【拡張】エルドラドを探して 英雄と呪いの新要素4つを徹底解説
エルドラドの拡張版『エルドラドを探して 英雄と呪い(The Quest for El Dorado: Heroes & Hexes)』がアークライトゲームズから2022年1月に発売しました。
超強力な「英雄カード」、初期デッキに追加される「動物カード」、呪いの効果を受ける「魔物マス」などの新要素がモリモリ!一気に前進できる「トンネルマス」を使えば、一気に逆転できる可能性もありますが、相応のデメリットも…。
今回は、エルドラドを探しての拡張版『英雄と呪い』で加わった新要素を徹底解説します!
▼エルドラドを探して 英雄と呪い
▼エルドラドを探して ムイスカと危難
商品名 | エルドラドを探して 英雄と呪い 完全日本語版 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45分 |
対象年齢 | 10歳~ |
ジャンル | デッキ構築 |
発売時期 | 2022年1月 |
デザイナー | ライナー・クニツィア |
日本語版販売 | アークライトゲームズ |
価格 | 2,640円(税込) |
関連ページ | アークライトゲームズの公式ページ |
エルドラドを探してはどんなゲーム?
エルドラドを探しては、プレイヤーが探検家となって、南米の奥深くにある伝説の黄金都市「エルドラド」に到達することを目指すボードゲームです。
このゲームの特徴は、「すごろく」と「デッキ構築」が融合しているところ!通常のすごろくゲームでは「ダイス」を振ってコマを進めますが、エルドラドでは「自分で作ったデッキ」から引いたカードを使ってコマを進めます。
プレイ中は「デッキを強化するか、コマを前進させるか」どちらを優先するかという選択に悩まされます。エルドラドでは、このバランスの判断がとても重要です。
そして、拡張版の『英雄と呪い』では、超強力な「英雄カード」、初期デッキに追加される「動物カード」、デッキを圧迫する「魔物カード」などの新要素が追加されて、よりパワフルなゲーム展開を楽しめます!
拡張版『英雄と呪い』では、基本セットにあった選択ルールの「洞窟」を採用します。まだ、洞窟ルールで遊んだことがない人は一度プレイしておくとスムーズに拡張版を遊べると思います!
▼エルドラドを探して(基本)のレビュー
エルドラドを探して 英雄と呪いの『内容物』
エルドラドを探して 英雄と呪いの内容物がこちら。
【内容物】
地形タイル3枚 / 障害タイル2枚 / 酒場タイル1枚 / 呪いトークン20個 / 洞窟トークン18個 / ルール説明書1冊 / 市場カード12枚 / 動物カード4枚 / 英雄カード10枚 / 魔物カード15枚 / プロモカード2パック
エルドラドを探して 英雄と呪いの『新要素4つ』
エルドラドを探して 英雄と呪いの新要素は、主に以下の4つです!
