ワーリングウィッチクラフトを徹底紹介!資源を送ってパンクさせるボードゲーム
今回は、資源を作って隣に送り込んでバーストさせるという斬新なシステムで話題の『ワーリング・ウィッチクラフト(Whirling Witchcraft)』のルール&レビューを徹底紹介します。
独特で面白いルールに、雰囲気バッチリな大釜コンポーネント、30分で終わるちょうどいいプレイ時間といい、噂に違わぬ面白さでした。中毒性が高くて、1度遊び始めると3ゲーム以上はプレイしてしまいます!
▼ワーリング・ウィッチクラフト 日本語版
▼おすすめのスリーブ
ゲーム名 | ワーリング・ウィッチクラフト 日本語版 |
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 30分 |
対象年齢 | 14歳~ |
ジャンル | ドラフト、リソース管理、バースト系 |
発売時期 | 2022年8月19日 |
デザイナー | Erik Andersson Sundén |
版元 | Alderac Entertainment Group |
日本語版販売 | ケンビル |
価格 | 6,600円(税込) |
関連ページ | BoardGameGeek |
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ワーリングウィッチクラフトはどんなボードゲーム?
ワーリングウィッチクラフトは、作った資源を隣の人に送り込ん溢れさせるという独特なシステムのボードゲームです。
ドラフトしたカードを使って、生成した資源を右隣の人に送り込み、相手が所持上限を超えて溢れたら自分の得点になります。
ただ、自分の左からも資源が回ってくるので、自分もパンクしないようにうまく資源を消化しなければなりません。相手をバーストさせるための攻めと自分がバーストしないための守りをバランスよく構築できた時はかなり気持ちいいです。
全員同時プレイでサクサク遊べて、プレイ時間も20~30分なので、ボードゲーム初心者でも遊びやすい部類です。負ける度に「もっと守りを意識すればよかった、もう1回!」となるくらい中毒性が高くて、僕は一度遊ぶと最低3回は遊んでしまいます。
ワーリングウィッチクラフトの『内容物』
ワーリングウィッチクラフトの内容物がこちら。
《内容物》
プレイヤーボード5枚 / 大釜5個 / アルカナトラックカード5枚 / サマリーカード5枚 / 調合法カード60枚 / 魔女カード17枚 / 材料キューブ210個 / アルカナマーカー15枚
コンポーネントの中でも、圧倒的な存在感を放っているのが、下の写真の大釜です。
4つのパーツを組み立てて作る凝ったコンポーネントで、怪しげな雰囲気がでていて素晴らしい出来です!
ただ、大釜のパーツを切り取るのが結構難しくて、僕は微妙に破れてしまったので注意してください…
ワーリングウィッチクラフトの『ゲーム準備』
まずは、ワーリングウィッチクラフトのゲーム準備からです。
各プレイヤーは、プレイヤーボード・大釜・アルカナトラックカード・アルカナマーカー3個・サマリーカードを受け取ります。
ランダムで魔女カード2枚を受け取り、そのうちの1枚を選んで獲得します。
自分の魔女カードの裏面に書かれている初期材料をプレイヤーボードの作業場に置きます。
魔女カードの種類によって、初期材料が異なります。
各プレイヤーは山札から調合法カード4枚を引いて、最初の手札にします。
これで、ゲーム準備完了です。
ワーリングウィッチクラフトの『ルール』
ここからは、ワーリングウィッチクラフトのルール・遊び方を紹介します。
ワーリングウィッチクラフトでは、全員同時プレイでゲームが進みます。
①4枚のカードから1枚を選ぶ
まずは、手札の調合法カード4枚のうち1枚を選んで、裏向きに置きます。
全員が選んだら、一斉にカードを公開します。
②材料を生み出す
自分がこれまでに公開した調合法カードを使って、材料を生成します。
まずは、カード上部の投入スペースに「必要な材料」を置きます。
必要な材料を全て置いたら、矢印の先の完成スペースに「完成した材料」を共通サプライから取って置きます。
調合法カードの使用は、ラウンド中に1回ずつ使用できます(使わなくてもいい)。完成した材料を別の調合法カードの材料に使ってもOKです。
