みんなでぽんこつペイントを徹底紹介!線と円だけのお絵描きゲーム
みんなでぽんこつペイントは、お題のイラストを「直線」と「正円」だけで描いて伝えるボードゲームです。
オリジナル版は2011年に『ぽんこつペイント』として発表され、2018年にホビージャパンからリメイク版として発売されました。(2020年7月に再販もされています)
今回は、お絵描き系ボードゲーム『みんなでぽんこつペイント』のルール&レビューを紹介します。
▼みんなでぽんこつペイント
▼ぴったりのスリーブ
商品名 | みんなでぽんこつペイント |
---|---|
プレイ人数 | 2~12人 |
プレイ時間 | 10分 |
対象年齢 | 6歳~ |
ジャンル | お絵かき |
発売時期 | 2017年 |
ゲームデザイン | ちかすず |
アートワーク | 長谷川登鯉 |
販売元 | ホビージャパン |
関連ページ | ホビージャパンの公式ページ |
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みんなでぽんこつペイントはどんなゲーム?
「線」と「丸」だけを使って少ない画数で描くゲーム
みんなでぽんこつペイントは、お題を「直線」と「正円」だけで描いて伝えるお絵描き系ボードゲームです。
直線と正円だけという条件も厳しいですが、さらに悩まされるのは「少ない画数の人から順に回答者に当ててもらえる」というルールです。それぞれの描き手が「3画・5画・7画」で描いたとしたら、最初に回答者に絵を公開できるのは「3画」のプレイヤーとなります。絵が当てられたらその時点で終了となるので、画数が多いと絵を見てもらうこともできないかもしれません。
少ない画数で先に見せるか、画数が多くなってでも伝わりやすい絵を描くかというジレンマがこのゲームの醍醐味です。
みんなでぽんこつペイントの歴史
みんなでぽんこつペイントは、2度リメイクされている作品です。
オリジナル版の『ぽんこつペイント』は、2011年に創作ゲームサークル「ぽんこつファーム」からゲームマーケット2011で発表されました。(ゲームデザイン:ちかすず氏)
その後、2017年にモグワイから『みんなでぽんこつペイント』というタイトルでリメイクされ、さらに2018年にホビージャパンから「お題カードの調整・新ルールの追加」などをしたリメイク版が発売されました。(※2020年7月に再販もされています。)
みんなでぽんこつペイントの『内容物』
みんなでぽんこつペイントの内容物はこちら。
【内容物】
お題カード66枚 / お絵描きボード5枚 / ボードマーカー6本 / 図形カード8枚 / 点数ボード1枚 / サイコロ1個 /
お題カードは全部で66枚あり、1枚に6つのお題が書かれているので、お題の総数は396種類もあります!
「簡単なお題」から「難しいお題」まで様々なので、お題を見てどのくらいの画数で描くかという判断がとても重要です。
みんなでぽんこつペイントの『ルール』
みんなでぽんこつペイントには全部で4つのルールがあります。
- ぽんこつスタンダード(3~6人用)
- ぽんこつ紅白チーム戦(4~7人用)
- ぽんこつみんなでチーム戦(6~12人用)
- ぽんこつデュエット(2人用)
今回はベーシックな『ぽんこつスタンダード(3~6人用)』のルール・遊び方を紹介します。
「回答者」を決める
まずは「回答者」を1人決めます。その他の人は全員「描き手」になります。
サイコロを振って「お題」を決める
回答者に見えないようにしながら、描き手がお題カードを1枚引いて、さらにサイコロを振ります。お題カードに書かれた6つの言葉のうち、サイコロの出目が示した言葉が今回のお題となります。
上の画像の場合は、サイコロの出目が「1」なので、お題は「けん玉」となります。描き手全員が確認したら、お題カードを裏向きにします。
お題を描く
描き手は、回答者に見せないように、お題の絵を描きますが…
このゲームで描けるのは「直線」と「正円」のみです。
みんなぽんこつなので、ちゃんとした絵が描けないということです!笑
できるだけ画数を少なくしつつ当ててもらえるようにお題の「けん玉」を書きます。
ヒモの部分に曲線が使えたら分かりやすいのですが、使えるのは「線」と「円」だけなので、表現するのがなかなか難しいです…。
描き終わったら「画数」を数える
描き終わったら、自分の絵の画数を数えます。
「直線1本=画数1」「正円1個=画数1」としてカウントします。画数を合計し、自分の絵の「画数」をボードの右下に書きます。
上の場合では、直線が5本、正円が1つなので、総画数は「6画」です。
画数の少ない人から順に絵を公開する
全員が絵を描き終わったら、描き手は自分の画数を宣言します。
