エバーデールのルール&レビュー|動物たちの街作りボードゲーム
エバーデールは「森の小動物たちが街を作る」という、ワーカープレイスメント系のボードゲームです。日本語版は「2020年1月9日」に発売しました。
今回は『エバーデール(Everdell)』のルール&レビューを紹介します。「エバーデールってどんなゲーム?」という方の参考になれば嬉しいです!
※ちなみに、日本語版の読み方は「エバーデル」ではなくて「エバーデール」となっています。
▼エバーデール 完全日本語版
商品名 | エバーデール |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 40~80分 |
対象年齢 | 13歳~ |
ジャンル | ワーカープレイスメント |
発売時期 | 2018年 |
デザイナー | James A. Wilson |
日本語版販売 | アークライトゲームズ |
価格 | 8,580円(税込) |
関連ページ | アークライト公式ページ BoardGameGeek |
エバーデールはどんなボードゲーム?
資源を手に入れて、街を作っていくゲーム
エバーデールは、「森に住む動物たちが、建設したり仲間を迎えたりしながら、自分たちの街を開発していく」ボードゲームです。
ボードゲームのジャンルで言うと「ワーカープレイスメント」にあたり、自分のワーカー(労働者)コマをマスに配置して資源を獲得していきます。
そして、手に入れた資源を使って、カードをプレイしてコンボを作り、資源や得点を増やしていきます。
最終的に、最も多くの勝利点を稼いだ人の勝利です!
人によって季節(ラウンド数)が違う!!
エバーデールでは、冬から始まって『冬⇒春⇒夏⇒秋』という流れで1年を過ごします。(各季節が1ラウンド目・2ラウンド目…のようなものです)
そのため、数ターン過ぎたら「では春(第2ラウンド)になります」というようにみんな一斉に季節が切り替わる、と思いきや…
人によって季節が違うことがあります!!
季節を進めるかは自分の判断で決められるので、Aさんは「夏」だけど、Bさんは「秋」という状況が生まれます。
少し混乱してしまいそうですが、そういうものだと思ってプレイしましょう。笑
季節を進ませることで、使用したワーカーコマが手元に戻ってきて再び配置できるようになります。ただ、ワーカーを手元に戻すことで、そのマスを他のプレイヤーが使えるようになります。季節を進ませるタイミングもひとつの悩みどころです。
エバーデールの内容物
エバーデールにどんなものが入っているのかを一部紹介します。
まず圧倒的な存在感を放つのが、この大樹!
この立体的な大樹がとてもキャッチ―で、写真映え抜群です!(ただ、毎回組み立てるのは結構面倒です…)
そして、プレイヤーのために働いてくれる「労働者コマ」。
左から「リス・ねずみ・カメ・ハリネズミ」です。自分のワーカー駒になるので、好きな動物を選びましょう。
さらに、こちらがエバーデールに登場する「資源」。
「小枝・樹液・小石・果実」の4種類があります。それぞれが分かりやすい形になっているので良い感じ!
カードのイラストもとても綺麗です!
この他にも、小さいカードやタイル、トークンなどが入っています。
エバーデールの準備
まずは、エバーデールのゲーム準備からです。
ゲームボードのセッティング
エバーデールを遊ぶ前のセットアップは、下の写真のようになります。
なんと、大樹の根元には「山札」がセットできるようになっています。
ボードの中央には山札から引いた「カード8枚」を並べておきます。
この他にも、「ボードの端」「大樹の上」「川沿い」などにカード・タイル・資源などをセットします。
「手札」と「コマ」を配る
各プレイヤーに「手札」と「自分のコマ2個」を配ります。
最初の冬に使える自分のコマは「2個だけ」ですが、季節(ラウンド)が進むごとに自分の使えるコマが増えていきます。
エバーデールのルール
ここからは、エバーデールのルール・遊び方を詳しく紹介していきます。
手番でできる「3つ」のこと
手番にやることは「3つのアクションのうち1つだけ」です。
「①コマを配置する」「②カードをプレイする」「③季節を変える」のどれか1つのアクションを行います。
1つのアクションを実行したら、次の人の番になります。
①コマを配置する
自分のコマをボード上に配置することで「資源の獲得」や「カードの補充」などができます。
置けるところは「足跡マーク」
コマが置ける場所は「動物の足跡マーク」があるところです。下のように、足跡マークはボード上のいたるところにあります。
ただ足跡マークをよく見ると、「丸で閉じられている所」と「線が途切れてオープンになっている所」の2種類があります。
丸で閉じられている方は「コマを1つしか置けない所」、オープンになっている方は「コマを複数置ける所」です。
丸で閉じられているところは1つしか置けないので早い者勝ちです!どこから先に置くかが悩みどころです。
その場所のアクションを実行
コマを足跡マークに配置したら、その近くに書かれている指示に従います。
例えば、「ベリー」と「カード」が描かれた看板があるマスなら、「ベリー1つ」と「カード1枚」をゲットできます!
