アンダーフォーリングスカイを徹底紹介!ダイス5つを配置するソロ専用ボードゲーム
コロナウイルスで外出自粛が続いている状況で、ソロプレイ用ボードゲームを遊ぶ機会が以前よりも増えているはとまめ(@boku_bodo)です。
そんな中で、ホビージャパンから1人プレイ専用の『アンダー・フォーリング・スカイ 日本語版』が発売することを知って、早速BGGでチェック。ダイスマネジメント系で全10回のキャンペーンゲームがあって評価も良さそうだったので、即予約しました。
ということで、今回は楽しみにしていた期待のソロゲーム『アンダーフォーリングスカイ』のルール&レビューを紹介します!
アンダーフォーリングスカイ 日本語版
商品名 | アンダー・フォーリング・スカイ |
プレイ人数 | 1人専用 |
プレイ時間 | 20~40分 |
対象年齢 | 12歳~ |
ジャンル | ダイスマネジメント |
発売時期 | 2020年 |
デザイナー | TomášUhlíř |
版元 | Czech Games Edition |
日本語版販売 | ホビージャパン |
価格 | 4,950円(税込) |
公式ページ | ホビージャパンの公式ページ BoardGameGeek |
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アンダーフォーリングスカイはどんなゲーム?
アンダーフォーリングスカイのテーマは、エイリアンたちが宇宙船に乗って侵略してくる中、人類はエイリアンに対抗できる新兵器を開発して地球を守ろうというもの。
ゲーム内容は、5つのダイスをどこに配置するのかが悩ましい、ソロプレイ専用のダイスマネジメントゲームです。
毎ターン5つのダイスを振って、それらを各マスに配置することで、エネルギーの貯蔵・宇宙船の迎撃・新兵器の研究などを行います。出目が大きいほど、大きな効果を受けられます。
ただ、「出目が大きいほど敵船の移動速度も上がる」「各列に置けるダイスは1個まで」というユニークなルールがあって、ダイスを配置するだけというシンプルさの割に、その決断がめちゃくちゃ悩ましいゲームです。
アンダーフォーリングスカイの『ルール』
まずは、アンダーフォーリングスカイの通常ルールを紹介します。
ボード全体
アンダーフォーリングスカイのボード全体がこちら。
縦長なのが特徴的です。
上から「マザーシップ・上空・地上・地下(基地)」という4つの構成になっています。
ゲームの目的
上空から「マザーシップ」と「敵船」が地上に向かって毎ターン近づいてきます。
敵船が地上に到達すると、基地が1ダメージを受けて、基地の耐久値がゼロになるとプレイヤーの敗北となります。また、マザーシップが一定ラインまで降下しても敗北です。
プレイヤーは、基地スペースにダイスを配置することで、エネルギーの貯蔵・敵船の撃墜・新兵器の研究などを行います。
敗北する前に、研究値をMAXにすればプレイヤーの勝利となります。
ダイスを5個振る
アンダーフォーリングスカイでは、手番にダイス5個(白2個+灰色3個)を振ります。
この5個のダイスを手元の基地スペースのマス(部屋)に1個ずつ配置していきます。
ダイスを配置する時に考えるのは大きく以下の4つです。
- マスの効果
- 各列(5列)に1個ずつ配置
- 敵船の移動
- ダイスの振り直し
マスの効果
ダイスを置いたマス(部屋)によって、様々な効果が発生します。
代表的な3つの効果がこちら↓
部屋の種類 | 効果 |
電源室 | 他の効果を発生するのに必要なエネルギー(リソース)を獲得。 |
戦闘機格納庫 | 爆発マスにいる敵船を撃墜する。 |
研究室 | 研究マーカーを進める。 |
もちろん、出目が大きいほど効果が強力になります。例えば、電源室に6のダイスを置けば、エネルギーリソースが6個分回復します。
最初は使える部屋は限られていますが、掘削マシンを進めて部屋をアンロックしていくことで、より強力な効果の部屋が使えるようになります。
配置ルール「各列に置けるダイスは1個まで」
ただ、ダイスは好きなところに置けるというわけではなく、「各列に置けるダイスは1個まで」という配置ルールがあります。
手元にあるダイスは5個、基地タイルは5列構成になっているので、5列に1個ずつ置く感じです。
下のように、複数のダイスを同じ列に置くのはNGです。
この配置ルールによって「このマスとこのマスに置きたいけど、同じ列だから置けない!!」ということが何度も起こって、何を優先して何を諦めるのかといった決断に迫られます。
