パッチワークを徹底紹介!布を繋ぎ合わせる2人用ボードゲーム
2人用ボードゲームの定番と言えば、パッチワーク。
先日、見た目がクリスマス仕様になった『パッチワーク:冬の贈り物』を手に入れたので、今回はパッチワークのルール&レビューを紹介します。
パッチワーク冬の贈り物は、パッチワークと同じルールです。(違いは見た目と付録付き)
▼パッチワーク:冬の贈り物
▼パッチワーク 通常版
商品名 | パッチワーク:冬の贈り物 |
---|---|
プレイ人数 | 2人専用 |
プレイ時間 | 30分 |
対象年齢 | 8歳~ |
ジャンル | タイル配置 |
発売時期 | 2020年 |
デザイナー | ウヴェ・ローゼンベルク |
版元 | Lookout Games |
日本語版販売 | ホビージャパン |
価格 | 3,300円 |
公式ページ | ホビージャパンの公式ページ BoardGameGeek |
▽2人用ボードゲームのおすすめ
パッチワークはどんなボードゲーム?
手に入れた布切れでボードを埋めるパズルゲーム
パッチワークは、様々な形の布きれをつなぎ合わせて1枚の布を作るというテーマの2人用ボードゲームです。9×9マスのボードにタイルを隙間なく埋めてキレイなパッチワークを作ることを目指します。
一見かわいいパズルゲームに見えますが…実際はかなりのガチゲーです!
どのタイルでボードを埋めるかといったパズル要素だけでなく、お金を使うか時間を使うかといった判断力・手番調整・妨害要素などがうまく組合わさっていて、随所に悩ましさがある2用ゲームの傑作です。
ゲームデザイナーはウヴェ・ローゼンベルク
パッチワークは、アグリコラの作者でもあるウヴェ・ローゼンベルク氏が2014年に発表した作品です。「ドイツ年間ゲーム大賞2015」で推薦リストに入り、「ドイツゲーム賞2015」では10位に選ばれています。
ローゼンベルク氏は2人用ゲームも多く手掛けていて、『アグリコラ:牧場の動物たち』『ル・アーブル 内陸工』『アルルの丘』『ロクスレイのロビン』などを制作しています。
パッチワーク:冬の贈り物は「クリスマスカラー」
パッチワーク:冬の贈り物は、アートワークがクリスマス仕様になった色違いバージョンです。ルール・遊び方はパッチワークと同じです。
下の写真のように、時間ボードがクリスマス柄になっています!
タイルもクリスマスギフトっぽくなっていて、出来上がりもすごく華やかです!
ポーンコマは人の形からクリスマスツリー形になっています。マーカーも金・銀に!
また、パッチワーク:冬の贈り物には、オマケとして「クッキーの型」が付いています!
謎すぎるオマケに困惑しましたが、いつか子供とクッキーを作る時に使ってみようと思います。笑
パッチワーク:冬の贈り物の内容物
パッチワーク:冬の贈り物の内容物はこちら。
【内容物】
時間ボード1枚 / キルトボード2枚 / ポーンコマ1個 / 時間マーカー2個 / スペシャルパッチ5枚 / 特別タイル1枚 / パッチタイル33枚 / ボタンチップ50枚 /
パッチワークのゲーム準備
まずは、パッチワークのゲーム準備からです。
「キルトボード」と「5ボタンチップ」を受け取る
プレイヤーは、パズルボードとなる「キルトボード」とお金となる「ボタンチップ5個」を受け取ります。
パズルボードは「9×9マス」になっていて、このボードを隙間なく埋めることを目指します。
「時間ボード」のセッティング
共通で使用する「時間ボード」をテーブル中央において、スタート地点にそれぞれの「時間マーカー」を置きます。「スペシャルパッチ」5枚を既定のマスに配置します。
パッチタイルを環状に並べる
全てのパッチタイルを時間ボードの周りに環状に並べます。
想像以上に大きくなるので、広いスペースが必要です
