ハダラ(HADARA)を徹底レビュー!ドラフト式文明発展ボードゲーム
ハダラ(HADARA)は、文明発展がテーマのドラフト系ボードゲームです。2種類のドラフトでカードを選び取っていき、軍事力・文化力・食料供給力などの国力をアップさせていきます。
今回は、2段階ドラフトが特徴の『ハダラ(HADARA)~文明の興隆~』のルール&レビューを紹介します。※日本語版は、2020年4月9日に発売しました。
ハダラはどんなボードゲーム?
ハダラは、アラビア語で「文明」という意味で、その名の通り、文明発展がテーマのボードゲームです。
プレイヤーは、3つの時代に渡って「収入・軍事力・文化力・食料供給」という4つのステータスをアップさせていき、最も発展した文明を築いた人が勝利となります。
ハダラは、カードを選び取っていくドラフトゲームですが、面白いのは『2段階ドラフト』になっていること!
1つの時代の前半では「2枚から1枚を選ぶ」、後半では「捨て札から選ぶ」というように、2種類のドラフトでカードを獲得していくという独特なシステムになっています。
ハダラのゲーム準備
まずは、ハダラを遊ぶ前のゲーム準備です。
ゲームボードの準備
各色の「時代Ⅰカード」を、同じ色のカード置き場に置きます。
ボードの脇に、植民地タイル、トークン類を置いておきます。
各プレイヤーの準備
個人ボードを受け取ります。
個人ボードの右上には固有の紋章(全5種類)が付いています。
また、中央は国力表になっていて、上から「収入・軍事力・文化力・食料供給」という国のステータスを表しています。
「黄⇒収入、赤⇒軍事力、青⇒文化力、緑⇒食力供給」です。
準備カードをランダムに1枚受け取ります。準備カードには「初期コイン・初期国力・優先番号」が書いてあります。
上の準備カードの場合、最初に8コインを手に入れ、初期国力が「収入4・軍事力1・文化力1・食料供給4」からスタートします。
初期国力の通りに、国力コマを配置します。
優先番号は、「1なら時代Ⅰで親になる」「2なら時代Ⅱで親になる」ことを表しています。
ハダラのルール
ハダラ(HADARA)のルール・遊び方を詳しく紹介していきます。
ゲームの流れ
ハダラは、時代Ⅰ・時代Ⅱ・時代Ⅲという3つの時代をプレイします。各時代は、フェイズA・フェイズBに分かれていて、2段階でドラフトするのが特徴です。
時代Ⅲの終了時に、最も勝利点の高い人の勝ちです。
フェイズA-山札から全員同時ドラフト-
時代ⅠのフェイズAから始まります。
紋章ダイヤルを回す
まずは、その時代の「親」が紋章ダイヤルを回して、任意の位置で止めます。
自分の紋章が示す山札から2枚引く
全プレイヤーは、自分の紋章が示すエリアの山札から2枚引きます。
カードドラフトを繰り返す
2枚のうち1枚を選び取り、残った1枚をそのエリアの捨て札置き場に置きます。
そして、手元に残した1枚を「購入」するか「売却」するかを決めます。
A. 購入する
カードを購入する場合は、購入コストを支払って、カード上部の「発展値」分だけ国力コマを動かします。
例えば、発展値が『収入(黄)2、食料供給(緑)2』なら、その数値分だけ国力コマを動かします。
-値引きボーナス-
購入済みカード1枚につき、同じ色のカードのコストが1コイン分安くなります。
B. 売却する
売却する場合は、そのカードをゲーム外に除外し、裏面に書いてある金額分のコインを獲得します。
紋章ダイヤルを回して、ドラフトを続ける
紋章ダイヤルを1エリア分回して、全員次のエリアの山札からカード2枚を引いて、ドラフトを繰り返します。山札がなくなったら、資源の獲得に進みます。
資源の獲得(収入・入植・彫像)
現在の国のステータスに応じて、コインやタイルなどを獲得できます。
‐ 収入 ‐
収入(黄色)の値の分だけコインを獲得できます。
‐ 入植 ‐
軍事力(赤色)の値に応じて、植民地タイルを獲得できます。
‐ 彫像 ‐
文化力(青色)の値に応じて、個人ボードにボーナストークンを置いて、ボーナスを獲得できます。
フェイズB-捨て山から1人ずつドラフト-