敵船の移動
ただ、ダイスの配置はメリットだけでなく、デメリットもあります。
ダイスを配置したら、同じ列の上空にいる敵船がその出目の数だけ降下してきます。
つまり、出目の大きいダイスを配置するということは、強力な効果が受けられるけど、敵船の速度も上がるということ。出目の大きい6を配置するのは諸刃の剣のようです。
ただ、これを言い換えると、敵船の位置をプレイヤーがコントロールできるということです。敵船が地上に到達すると基地がダメージを受けるので、敵船が地上近くにいる列には小さい出目を置くことで、そのターンのダメージを回避できます。
また、敵船を「爆発マス」に移動させることを狙うのも重要です。爆発マスに移動させることで、戦闘機格納庫の効果で敵船を撃墜することができます。
こんな感じで、マスの効果だけでなく、敵船の移動先も考えて、ダイスを配置していきます。
ダイスの振り直し
アンダーフォーリングスカイでは出目の影響が大きいので、ダイスの「振り直し」ができます。これでダイスの運ゲー感が緩和されています。
白いダイスを配置した時は、残っているダイスを振り直します。
例えば、最初に灰色ダイスを1個配置し、次に白いダイスを1個配置したら、残りの三配置のダイス3個を振り直します。
白いダイスは2個あるので、最大で2回の振り直しができます。
マザーシップが1マス降下する
プレイヤーのターンが終わったら、マザーシップのターンです。
マザーシップは毎ターン1マス分降下します。
降下した位置によって、マザーシップの効果(敵船の増加・研究値ダウン・掘削マシンの後退)が発動します。また、撃墜した敵船もこのタイミングで再出撃します。
ゲームの終了
マザーシップが一定ラインまで降下するか、敵船の攻撃で基地の耐久値がゼロになったら、プレイヤーの負けです。
その前に、研究値をMAXにすることができれば、プレイヤーの勝利となります。
アンダーフォーリングスカイ 日本語版
全10回のキャンペーンゲーム
ここまでは通常ルールを紹介しましたが、アンダーフォーリングスカイの真のコンテンツは全10回のキャンペーンゲームです。
内容の詳細は明かせませんが、ストーリーが進むたびに「新ルールの追加」や「新しいコンポーネントの追加」があります。
さらに、10回のキャンペーンでは、各プレイヤーが選択したステージをプレイするので、人によってはプレイするゲームが異なるのも面白いところ。ただ、キャンペーン終了時には選択しなかったステージが複数残っているので、キャンペーンが終了した後にでも、未選択のステージを遊ぶことができます。
また、コンポーネントを破ったり、書き込んだりする要素はないようなので、全てのゲームを繰り返しプレイ可能です。
最終的には様々なバリエーションのルールを遊べるようになるので、ソロ用ボードゲームとしてはリプレイ性が非常に高いのも嬉しいところ!
公式FAQ『よくあるルール間違い』
アンダーフォーリングスカイのようなソロプレイ用ボードゲームは、1人用なのでルール間違いをしていても誰にも指摘してもらえずに、間違ったルールのままプレイし続けてしまう…ということがありえます。
そのため、BGGに掲載されている公式FAQをまとめた『アンダーフォーリングスカイでよくあるルール間違い27項目』をアップしたので、これから初めてプレイする方は念のためのルール確認にご活用ください!
アンダーフォーリングスカイのレビュー
最後は、アンダーフォーリングスカイのボードゲームレビューです。
シンプルだけど、悩ましすぎるダイス配置
プレイヤーが決断するのはダイスをどこに置くかだけですが、「各列に1個だけ」「敵船の移動が連動する」というルールが憎らしくも面白いところです。
「このマスとこのマスを使いたいのに、同じ列だから置けない!」「ここに6を置きたいけど、敵船が地上に到達しちゃう…ぐぬぬ」みたいなもどかしい気持ちにさせられて、何度も苦渋の決断に迫られます。この毎ターンのように訪れる葛藤と決断こそが、アンダーフォーリングスカイの醍醐味だと思います。
その分、計画的に研究値をアップすることができたり、うまく複数の敵船を一斉撃破できた時はすごく気持ちいいです!(ちなみに、奥から手前に敵船が近づいてきてそれを打ち落とすというのは、まるでインベーダーゲームのようでした笑)
真の面白さはキャンペーンモード
アンダーフォーリングスカイの面白さを語るなら、キャンペーンを遊んでからです!僕はキャンペーンを遊んでからこのゲームのは評価がさらに上がりました!