そして、共通の「ポーンコマ」を最も小さいパッチタイル(2マス分)の隣に置きます。
これで、ゲーム準備完了です。
パッチワークのルール
ここからは、パッチワークのルール・遊び方を紹介します。
ゲームの目的
ゲームの目的は、『パズルボードを埋める』『ボタン(お金)をたくさん手に入れる』ことです。
【重要】特殊な手番システム
パッチワークの特徴は、特殊な手番システムです。
パッチワークでは交互に手番を行うのではなく、「時間マーカーが後ろにいる方」の手番になります。そのため、2~3連続でプレイすることもあります。
下の写真の場合なら、手番は後ろにいる金色のプレイヤーです。
ここから金色のプレイヤーが2マス進んでもまだ後ろにいるので、次も金色のプレイヤーの手番となります。
手番では、以下の2つのうちどちらかを実行します。
- タイルを取ってボードを埋める
- 時間マーカーを相手の1マス先に進める
①タイルを取ってボードを埋める
場からタイルを選んで、自分のボードを埋めます。
タイルを選ぶ
まずは、ポーンコマから「3枚先のパッチタイル」の中から好きなタイルを選びます。
選んだタイルの値札に書いてあるボタン(お金)の数だけチップを支払うことで、そのタイルを獲得できます。
上のタイルなら「ボタン3個」支払えばOKです。
ポーンコマは獲得したタイルがあった位置に移動します。
タイルをボードに置く
獲得したタイルを自分のキルトボードに配置します。
向きや裏表は自由ですし、配置済みのタイルに隣接しなくてもOKです。
時間マーカーを進める
最後に、自分の時間マーカーを進めます。
進むマス数は、獲得タイルの値札に書かれている「砂時計の数字分」です。先ほど獲得したタイルの砂時計は「2」だったので、時間マーカーを2マス進ませます。
タイルは形以外にも「価格が高いもの」「時間を多く使うもの」など様々で、どれを選ぶかが本当に悩ましい!
②時間マーカーを相手の1マス先に進める
もうひとつ手番にできることは「時間マーカーを相手の1マス先に進める」こと。
自分の時間マーカーを「相手マーカーの1マス先」まで進めて、進んだマス1つにつき1チップを受け取ることができます。
上の場合、5マス進んでいるので、5ボタンチップを受け取れます。
お金を手に入れる選択肢で、時間を払ってお金を手に入れる感じ。
時間ボードには特別なマスがある
時間ボードには2種類の特別なマスがあります。
「スペシャルパッチ」マス
スペシャルパッチマスに止まるか通り過ぎると、1マス分のスペシャルパッチタイルが手に入ります。パッチワーク:冬の贈り物では「プレゼント柄」になっています。
全部で5か所にあり、手に入れるのは早い者勝ちです。
1マスタイルはボードの小さな隙間を埋められる貴重なタイルで、この方法でしか手に入りません!
パッチワーク:冬の贈り物では、スペシャルパッチ自体が時間ボード上のマスになっています。(通常版ではマスとマスの間にあり、通り過ぎたら獲得できました)
ボタンの決算
また、時間ボード上には「ボタンの決算マーク」があります。(全部で9か所)
自分のマーカーが決算マークを通過する度に、自分のボード上にあるボタンマークの数だけボタンチップが貰えます。
上の場合なら、自分のボード上にボタンマークが8個あるので、決算を通過する度に8ボタンチップが貰えます。
ただ、序盤に優先的に狙うのは「ボタンマーク付きのタイル」で、早めに多く取っておいた方が決算の恩恵をより多く受けられます。逆に、ボタンマークが少ないと資金不足になりがちで、得点もあまり伸びません。
ボタンマーク付きのタイルは序盤から優先的に狙っていきましょう。早い段階で手に入れておくと決算の恩恵をより多く受けられます!
先に7×7マスを埋めたらボーナスゲット!