- 呪いを受ける「魔物マス」
- 一気に前進できる「トンネルマス」
- 超強力な味方「英雄カード」
- 初期デッキに加わる「動物カード」
①呪いを受ける「魔物マス」
エルドラドを探して 英雄と呪いの新マップを見ると、紫色の不気味なマスが追加されています…。
これが、今回の拡張で追加された「魔物マス」です。
通常、マスに移動するときは手札のカードをプレイする必要がありますが、魔物マスではカードをプレイする必要がありません。ただし、魔物マスに描かれている魔物マークの数だけ呪いトークンを引かなければなりません。
下の画像のように、魔物マークが1つのマスに進むと、呪いトークン1個をランダムに引くことになります。
呪いトークンは以下の9種類(全20個)があります。
画像 | 効果 |
---|---|
《不調(オール)》1個 オールの移動力が使えなくなる。 取り除くには、手札からオール1以上のカードを捨てる。 | |
《不調(コイン)》1個 コインの移動力が使えなくなる。 取り除くには、手札からコイン2以上のカードを捨てる。 | |
《不調(ナタ)》1個 ナタの移動力が使えなくなる。 取り除くには、手札からナタ2以上のカードを捨てる。 | |
《苦悩》1個 アクションカードをプレイできなくなる。 取り除くには、手札のアクションカード1枚を捨てる。 | |
《不運》2個 カードを一切プレイできなくなる。 取り除くには、手札から任意のカード2枚を捨てる。 | |
《洞窟恐怖症》2個 洞窟トークンをプレイできなくなる。 取り除くには、洞窟トークンを1個捨てる。 | |
《苦痛》6個 魔物カード1枚を自分の捨て山に加える。 | |
《昏睡》3個 他のプレイヤーは手番順に、自分の探検コマを誰もいない隣接するマスに移動できる。 | |
《呪術》3個 左隣のプレイヤーは、あなたがいま移動させたコマを誰もいないマスを通って2マス分移動させる。 |
呪いトークンは「〇〇ができなくなる」という行動制限が加わる効果が多いものの、解除はそんなに難しくありません。
この中でかなりキツイと思ったのが、2マス戻らさせる「呪術」。魔物マスに入って呪術を引いて2マス戻り、また魔物マスに入ったら呪術が出て2マス戻る…なんてこともあり、一気に取り残されることも…。20個中3個なので、何度も引くことは稀ですが、かなり鬼畜な効果です…。
また、呪いトークンの中で最も数が多いのが、魔物カード1枚をデッキに加える「苦痛」です(20個中6個)。
魔物カードには何の効果もないので、これがデッキに加わることで手札が圧迫されます…。
ただ、全く使えないお邪魔カード…というわけではなく、一応「カード購入時の1/2コイン」として使うことができます。
とはいえ魔物カードは枚数が増えるとめちゃくちゃ邪魔なので、手札を廃棄できるキャンプマスや、他のプレイヤーに魔物カードを押し付ける洞窟トークンなどを使って対処したいところです。
②一気に前進できる「トンネルマス」
魔物マスの中には、洞窟の入り口が描かれた「トンネルマス」もあります。
下の画像のように、トンネルマス上にいるコマは、次の移動で他のトンネルマスに移ることができます。
トンネルマスは一気に前進できますが、呪いトークンを2個引くマスが多い上に、トンネルの入り口と出口で2回呪いトークンを引かなければならないといった大きなデメリットがあります…。とはいえ、ワープするように距離を詰められるので、出遅れた時に一か八かで使いたい一発逆転要素で、個人的には良調整だと思います。
ちなみに、今回の拡張で追加されたカードや洞窟トークンの効果に「呪いトークンを引かずに魔物マスに入れる」というものもあるので、トンネル利用時はそれらでデメリットを抑えて移動したいところです。
③超強力な味方「英雄カード」
エルドラドを探して 英雄と呪いには、超強力な英雄カード(全10種類)が追加されました。
これらの英雄カードは、新たに追加された「酒場タイル」のマスに入ることで獲得できます。
酒場タイルに到着したら、英雄カードの山札からランダムに3枚引いて表にして、そのうちの1枚を手札に加えることができます。(1人1枚まで)
英雄カード10種類の効果がこちら↓
画像 | カード効果 |
---|---|
《メアリー・リプリー》 移動力:ナタ6 移動前に、手札から魔物カードを望むだけ取り除く。 | |
《クリストファー・ダンディ》 移動力:ナタ4 or オール4 | |
《スクルージ・ブライ》 移動力:コイン6 | |
《アメリア・ロックハート》 移動力:ナタ3 or オール3 or コイン3 | |
《イアン・マゼラン博士》 控えの山から洞窟トークン1枚を獲得する。 その後、保有する洞窟トークン1個を選び、箱に戻さずに効果を適用する。 | |
《イザベラ・ジョーンズ》 自分のコマ1個を隣接するマスに移動させる。 ※他のコマがいるマスや山岳マスに侵入することも可。 | |
《ネイサン・クック》 自分のコマ1個を、コマがいないかつアイコンが1個だけのマスの上を3マス分まで移動できる。 ※魔物マスも可。 | |
《ヘンリー・スリープウッド》 市場ボード上から任意のカード1枚を無料で獲得し、山札の一番上に加える。 | |
《ガートルード・エヴァ―ディーン》 自分のコマ1個を6マスまで移動できる。 効果適用後、このカードを箱に戻す。 ※他のコマがいるマスや山岳マスに侵入することも可。 | |
《ララ・オマリー》 他のプレイヤーのすべてのコマを隣接マスに移動させる。 |
上の効果を見てもらえばわかりますが、基本セットの強いカードを圧倒的に上回る超強力な効果ばかりです!
