【徹底レビュー】『赤い扉と殺人鬼の鍵』突如殺人鬼に豹変するゲーム

赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPは、殺人鬼が潜む迷宮から脱出することを目指す正体隠匿系脱出カードゲームです。
赤い扉と殺人鬼の鍵シリーズは、ボードゲームサークル『オズプランニング』の作品で、ゲームマーケット2019春・秋で大人気だったシリーズです。今回紹介する『赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEP』はシリーズ第3弾にあたり、イエローサブマリンから発売する商業版に当たります。
今回は、自分が殺人鬼になるかもしれないカードゲーム『赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEP』のルール&レビューを紹介します。


商品名 | 赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEP |
---|---|
プレイ人数 | 2-6人 |
プレイ時間 | 10分~ |
対象年齢 | 10歳~ |
ジャンル | 正体隠匿系 |
発売時期 | 2020年 |
デザイナー | オズプランニング |
販売元 | イエローサブマリン |


赤い扉と殺人鬼の鍵はどんなゲーム?
赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPは、殺人鬼の潜む迷宮から脱出することを目指す、ホラーテイストの正体隠匿脱出カードゲームです。
ストーリー&特徴
赤い扉と殺人鬼の鍵のストーリーがこちら。
気付くと、あなたたちは赤い扉が無数にある黒い迷宮の床に倒れていた。
最近の記憶も失われていて、思い出せない…ここはいったいどこなのか?周りの見知らぬ人々は誰なのか?
赤い扉を開けるごとに、ひとり、またひとりと殺されていく。果たしてあなたたちはこの赤い扉の屋敷から生きて出ることができるのだろうか…?
このゲームの特徴は、脱出を目指していたプレイヤーが途中から殺人鬼に変わってしまうところ!
プレイヤーは脱出するために「銀の鍵」を集めますが、その中に1つだけある「殺人鬼の鍵」を見つけてしまったプレイヤーはその瞬間から殺人鬼に変貌します。そして、勝利条件も「自分以外の全員を殺すこと」に変わってしまいます…。
赤い扉と殺人鬼の鍵シリーズの第3弾
今回紹介する『赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEP』は、シリーズの第3弾に当たります。
- 【第1弾】赤い扉と殺人鬼の鍵
- 【第2弾】赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE
- 【第3弾】赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEP
第1弾は「ゲームマーケット2019春」で発売され、第2弾は「ゲームマーケット2019秋」で発売されました。どちらも開場後すぐに大行列となり大人気でした。
そして、今回の第3弾は、イエローサブマリンから発売する商業版となります。
第2弾「赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE」のカード36枚に加え、第2弾には未収録の「道化の灯」「教団の魔道書」と、完全オリジナルカード「迷宮の秘密」が追加されています。


赤い扉と殺人鬼の鍵の『内容物』
赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPの内容物がこちら。
<内容物>
基本カード16枚 / 上級ルール用カード23枚
赤い扉と殺人鬼の鍵の『ゲーム準備』
カードをシャッフルして、裏向きで並べます。
ゲームの準備はこれだけです。
赤い扉と殺人鬼の鍵の『ルール』
赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPのルールを紹介します。
①カード1枚を選ぶ
場に伏せてあるカード1枚を選びます。
②カードの効果に従う
他のプレイヤーに見えないように、選んだカードの効果を確認して、その指示に従います。
※カード効果については、記事の後半で紹介します。
「銀の鍵」を3個見つけて脱出する
プレイヤーは順番に①・②を繰り返して、「銀の鍵」を3個手に入れて、「脱出口」から脱出することで勝利となります。
殺人鬼の鍵を見つけると「殺人鬼」になる
殺人鬼の鍵を見つけたら、その瞬間から殺人鬼に!!
ただし、銀の鍵ではなく「殺人鬼の鍵」を見つけてしまったプレイヤーは、その瞬間から殺人鬼になってしまいます!
殺人鬼になったプレイヤーは、自分以外のプレイヤーが全員死亡することで勝利となります。
殺人鬼の特殊能力
また、殺人鬼は、全てのカードを「何もない部屋だった」と偽って報告することができるという特殊能力があります。その際、そのカードの効果は受けません。
そのため、即死カードの「殺人鬼の罠」をめくっても「何もない部屋だったよ」といって、他のプレイヤーを騙して「殺人鬼の罠」にかけることもできます。
殺人鬼は、他プレイヤーを騙したり、拳銃で撃つなどして、通常プレイヤーの全滅を狙いましょう!
ゲームの終了
通常プレイヤーと殺人鬼の勝利条件をまとめると、以下の通りです。
生き残っているプレイヤーで「銀の鍵」3枚を入手して「脱出口」を使って脱出する。【殺人鬼】
自分以外のプレイヤーが全員死亡する or 「脱出口」の挑戦に失敗する。


