PARKS(パークス)のルール&レビュー|美しい公園を巡るボードゲーム
PARKS(パークス)は、公園に続く小道をハイキングしながら、アメリカの国立公園を巡るボードゲームです。道中では、水筒に水を入れたり、ハイキング道具を揃えたり、写真を撮ったりしながら、様々な公園を訪れます。
今回は、公園を巡るボードゲーム『PARKS(パークス)』のルール&レビューを紹介します。
PARKS(パークス)※原版
商品名 | PARKS |
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 30~60分 |
対象年齢 | 10歳~ |
ジャンル | ワーカープレイスメント |
発売時期 | 2019年 |
デザイナー | Henry Audubon |
版元 | Keymaster Games |
PARKSはどんなボードゲーム?
Parks(パークス)は、プレイヤーがハイカー(ハイキングをする人)となって、アメリカ国立公園を巡るボードゲームです。プレイヤーは2つのハイカーコマを持ち、国立公園に続く小道を移動していきます。
旅の道中で、水筒を手に入れたり、写真撮影したり、様々なハイキンググッズを購入しながら、4シーズンに渡って旅を続けます。
最終的に、写真を撮り、色んな公園を訪れることで、たくさんの思い出を作った人の勝利となります。
PARKS(パークス)の内容物
PARKS(パークス)に入っているものがこちら。
ゲームボード / トークントレイ / 各種トークン / 写真タイル / パークカード / シーズンカード / 年間カード / ギアカード / 水筒カード / イベントカード(ソロ用) / 小道タイル / 最初の小道・最後の小道タイル / ハイカーコマ / カメラ / ファーストハイカーマーカー / キャンプファイヤー
まずPAKSで最も注目なのが、美しい公園が描かれた「パークカード」。
アメリカに実在する国立公園が描かれていて、あまりに綺麗でついつい見とれてしまいます!
そして、こちらが写真撮影すると手に入る「写真タイル」。
写真タイルはどれも「勝利点1点」ですが、全てイラストが違うところにこだわりを感じます!
また、各種トークンを入れるための「トークントレイ」が2個付いています。
このトレイを両サイドに置くことで、みんながトークンを取りやすくなります。
PARKS(パークス)のゲーム準備
まずは、PARKS(パークス)のゲーム準備です。
ゲームボードのセッティング
ゲームボードを以下のようにセッティングします。
各種山札をセットして、「パークカード3枚」と「ギアカード3枚」をボード上に公開します。
小道を作る
ゲームボードの下には、公園へと続く小道を作ります。「最初の小道」と「最後の小道」の間に、小道タイルをランダムに配置します。
次のシーズンになる度に、小道は1マスずつ長くなっていきます。
年間目標を選ぶ
ゲーム中の目標となる「年間カード」を2枚引いて、1枚を選びます。
例:森を持つパークを6 or 8ヵ所訪れると、勝利点2 or 3を獲得
年間カードに書いてある条件を満たすことで、ゲーム後に勝利点を獲得できます。内容は他のプレイヤーには秘密です。
水筒カードを1枚引く
各プレイヤーは、水筒カードを1枚引いて手元に表向きで置きます。
手番に水を補充することで、水筒アクションを実行できます。
コマとキャンプファイヤーを受け取る
「ハイカーコマ2つ」と「キャンプファイヤー」を受け取ります。
ハイカーは最初の小道に置き、キャンプファイヤーは手元に置きます。
そして、手番順を決めたら、最初のプレイヤーは「ファーストハイカーマーカー」を受け取り、最後のプレイヤーは「カメラ」を受け取ります。
PARKS(パークス)のルール
ここからは、PARKS(パークス)のルール・遊び方を紹介します。
①シーズンカードを引いて、トークンを配置
シーズンカードの山札から1枚めくって、1シーズンに適用される「シーズン効果」と「天気パターン」を確認します。
天気パターンを確認したら、2番目の小道タイルから順番に、天気パターン通りに資源トークンを置きます。
上の画像のように「天気パターン:太陽⇒水⇒太陽」の場合、2番目から4番目の小道までは「太陽⇒水⇒太陽」と置き、5番目・6番目からはパターンの最初にもどって「太陽⇒水」という順で配置します。