そして、画数が少ない人から順に、自分の絵を公開して、回答者に当ててもらうことができます。
回答者は1つの絵に対して1回しか答えられないので、間違えてしまったら、次に画数が少ない人が絵を公開します。
この手順で絵を公開していき、回答者が正解したらそこで終了となります。
2番目、3番目と後半に公開するほど、先に公開した人の絵もヒントになるので、当ててもらいやすくなります。ただし、先に当てられてしまったら、後の人は絵を見てもらうこともできません。
点数獲得
正解した場合、以下のように点数を獲得できます。
- 正解となった絵を描いた人…「2点」
- 回答者…1人目で正解したら「3点」、2~3人目なら「2点」、4人目以降なら「1点」
もし全て不正解だった場合は、誰も点数を獲得することができません。
ゲームの終了
1つのお題が終わったら、回答役が左隣の人に移り、同様にゲームをプレイします。
全員が1回ずつ回答役をしたら、ゲーム終了となります。最も点数が高い人の勝利です。
みんなでぽんこつペイントの『図形カード』
みんなでぽんこつペイントでは「図形カード」を使用する拡張ルールがあります。
図形カードは全部で8枚あり、それぞれに異なる図形が描かれています。
この拡張ルールでは、ゲーム開始時に「図形カード」を1枚引いて、カードに描かれている図形を1つだけ描くことができます。
図形カードの図形は画数に含まれないので、うまく使うことで、大幅な画数節約になります。
みんなでぽんこつペイントの『レビュー』
最後は、みんなでぽんこつペイントのボードゲームレビューです。
ジレンマのあるお絵描きゲーム
みんなでぽんこつペイントの肝は「少ない画数の人から発表する」という斬新なルールです。これにより、少ない画数で先に当ててもらうことを狙うのか、多い画数で発表が後になってでも確実に分かる絵に仕上げるのかが悩みどころになっています。
僕はどちらの方針にするかはお題の内容で決めていて、「さくらんぼ」「タイヤ」などのシンプルなお題なら1筆でも少なくなるようにして、「通勤ラッシュ」「牢屋」などの複雑そうなお題なら画数が多くなってもちゃんと伝えることを優先しています。
駆け引き・感想戦で盛り上がる!
お絵描きゲームでは珍しい「駆け引きを楽しめる」のも魅力です。絵を描きながら「今回は少ない画数で勝負するから!」「これはしっかり描かないと伝わらないわー」などとハッタリをかましたり、少ない画数なのにたくさん描いているようなフリをするなどして、他のプレイヤーを騙して自分に有利な展開を作ることもできます。
またゲーム後には、人の絵を見て「なるほど~そんな手が!」「それを描けば伝わるのか~」と感心させられることもよくあります。逆に、全く伝わらないひどい絵を描いた人は「これじゃ絶対伝わらないでしょ!」とみんなからつっこまれることも…笑
このように「お絵描き中の駆け引き」や「ゲーム後の感想戦」でワイワイ喋れるのも良いところです。
ボードがちょっと小さい
ひとつ残念なのは、ボードがちょっと小さいこと。
自分が絵を描いている時は「もう少しだけ下に描きたい…」と思うことがよくあって、その度に全て消して一回り小さく描き直しています。ただ、あらかじめ縦長な絵になりそうと分かっている時は、ボードを横向きでなく「縦向き」にして描くといいと思います。
ちなみに、ボードに絵を描いた状態で1日以上放置しておくと、絵が消えづらくなり、消した跡が青く残ってしまいます。ゲームが終わったらすぐに消すようにしましょう。
最後に:画力が必要ない、万人向けのお絵かきゲーム!
以上が、みんなでぽんこつペイントのルール&レビューでした。
ルール上、簡素な絵になりやすいので、お絵かきゲームでよくある「変な絵で盛り上がる」といった爆発力はありませんが、お絵かきゲームの中でも特に絵心がいらないゲームなので、万人ウケする安定感があります!
プレイ人数については、人数がが多い方が絶対に面白いです。3~4人だと「少ない画数で描くか、画数が多くなってもちゃんと描くか」といった駆け引き要素が薄まるので、個人的には5~6人プレイが一番面白いと思います。また、最大12人まで遊べる上に人数に応じたルールがあるので、幅広いシーンで活躍できるお絵描きゲームです。
▼みんなでぽんこつペイント
また、みんなでぽんこつペイントのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
みんなでぽんこつペイントの『スリーブ』
みんなでぽんこつペイントのカードサイズは「91mm×59mm」なので、『ホビーベース ユーロサイズスリーブ・ハード』がちょうどいい大きさです。
お題カードは全部で66枚あるので、このスリーブが2袋あればOKです。