赤い扉と殺人鬼の鍵の『カード効果』
赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPに入っている基本カードの効果をいくつか紹介します。
弾丸のある部屋
このカードを公開し、誰か一人に向けて撃つことができる。撃たれたプレイヤーは死亡する。
防弾チョッキ
あなたは1回だけ、死を回避できる。
その際、このカードをゲームから除外する。
催眠ガス
場のカードをシャッフルし、再配置する。
殺人鬼の罠
場のカードをシャッフルし、再配置する。
赤い扉と殺人鬼の鍵の『難易度40段階』
赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPには、上級ルール用カードが23枚入っています。この上級カードをいくつか追加することで、「レベル1~レベル40」の難易度調整をすることができます。
レベル1から順に挑戦したり、好きな組み合わせを選んで挑戦することもできるので、繰り返し遊びやすくなっています。
赤い扉と殺人鬼の鍵に合う『スリーブ』
赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPのカードサイズは「63×88mm」なので、『エポックのレギュラーサイズスリーブ(66×92mm)』が使えます。


赤い扉と殺人鬼の鍵の『ゲームレビュー』
最後は、赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEPのボードゲームレビューです。
ホラーテーマとシステムが合致して、雰囲気最高!
「殺人鬼になった仲間から逃げて迷宮から脱出する」というホラーテーマで、正体隠匿系が好きな自分にとってはワクワクせずにはいられないゲームです!
何より面白いのは「誰がいつ殺人鬼になるか分からない」という緊張感のあるシステム。実は既に隣の人が殺人鬼になってるかもしれないし、次のターンには自分が殺人鬼になるかもしれない…このドキドキ感がたまりません!
そして、他のプレイヤーが「この部屋は何もなかったよ」と言うだけなのに、「この人、騙そうとしてない?殺人鬼じゃないのか?」とどうしても疑心暗鬼になってしまうのも面白い!ホラーテーマとシステムがぴったり合致していて、怖面白い雰囲気が最高です。
人狼嫌いでも遊びやすい!
赤い扉と殺人鬼の鍵は正体隠匿系ゲームですが、人狼のような議論メインではなく、カードをめくってその効果に従うだけなので、人狼嫌いの人(攻撃的な議論が嫌いな人)でも楽しめると思います。難しい嘘も必要ありません。
また、人狼と大きく違うのは、正体がバレても普通にプレイできるところ。バレたら脱落させられてゲーム終了ということにならないので、「バレてもOK」という心の余裕があって、この点も殺人鬼側が遊びやすいポイントだと思います。
最初のターンに「即脱落」することがある
カードには「殺人鬼の罠」という即死カードがあります。これを最初のターンで引いてしまうと、いきなり脱落してしまいます…何もせずいきなり自分だけゲーム終了となるのはさすがに悲しいです…。
そのため、僕が遊ぶときは最初のターンに限って殺人鬼の罠を引いたら「引き直し」にするようにしています。もちろん2ターン目に即死することもありますが、10分程度でサクサク遊べるゲームなので、少し待てばすぐに次のゲームが遊べます。
最後に
以上が、『赤い扉と殺人鬼の鍵 BLACK MAZE DEEP』のボードゲームレビューでした。
引いたカード次第で、殺人鬼になったり、即死することがあるので、引き運に左右されやすい正体隠匿ゲームです。人狼のような実力で戦う正体隠匿ゲームを求めている人には向かないと思います。
ただ、個人的には、テーマとシステムがめちゃくちゃ好みなゲームです。色々なことがうまく噛み合って、ドラマチックな展開で脱出できた時にはとても盛り上がります!また、追加カードを加えて40パターンの難易度に変えられるので、リプレイしやすくて長く遊べるのもGOODです。


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ディセプションは、法医学者のヒントから殺人犯の「殺害手段」と「証拠」を当てるという推理&正体隠匿系ボードゲームです。ミステリー小説のような雰囲気が最高です!


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