全ての調合を終えたら、完成スペースにある材料を自分の大釜の上に移します。
最初に投入スペースに置いた材料はすべて共通サプライに戻します。
調合法カードの真ん中には、矢印(↓)ではなく「S」が裏返ったマークが描かれているものもあります。このカードは180度回転させることできるので、「必要な材料」と「完成する材料」を入れ替えることができます。
どちらの向きにするのかは、カードを裏向きで伏せる段階で選択しておきます。カードを公開したら、ゲームが終わるまで向きを変えることはできません。
③右隣の人に大釜を渡す
全員、材料がのった大釜を右隣のプレイヤーに渡します。
隣から大釜を渡されたら、大釜にのっている全ての材料を自分の作業場スペースに置きます。
渡された大釜は、次のラウンドで自分の大釜として使います。
④溢れた材料は左隣の人の魔法円へ
自分の作業場における材料は、ボードに描かれているマスの数だけです。
ストックできる材料の上限数
黒 | 3個まで |
白 | 4個まで |
赤 | 9個まで |
青 | 9個まで |
緑 | 9個まで |
自分の作業場に収まりきらない場合は、左隣のプレイヤー(大釜を渡してきた人)の魔法円に置きます。
魔法円に一定数の材料がたまった人の勝ちとなります。
⑤手札を回してカードを補充する
全員、残っている手札を左隣の人に渡します。
その後、手札が4枚になるまでカードを引いて補充します。
これでラウンド終了です。次のラウンドを①~④を繰り返します。
⑥アルカナについて
調合法カードの上部にアルカナアイコンが描かれているものがあります。
アルカナアイコン付きのカードを公開したら、対応するアルカナマーカーをアルカナトラック上で1マス進めます。
各マーカーが偶数マス(2・4・6)に到達したら、アルカナの効果を1回発動できます。
アルカナ | 効果 |
秘薬 | 共通サプライから材料1個を取り、自分の大釜に加える |
カラス | 自分の作業場から材料2個を取り除き、共通サプライに戻す |
魔術書 | 調合カードの投入スペースに材料を配置する際、1種類の材料を何個でも共通サプライから取ることができる |
⑦魔女カードについて
最初に選んだ魔女カードには、それぞれ異なる固有能力があります。
手札の上限をアップする能力や、調合法カードになる能力、1回使うと捨て札になるけど強力な効果を発揮する能力などがあります。
魔女の種類は10種類以上もあって、能力のバリエーションも豊富なので、初めて使う魔女カードがくるとワクワクします!
魔女カードの効果の一部紹介
魔女カード | 効果 |
千里眼 | 手札の上限が5枚になる |
フェイに祝福されし者 | 毎ラウンド、材料を使わずに赤と灰色の材料を1個ずつ生み出す |
秘めしちから | 5種類の材料から任意の材料3個を生み出す(使用したら捨て札になる) |
風おこし | 通常では回転できないカードでも、公開前に180度回転させておくことが可能 |
よろず魔女 | 自分の大釜に5種類の材料を入れたら、任意の材料1個を取り出して自分の魔法円に置く |
⑧魔法円にある材料が5個以上になったら勝ち
自分の魔法円に材料が5個以上のっているプレイヤーの勝利です。
5個以上のっているプレイヤーが複数人いた場合は、魔法円にのっている材料の数が多いプレイヤーの勝ちとなります。
ワーリングウィッチクラフトの『レビュー』
最後は、ワーリングウィッチクラフトのボードゲームレビューです。
攻守のバランスが大事!
ワーリングウィッチクラフトの面白い点は、自分が作った資源を隣のプレイヤーに送り込んでバーストさせるという独特なシステム!
初めて遊んだときは「とにかく緑ばかり送り込んでやろう」という攻めの方針でやってみたら、守りが疎かになって、自分に送り込まれてきた資源を受けきれずに5ラウンド目であっさり負けました…。
もちろん相手に送り付けて攻撃するのは大事ですが、溜まっていく資源を減らせるように防御面を強化するのも同じくらい重要です。全員が慣れて攻守のバランスが良くなってくると、青で攻めたら相手が青を消化できる構築になって、白で攻めたら白を消化できる構築になるので、そこからは「この均衡をどう崩すか」を考えるのが面白かったです!