また、「小枝3本」が描かれた看板のあるマスなら、「小枝3本」が手に入ります。
コマは置いたままにする
労働者コマを置いてアクションを実行したら、そのコマはそこに置いたままにします。
配置したコマは「アクション③:季節を変える」を実行することで手元に戻ってきます。
②カードをプレイする
コストを払ってカードをプレイして、そのカードを自分の街に配置します。
「手札」か「場のカード」のどちらでも使える
カードをプレイするというと「手札」をイメージしてしまいがちですが、エバーデールでは「手札」でも「場にある8枚のカード」でもどちらを使ってもOKです。
言い換えると、ボード上のカードはみんなの手札ということになります。
カードのコストを支払う
カードをプレイする時には「コスト」を支払わなければなりません。コストは、カードの左側に書かれています。
例えば、下の2枚のカードの場合。
左側の農場なら「小枝×2」「樹液×1」、右側の教師なら「果実×2」を払うことでプレイできます。
ただ、コストを払わずにプレイできることもあります!
左上に『施設名』が書いてあるカードは、その施設カードが自分の街にあれば(プレイ済みなら)、コストを支払うことなく出すことができます。
下のカードなら、既に「宿屋」を出していればコストなしでプレイできます。
コストがタダになるのはかなりお得なので、積極的に狙っていきたいところ!
カードには「カード効果」と「勝利点」が書いてあります。
プレイしたカードの効果は様々で「即効果を発揮するカード」や「カードの上にコマを置いたときに効果を受けられるカード」、「ゲーム終了時にボーナス点となるカード」などがあります。
5×3の街を作ろう
プレイしたカードで、自分の手元に街を作ります。自分の街に配置できるカード枚数は「15枚まで」です。
自分の手元に「5×3の街」を作りましょう。
15枚のカードすべて置くと、手元は下のようになります。
③季節を変える
季節を変えるアクションは「手元にコマがない状態」なら実行できます。
この季節アクションをすると、ボード上に配置したコマが全て手元に戻ってきます。
さらに、次の季節から使える「新しいコマ」が追加されます。大樹の上にあるストックコマ取りましょう。
ゲーム開始時の冬ではコマが「2個」だけでしたが、最後の秋では「6個」まで増えます。
④ゲームの終了
最後の季節「秋」を迎えて、どのアクションもできない状態になったら、その人はゲーム終了です。最終的に、全プレイヤーがゲーム終了になったら終わり。
ゲームが終わったら、全ての勝利点を合計します。
各カードの勝利点・勝利点トークンなどを全て加算して、一番点数が高い人の勝利です!
エバーデールのレビュー
エバーデール(Everdell)を実際に遊んだ感想をレビューします。
ワーカープレイスメント&カードコンボ!
