるためには2セットあれば足ります。
②OPPクリスタルパック S8-12
また、スリーブではありませんが、ディクシットのカード保護に『OPPクリスタルパック S8-12』を使う人もいます。


ただ、「カードの上部が若干はみ出してしまう」「薄いフィルムなので強度がない」のがネックです。
とりあえず「汚れから守れればいい」という方には良いと思います。


ディクシット(Dixit)の『レビュー』
最後は、ディクシット(Dixit)のボードゲームレビューです。
お題発表と正解発表で盛り上がれる!


僕がディクシットで気に入っているのは、たった1回の手番中に「お題発表」と「正解発表」で2回も盛り上がりのピークがあるところです。特に正解を発表すると「なんでその絵でそんなタイトルなの?」「さすがに分かりやすすぎる!」などと感想が言いやすく、会話が弾みやすいです。
また、ボードゲームを普段遊ばない人には「斬新なルール」「イラストが良い」「超簡単」という点が好評のようで、終わった後に「またこのゲームで遊びたい」と言われることが多いです。


ディクシットを遊んで一番衝撃だったのは、モンゴル人の友達と遊んだ時。
初プレイの初手番でいきなり「祖国の歌」を歌われた時はあまりに予想外でめちゃくちゃ盛り上がりました!
10年来の友人でしたが、祖国の歌を聞くなんてことは初めてだったので、とてもいい機会になりました。色んな人の様々な表現の仕方に笑ったり、感心したりできる大好きなボードゲームです!
もうひとつディクシットで記憶に残っているのは、妻が休日に「会社の女子会に持っていく」と言い出したこと。それまでは僕がお願いして一緒にボードゲームをやることはありましたが、自分から外に持っていくと言ったのはこのディクシットが初めてでした。ボードゲーム初心者やライト層にも刺さりやすいゲームです!
▼ディクシット(2021年新版)


▼ディクシットに合うスリーブ
▼ディクシット:オデッセイ
▼ディクシット:クエスト
▼ディクシット:ジャーニー
▼ディクシット:オリジン
▼ディクシット:デイドリーム
▼ディクシット:メモリーズ
▼ディクシット:レヴェレイション


▼ディクシット:ハーモニー
▼ディクシット:アニバーサリー(10周年記念)
ボードゲームの関連記事
ディクシット拡張版のおすすめ
ディクシットは拡張の種類が多すぎて選べないという方は、『ディクシット拡張9種類のおすすめ度を徹底紹介』の記事をチェックしてみてください。各拡張版の「個人的おすすめ度」や「絵柄の特徴」を紹介しています。
あわせて読みたい




ディクシット(Dixit)拡張9種類の『おすすめ度』と『選び方』を徹底紹介
ディクシットは拡張の種類が多すぎて選べない… という人に向けて、9種類ある拡張の「個人的おすすめ度」や「絵柄の特徴」を紹介します。 また、各拡張のイラストも載せ...
ボードゲームのおすすめランキング
僕がこれまで遊んできたボードゲームの中で「これは面白い!」と思ったゲームを『ボードゲームのおすすめランキング』で紹介しています。面白いボドゲを探している方はぜひチェックしてみてください!
あわせて読みたい




【2023年】皆におすすめしたい人気ボードゲームTOP120
これまでボードゲームのレビュー記事を400件近く書いている僕が厳選した『みんなにおすすめしたい人気ボードゲームTOP120』を徹底紹介しています。 今回紹介している120...