カードのドラフト時は、残った手札を上流のプレイヤー(自分に資源を送り込んでくる人)に渡さなければいけないので、「自分の得点のためにこのカードを選びたいけど、隣の人にこっちのカードを使われたくない」といったジレンマがあってかなり悩ましかったです。
また、実際に遊んでいて困らされたのが、送られてくる資源は色が絞られていることが多いので、特定の色が手に入りにくくて枯渇しやすい点。初回プレイ時にルールを忘れていて途中で気づきましたが、自分で生成した資源は別のカードの投入スペースに置くこともできるので、この選択肢を頭に入れておくと戦略の幅が広がると思います。
プレイ感はかなり軽め
やることは「カードを出す→資源変換→資源&手札を回す」というだけで、箱の大きさの割に簡単です。カード内容も「緑→白」「白&青→赤&緑」という感じで、シンプルな変換内容ばかりなのでとっつきやすかったです。
また、全員同時プレイなので、待ち時間が少なくてサクサク遊べるのがGOOD。1プレイはだいたい20~30分程度と軽め。
「相手に資源を送る&溢れさせたら勝ち」という部分のインストさえしっかりやれば、ボードゲーム初心者でも遊びやすい部類だと思います。魔女カードの効果のバリエーションも豊富で、いろんな魔女カードを使ってみたくなるので、1回遊び始めると余裕で3戦くらいやってしまいます。
微妙な点
ワーリングウィッチクラフトは個人的にはめちゃくちゃ好きなボードゲームですが、あえて微妙な点も挙げてみます。
1つ目は、カード運が悪く、資源を減らそうにも減らせずに負けてしまうことがある点。
実際に僕の場合は、隣から青ばかり送り込まれてくる状況で、手札に青を消化するカードがほぼ回ってこずに、そのままバーストして負けました…。ほかにも似たような状況で負けるシーンがちらほらあったので、カード運の影響は大きい気がします。とはいえ、みんながドラフトした結果もあるので、単純に運とは言い切れませんが…。
2つ目は、誰が隣にくるかで難易度が変わる点。特に、経験者から初心者に送り込む形になると、めちゃくちゃキツくなりそう。ほかのゲームでいうと、隣の人にブラフをかます『ファブフィブ』や『コヨーテ』で「この人の隣だとめちゃくちゃ仕掛けられるから嫌だ!」ってなる感じ。1ゲームが短いので、席替えして2ゲーム目をやるのがおすすめです。
まとめ:ワーリングウィッチクラフトの個人的評価
最後に、ワーリングウィッチクラフト(Whirling Witchcraft)の個人的評価と良かった点/微妙だった点をまとめました。
ボードゲーム評価
おすすめ度 | (4.5) |
簡単さ | (3.5) |
盛り上がり度 | (3.5) |
考える要素 | (4.5) |
運要素 | (4.0) |
良かった点 | 微妙だった点 |
---|---|
他にない独特なシステムが秀逸 カードドラフト時の悩ましいジレンマ 大釜やイラストの怪しげな雰囲気 全員同時プレイでサクサク遊べる 1プレイ20~30分で終わる ワイワイ盛り上がれる 5人まで遊べる | カード運が悪く、対処しきれずに負けることがある 誰が隣かで難易度が変わる |
以上が、ワーリングウィッチクラフト(Whirling Witchcraft)のルール&レビューでした。
実際に遊んでると、「ヤバい、めっちゃきたぞ!」「次、大量に行くから覚悟して」「なんでいきなり赤がこんなに…」「これは死んだ…」と思っていた以上に盛り上がりました。5人まで遊べるのも地味にありがたいです。
変わったシステムが新鮮というだけでなく、普通に良作なので、手元に残しておきたいお気に入りボードゲームになりました!
また、ワーリングウィッチクラフトのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
▼ワーリング・ウィッチクラフト 日本語版
ワーリングウィッチクラフトに合う『スリーブ』
ワーリング・ウィッチクラフトのカードサイズは88㎜×63㎜です。
このカードサイズにおすすめのスリーブは『ホビーベース TCGサイズスリーブ・ハード(91.5×66㎜)』です。
厚み0.1㎜のハードタイプなので、傷などのダメージからしっかりとガードしてくれます。
ワーリング・ウィッチクラフトのカード枚数は87枚なので、ホビーベース ボードゲームサイズ・ハード(50枚入り)が2袋あればOKです。
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