エバーデールは「見栄えのインパクト」と「動物の街づくり」というテーマで強烈に惹かれたボードゲームですが、見た目だけなく「ワーカープレイスメント」と「カードコンボ」の面白さがしっかり詰まっていました。
勝つためには、いかにカードコンボできるか。コンボが良い感じに構築できるとかなり気持ちいいです!一方で、カード運に見放されると、欲しいカードが全然来なくて点数が伸びないことも…(カード運の影響は大きそう)。そのため、「見えている手札と場のカードから堅実な戦略を立てるか」「カード運に賭けて、コンボの土台を作っておくか」の判断が悩ましくも面白いところです。
やることはシンプルだけど、慣れるまではちょっと大変
手番にやることは「コマを置く」か「カードを出す」だけなので、とてもシンプル。慣れてきたらサクサク遊べると思います。
ただ、その一方で「見る部分が多い」です。「ワーカーを置ける場所」がボード上の至る所にあるだけでなく、他プレイヤーの街(手元のカード)にもあることや、「使えるカード」が手札だけでなく場にも8枚あることから、色々と把握するのが大変で、最初はどこを見たらいいのか分かりづらいです…。1回遊ぶと慣れてきますが、かわいさに惹かれて遊んでみたボードゲーム初心者だと最初で「うっ…」となってしまうかもしれません…。
手番にやることは簡単だけど、把握するまでにちょっとしたハードルを感じたので、個人的には「重量級ボードゲームへのステップアップ」くらいにちょうどいい良いゲームだと思います。
ツリーの不満点
立体的なツリーは雰囲気の演出が素晴らしいけど、個人的には「組み立てが面倒」「ツリーの裏側に座れない」という部分が不満です…。この立体構造がゲームに必要なわけではないので、同じメンバーで遊ぶならツリーは組み立てないでいいかなぁと…。
ただ、エバーデールの一番の入口はこのツリーの圧倒的な見栄えだと思うので、初めてプレイする人がいる時だけ組み立てようと思います。
まとめ:カードコンボが楽しいゲーム!
以上が、エバーデールのルール&レビューでした。
不満点も書きましたが、普通にカードコンボを作っていくのが面白くて、新しいコンボを発見するのが楽しみなボードゲームです!プレイ回数を重ねて理解が進むほど面白くなるのは間違いなさそうなので、もっと遊んでからレビューを更新したいと思います!
▼エバーデール
▼エバーデール拡張:真珠の入り江
▼エバーデール拡張:剣ヶ峰
また、エバーデールのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
エバーデールに合うスリーブ
エバーデールには、63×88㎜のカードと63×44㎜のカードがあります。
63×88㎜に合うスリーブ
63×88㎜のカードには、『エポックのカードスリーブ トレーディングカードサイズ対応(66×92mm)』がおすすめです。
このサイズのカードは129枚入っているので、この80枚入りスリーブが「2袋」必要です。
63×44㎜に合うスリーブ
63×44㎜のカードには、ホビーベースのTCGハーフサイズスリーブ(66×46mm)がおすすめです。
このサイズのカードは27枚だけなので、この100枚入りスリーブが「1袋」でOKです。
エバーデールの拡張シリーズ
現在発売しているエバーデールの拡張シリーズは以下の通り。
画像 | シリーズ名 |
エバーデール拡張:真珠の入り江 | |
エバーデール拡張:剣ヶ峰 |
エバーデール拡張:真珠の入り江では、ゲームボードに河が追加され、カエル大使を派遣して、河底に住む新しい仲間たちとの交易で、更なるボーナスを狙うことができるようになっています。
エバーデール拡張:剣ヶ峰では、剣ヶ峰ボードが追加され、険しい山道へウサギの旅人を派遣して、新しい土地や大型動物を発見して、ゲームを有利に進めることができます。
エバーデールのアプリ版
エバーデールがデジタルゲームになったアプリ版もあります。
iPhone版・Android版だけでなく、Nintendo SwitchやSteamでも遊ぶことができます。
日本語対応していて、CPU戦・オンライン対戦・フレンド戦ができます。
デジタル版だとゲーム準備や後片付けの必要がないので、ちょっとした空き時間に遊びやすいのがGOODです。エバーデールの練習にもぴったりです!
▼アプリ(iphone版 / android版)
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