手番でやること
PARKSは手番でやることは「ハイカーを前進させる」⇒「そのマスのアクションを実行する」ということだけで、とてもシンプルです。
②ハイカーを前進させる
まずは、自分のハイカー1個を任意のマスに前進させます。
1マス進んでも、3マス進んでも、5マス進んでもOKです。最初の小道からいきなり最後の小道に進むこともできます。
ただし、小道は一方通行なので、後ろに戻ることはできません。
また、もうひとつ重要なのが「既にハイカーがいるマスには入ることはできない」こと。
同じマスには入れないので、他のハイカーが邪魔で邪魔で仕方ありません!ただし、自分のキャンプファイヤーを消すことで同じマスに入ることができます。(後述)
小道に資源トークンがあれば貰える
資源トークンが置いてある小道に最初に入ったプレイヤーは、そこにある資源を獲得できます。
③小道のアクションを実行
ハイカーが止まったマスのアクションを実行します。アクションの内容は、そのマスにアイコンで示されています。
小道のアクションを一部紹介
「森」なら森トークンを1個獲得
「海」なら水トークンを2個獲得
「高台」なら水筒カード or 写真&カメラを獲得
高台では「水筒カードを1枚引く」か「任意のトークン2個を払って、カメラ&写真を獲得する」のどちらかを実行できます。
カメラと写真がこちら。
カメラはシーズン終了時に持っていると「写真撮影」することができます。写真タイルは1枚につき勝利点1点となります。
水トークンを水筒にいれることができる!
手番中に獲得した「水トークン」を水筒カードの上に置くことで、水筒の効果が発揮されます。
上の水筒カードなら、水を入れることで「太陽トークンを2つ得る」ことができます。水筒カードに置いた水トークンは、シーズン終了時にトレイに戻されます。
【重要】キャンプファイヤーを消す
キャンプファイヤーを裏返すと同じマスに入れる
先ほど「既にハイカーがいるマスには入れない」と言いましたが、実は「キャンプファイヤータイルを裏返す」ことで、他のハイカーと同じマスに入ることができます。
手元のキャンプファイヤータイルを裏返す
既にハイカーがいるマスに入ることができる
裏返したキャンプファイヤーは、自分のハイカー1つが最後の小道に到着すると表側に戻すことができます。そうすることで、再びキャンプファイヤーを使って、他のハイカーと同じマスに入ることができるようになります。
③最後の小道では3つのうち1つを選ぶ
最後の小道に辿り着くと、3つのエリアのうち1つにハイカーを置きます。
3つのエリアではそれぞれ「パークの予約」「ギアの購入」「パークを訪問」ができます。さらに、裏向きになっているキャンプファイヤーを表向きに戻すことができます。
A.パークの予約
パークの予約では、ボード上にある3枚のパークから1枚を選んで、手元に『横向き(予約状態)』で置きます。また、3枚から選ぶ代わりに、山札から1枚引いて予約することもできます。
※最初にパークの予約をした人は「ファーストハイカーマーカー」も獲得できます。
B. ギアの購入
ギアカードの購入では、ゲームを有利に進めるためのハイキング道具を買うことができます。カードの左上に書いてある「太陽トークン」を払うことで購入できます。
例えば「森のアクションで森トークン1個を獲得する代わりに、水トークン3個を獲得できる」などの永続効果を受けることができます。
C. パークを訪問
パークを訪問では、コストを支払ってパークカードを獲得することができます。ゲームボード上のパークカードか、自分が予約しているパークカードの中から1枚を選び、コストを支払うことで、自分の手元に『縦向き(訪問済みパーク)』で置きます。
コストと勝利点はカード下部に書いてあり、上の画像の場合、「森・水×2」を払うことで「勝利点2点」のパークカードを獲得できます。
④シーズンの終了・次のシーズンの準備
全てのハイカーが最後の小道に着いたらシーズン終了
自分のハイカーコマ2個が最後の小道に到達している人は、このシーズン中に手番が回ってきません。また、小道の途中に残っているハイカーが最後の1個となった場合、そのハイカーは最後の小道に強制的に移動させられます。
これにより、全てのハイカーが最後の小道に到着したら、シーズン終了です。