フェイズBでは、フェイズ1で捨てたカードからカードを選び取っていきます。
捨て札からカードドラフトを繰り返す
親から順に一人ずつ、5色の捨て山からカード1枚を選びます。
選んだカードは、フェイズⅠ同様に「購入」か「売却」を行います。
全ての捨て山からカードがなくなるまで続けます。
資源の獲得(収入・入植・彫像)
フェイズⅠと同様に、「収入・入植・彫像」を行い、コインやタイルなどを獲得します。
食料供給
購入済みカード1枚につき、食料が1つ必要になります。
食料供給(緑)の数値は「食料の数」を表しています。
自分のカード枚数分の食料があれば、問題ありません。
しかし、食料の数が足りなければ、足りない数だけカードを除外しなければなりません。
次の時代に進む
時代Ⅰが終わると時代Ⅱへ、時代Ⅱが終わると時代Ⅲへ進みます。
その時代用の山札をセッティングして、フェイズAからプレイします。
ゲームの終了
時代Ⅲが終わるとゲーム終了となり、得点計算をします。
手に入れたカードやコイン、植民地タイルなどの勝利点を合計して、最も点数が高い人の勝ちとなります。
▼ハダラ(HADARA)
ハダラのミニ拡張
ハダラには、『Hadara: Nobles & Inventions(貴族と発明)』というミニ拡張があります。
引用:https://boardgamegeek.com/image/4982367/hadara-nobles-inventions
この拡張を入れることで、48枚の新しいカードが追加されます!
今のところ、日本語版の発売予定はありません。
【追記】ソロルール&ミニ拡張のPDF公開
ハダラの『ソロルール』と『小拡張:疫病治療師』のPDFが無料公開されました。
アークライトの公式ページからPDFをダウンロード後、印刷して遊べます。
ハダラを遊んだ感想をレビュー
実際に、ハダラを遊んだ感想をレビューします。
気持ちいいライトなドラフトゲーム
「2段階ドラフト」というトリッキーなシステムが特徴のハダラ。
「最初は全員同時ドラフト」「カード内容がシンプル」なので、ゲームのペースが速くてサクサク遊べるのがハダラの良いところです。かなりライトですが、ゲーム後の満足感はしっかりあります!
個人的に気に入っているのは、ゲーム中の心地よさ!国の強さを示す4つのステータスがグングン上がっていく爽快感と、値引きボーナスでカードのコストがどんどん安くなっていく気持ち良さがあって、この満たされる感じがすごく良いです。後者は、宝石の煌きが好きな人には分かるはず!
一方で、相互作用はとても薄く、個人プレイ感の強いゲームなので、お互いに妨害し合ってバチバチやり合うゲームが好きな人には向かないかも…。僕は、自分のゲームに集中できる遊びやすいゲームが好きなので全然OKです。平和に遊べるので、カジュアルゲーマーにも向いていると思います!
戦略的には「1点特化する」or「バランスよく上げる」になりますが、どちらの戦略でも勝てる良調整されたゲームのように感じました。自分が遊んだ時は、戦略の違いがありましたが、スコアがかなり僅差で接戦となりました!僅差で負けるとどうしてももう1戦したくなるので、すぐに2プレイ目を遊びました。
以上が、ドラフト式文明発展ボードゲーム『ハダラ(Hadara)』のルール&レビューでした。
2人プレイの評価も良さそうなので、次は2人プレイでも遊んでみようと思います。また、拡張版を加えることで戦略も多様化しそうなので、日本語版もぜひ発売してほしいです!
▼ハダラ(HADARA)
また、ハダラのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
ハダラに合うスリーブ
ハダラのカードサイズは「44×67.5mm」なので、『キディトレインのユーロサイズスリーブ(45×69mm)』がちょうどいい大きさです。
このスリーブは100枚入りなので、ハダラの全カード(167枚)を入れるためには2セットあればOKです。
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