どれを手に入れるかでその後のデッキ構築や展開に大きく影響するので運要素が上がりますが、デッキがはっきりと差別化される・序盤からゲームがスピーディーに動くので、これも良い追加要素だと思います。
④初期デッキに加わる「動物カード」
また、エルドラドを探して 英雄と呪いには、初期デッキに1枚追加する動物カード(4種類)があります。
初期デッキのカードと比べると、1段階使い勝手がいい効果になっています。
さらに、動物カードには特殊能力があり、廃棄することでその移動力を2~3倍に引き上げることができます。
例えば、ポリーなら通常の使い方だと「コイン1」ですが、廃棄する代わりに「コイン3」に変更することができます。
1回限りの特殊能力をどこで使うのかという判断も重要です!
エルドラド拡張の「プロモカード2・3」
エルドラドを探して 英雄と呪いには「プロモパック2」「プロモパック3」が入っていて、全部で6種類のカードが追加されます。
全体的に「障害地形を超えられる」効果を持つカードが多いのが特徴です。
エルドラドを探しての拡張版に合うスリーブ
エルドラドを探して 英雄と呪いのカードサイズは「87×56㎜」なので、『ホビーベース ボードゲームサイズ・ハード(90×58.5㎜)』がぴったりです。
エルドラドを探して 英雄と呪いのカード枚数は60枚なので、ホビーベース ボードゲームサイズ・ハード(50枚入り)が2袋あればOKです。
エルドラドを探して 英雄と呪いのレビュー
最後は、拡張版『エルドラドを探して 英雄と呪い』のレビューです。
遊ぶ前は、新マップの魔物マスが目立っていたので、お邪魔要素もりもりでテンポが悪くなるのでは…と気になっていましたが、その分「英雄カード」と「動物カード」で序盤の展開がスピーディーになっているので、良い感じにつり合いが取れている気がしました。
基本セットと比べると、運要素はかなりアップした印象。英雄カード・呪いトークンなどのランダム性が増えたことで「あの英雄がきますように」「あの呪いトークンだけは勘弁して…」とお祈りするシーンが増えました。特に呪いトークンは想定外の足止めになって計画が台無しになることも…。運要素が増えるので好みが分かれそうですが、個人的には英雄カードや呪いトークンの引きで一喜一憂したり、トンネル移動で逆転できたりして、拡張込みの方がワイワイ盛り上がりやすいのが良かったです!
総合すると、拡張版『英雄と呪い』は新しい変化が加わってリプレイ性がアップする良拡張でした。英雄カードはちょっと大味気味な気もしますが、パワフルな効果で気持ちよくプレイできますし、デッキの個性もでやすいのでGOOD。もし魔物マスによるお邪魔要素でテンポが悪くなると感じたら、「動物カードと英雄カードだけ入れる」など追加要素を取捨選択して遊ぶのもいいと思います。
最後に、エルドラドを初めて購入する方は、まずは「基本セット」のみでいいと思います。拡張込みだと、エルドラドのシンプルなデッキ構築ゲームという良さが薄まってしまうので、まず基本で遊んで、変化をつけたくなってから拡張版の『エルドラドを探して 英雄と呪い』を購入しましょう。
▼エルドラドを探して 英雄と呪い
▼エルドラドを探してに合うスリーブ
▼エルドラドを探して ムイスカと危難
▼エルドラドを探して
▼エルドラドを探して(基本)のレビュー
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