キャンペーンの内容は遊ぶ時のお楽しみなので詳しく書けないのが残念ですが、キャンペーンではいくつかの追加ルールや基地の変更、追加コンポーネントがあります。これが、大きすぎず小さすぎない、ちょうどいい感じの変化をもたらしてくれます。
プレイヤーの選択によってキャンペーンの内容は異なりますが、僕の1つ目のキャンペーンでは、ルールが結構厳しくなって、いきなりの敗北。
アンダーフォーリングスカイ、1つ目のキャンペーンから無事死亡😇
ロボットをうまく使えてない気がするので、次こそ! pic.twitter.com/7qipfYtfTf— はとまめ@ぼくとボドゲ (@boku_bodo) June 15, 2021
ただ、終わってからルールブックを見直していたら、ルール間違いに気づきました…笑
そして、2つ目のキャンペーンに挑戦。今度は自分好みのルール追加があり、基地もよりダイナミックになって、1つ目よりもめっちゃ楽しい!中盤は余裕だったのに、最後は残りライフ1のギリギリ勝利…。
まだまだ序盤ですが、次はどんな展開なんだろうとワクワクさせてくれます。とりあえず、週に1回くらいのペースで少しずつ進めたいと思います。
運の影響はもちろんあるけど…
ただ、もちろんダイスゲーなので、運による影響が大きいのは確か。特に2つ目のキャンペーンでは、途中まで良い感じだったのに、最悪の出目が続いて一気に窮地に陥り、最後は99%負けたと思ったら、奇跡的な出目でギリギリ勝利できました。出目に助けられたので、最後は手放しでは喜べなかったのが正直なところ…笑
ただ、そうは言っても、運の悪さをプレイヤーの選択でどこまでリカバリーできるのかがアンダーフォーリングスカイの腕の見せ所だと思います。僕は最悪の事態になりながらも一応そこからワンチャンスで持ち直せるところまでいけたので、その過程に満足感がありました。
ダイス運を許容できない方にはおすすめできませんが、僕は運と戦略のバランスがいいゲームだと思います。
セットアップが楽・ちょうどいいプレイ時間も魅力
最近実感したのが、自分に合うソロプレイ用ボードゲームの要素として、ゲーム内容以外にも「セットアップが楽」「1時間未満のプレイ時間」が大事だと気づきました。
というのは、今年発売したソロ専用ボードゲームに『ネモの戦い』がありますが、個人的には断然アンダーフォーリングスカイの方が自分に合っていると思いました。
ネモの戦いもやり込みがいのある高難易度は魅力ですが、プレイ時間が長い・準備片づけが大変なので、今のところそこまでの頻度で遊べていません。特に遊んでいる時に子供たちが帰ってきたらと思うと、ちょっとした空き時間には広げられないのが現状です…。
その点、アンダーフォーリングスカイは、セットアップが楽、ルールもすぐに思い出せるくらいシンプル。プレイ時間は説明書を確認しつつも45分で終わったので、慣れたら30~40分で遊べそうなくらいのちょうどいい長さ。準備片づけを含めて余裕で1時間以内には終わるので、これなら奥さんと子供たちが出かけたちょっとした空き時間や就寝前にも遊びやすそうです。
このセットアップのしやすさとプレイ時間は、これからソロプレイゲームを選ぶ時の基準にしようと思います。
最後に
以上が、アンダーフォーリングスカイのルール&レビューでした。
5つのダイスを配置するだけというシンプルなルールですが、何をどこに置くかという決断がとても悩ましいゲームです。また、上空タイルは両面印刷で裏面が高難易度モードになっていたり、キャンペーンの新要素が加えられるなど、何度も遊べるようなボリューム感・バリエーションになっているので、リプレイ性はかなり高いです。
アンダーフォーリングスカイはソロ用ボードゲームでは個人的にクリティカルヒットだったので、最後のキャンペーンまでしっかり遊びたいと思います。
アンダーフォーリングスカイのほかにも面白い1人用ボードゲームはたくさんあります。詳しくは『1人用ボードゲームのおすすめ』で紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。