カメラで写真撮影
シーズン終了時に、「カメラ」を持っている人は写真撮影ができます。任意のトークンを1個払うことで「写真1枚」を獲得できます。
新しい小道を作る
最初と最後の小道以外を集めて、そこに小道タイル1枚を加えてシャッフルして、新しい小道をランダムに並べていきます。
小道タイルを1枚追加しているので、次のシーズンは小道が1マス長くなります。
⑤4回のシーズンをプレイする
次のシーズンは「ファーストハイカーマーカー」を持つ人からプレイします。
最初のシーズン同様に、①~④を繰り返して、計4シーズンをプレイします。
⑥ゲームの終了
4回のシーズンが終わったら、ゲーム終了です。
「パークカード」「年間目標カード」「写真(1点)」「ファーストハイカーマーカー(1点)」の点数を合計します。
合計点が最も高いプレイヤーの勝利です。
2種類のカードサイズに合うスリーブ
PARKS(パークス)のカードサイズに合うスリーブを紹介します。
大きいカードに合うスリーブ
PARKS(パークス)のパークカードの大きさは「70×120mm」なので、『ウルトラプロの70×120mm用スリーブ』がぴったりです。
パークカードの枚数は48枚なので、このスリーブが1セットあれば足ります。
小さいカードに合うスリーブ
また、小さいカードのサイズは「50×75mm」なので、『Maydayの50×75mm用スリーブ』が対応しています。
小さいサイズのカード枚数は全部で82枚なので、この100枚入りスリーブが1袋あれば足ります。
PARKS(パークス)のレビュー
最後に、PARKS(パークス)のボードゲームレビューをまとめます。
シンプルで遊びやすい!
ボードにたくさんのカード類が置いてあるので一見複雑そうに見えますが、実際には「コマを動かして資源を集め、得点カードを購入する」というベーシックなゲームで、見た目以上に遊びやすかったです。
盤面もスッキリとまとまっていて見通しがいいので、ゲームに集中しやすいのも良かったです!
ハイカーをどこに置くかが悩ましい!
PARKSの悩ましいところは、何と言っても「ハイカーの移動」。小道はいつも混雑していて、とにかく皆のハイカーが邪魔…。後ろに戻れない・同じマスに入れないという制限の中、「そこ入りたかったのにー」「早くどいて!!」といった悲鳴が度々上がります。そのため、同じマスに入れるようになる「キャンプファイヤー」の使いどころにはかなり悩まされます。
キャンプファイヤー以外にも、「水筒集める?」「写真撮りまくる?」「ギア多め?」「パークメインでいく?」など戦略の幅も広そうで、何を重視するかも悩ましくて面白いです。
【追記】プレイ人数について
PARKS(パークス)のプレイ人数は「1人~5人」ですが、2人プレイだとすごく微妙です。2人だと小道が空き空きなので、PARKSの面白い部分である「混雑している中でどこに止まるか(キャンプファイヤーを使うか)」の悩ましさがなくなります。資源取り放題になって、とても生ぬるい感じでした…。
個人的には「やや緩めの3人プレイ」か「キツめの4人プレイ」がおすすめです。5人では遊んでいませんが、さすがにキツキツ過ぎて資源が溜まりづらく、年間目標カードの達成ができなくなるのでは…という気がします。
ボードゲーム初心者も遊びやすい中量級ゲーム
美しいイラストに一目惚れして買いましたが、やっぱりビジュアルが良いと遊び始める前からワクワクします。一緒に遊んだ人も第一印象から良かったようで、かなりのめりこんでくれました!
PARKS(パークス)で気に入ったのは、自分がちょうど好きな「カジュアルに楽しめる」遊びやすさです!特にカード効果に複雑なものがなく、簡潔で分かりやすいところが好きです。それでいて、ボードゲームらしい悩ましさ・邪魔し合い・戦略性がしっかり詰まっています。
また、カードの引き運の影響も大きいので「ボードゲームに慣れていない人」「ライト層」でも遊びやすいのが良いところ!テキストがシンプルなので英語でもすんなり遊べましたが、もし日本語版が出たら絶対に買ってしまうやつです!
▼PARKS(パークス)※原版
▼大きいカードに合うスリーブ
▼小さいカードに合うスリーブ
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