先に7×7マスを埋めた人は「ボーナスタイル」が貰えます。
このボーナスタイルを持っていれば、ゲーム終了時に「7点」が加算されます。
ゲームの終了
両者の時間マーカーがゴールマスに入ったらゲーム終了です。
ゲームが終了したら得点計算です。
自分が持っているボタンの数がそのまま点数になります。7点のボーナスタイルがあればそれも加えます。
次にパズルの完成度を評価します。
自分のボードの空きマス1つにつき-2点になります。
ボタンの数の合計点から空きマスのペナルティーをマイナスして、最終的な点数をだします。最も得点が高いプレイヤーの勝利となります。
パッチワークに穴をあけたら減点ということですが、この-2点がかなり痛い…隙間を埋めるのは本当に大事です。
▼パッチワーク:冬の贈り物
▼パッチワーク 通常版
パッチワークのレビュー
最後は、パッチワークのボードゲームレビューです。
色鮮やかなパッチワーク:冬の贈り物
パッチワーク自体は、言わずと知れた2人用ボードゲームの超傑作です。
ただ通常版は「テーマはかわいい感じだけど、色がちょっと地味…」と思っていましたが、クリスマス版になってすごく華やかになりました!印象がパッと明るくなったので、個人的にはこっちのほうが好きです。
妻もクリスマスバージョンを気に入って、ゲーム後も「絶対こっちのがいい!また遊びたい!」ととても反応が良かったです。これからパッチワークを手に入れて夫婦で遊ぶという方には断然『パッチワーク:冬の贈り物』をおすすめします!
タイル選びが悩ましい!
パッチワークの面白いところは「タイル選び」です。
タイルにはそれぞれメリット・デメリットがあって、「面積が大きいけど、形が複雑」「ボーナスが多いけど、高い」「安いけど、時間を多く使う」など様々。その中から、お金・時間・パズルの進行度を考えながら、どれを選ぶかというのがとても悩ましい。
僕はボードの隅からキレイに敷き詰めていって「完璧すぎる!」と思っていたら、後半に面積が足りずに大量失点したことがありました…。ボーナスや使いやすい形ばかり集めてもダメで、時には形が複雑だけど面積の大きいものを手に入れるなど、ボーナス・お金・時間・面積をバランスよく考えて選んでいくのが大事です。
相手が欲しいタイルを先取りする妨害要素もアリ!
また、パッチワークの特徴的なルールは「後ろにいる人の手番になる」という点。このルールを利用して、相手が欲しそうなタイルを先取りするのも勝利の秘訣です!
パッチワークは情報が全て公開されているアブストラクトゲームなので、相手のパズル状況が丸見えです。相手が狙っているタイルもすぐに分かります。そのため、相手が欲しそうなタイルが近づいてきたら、連続プレイしてそのタイルを先取りするといった手番調整も重要です。
特に面白いのは、終盤の妨害。ボードが埋まってくると、置けるタイル・置けないタイルがハッキリしてきます。相手のボードを埋めさせないように、相手が埋められないタイル3つの前で止まっておくなど、嫌がらせの腕の見せ所です…。笑
最後に:パッチワークは夫婦で遊べる傑作ゲーム
以上が、『パッチワーク』のルール&レビューでした。
2人用ゲームでよく名前が挙がる『ガイスター』や『クアルト』ほどシンプルではありませんが、かわいらしいテーマとパズルゲームという分かりやすさでボードゲーム初心者でも入り込みやすいゲームだと思います。また、「パッチワーク作りをパズルに見立てていること」「穴が開いていたら減点」など、テーマにしっくりとくるゲーム性もGOODです。
30分くらいで終わるというプレイ時間も夫婦で遊ぶならちょうどいい長さで、個人的にはイチオシの2人用ボードゲームです。見た目が変わっただけで妻の反応がすごく良かったので、これからは我が家での登場頻度が増えそうです!
また、パッチワークのほかにも面白い2人用ボードゲームはたくさんあります。詳しくは『2人用のおすすめボードゲームランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
▼パッチワーク:冬の贈り物
▼パッチワーク 通常版
▼2人用ボードゲームのおすすめ