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アズール(Azul)のルール&レビュー|壁を装飾するタイル配置ボードゲーム

『アズール(Azul)』ボードゲームのルール&レビュー:王宮の壁にタイルを貼るゲーム
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アズール(Azul)は「王宮のタイル貼り」をテーマにした、見た目がとても美しいボードゲームです。

「なんだ、見た目重視のゲームか…」

と思った方…
僕も最初はそんなイメージでしたが、少し遊ぶと気づきます。

これは「ガチゲー」であると。

「このタイルを取りたいけど、相手にあのタイルを渡したくない」というジレンマに毎回悩まされたり、邪魔し邪魔される妨害要素が強めなので、戦略性が高くてバチバチにやり合うゲームになっています。(ワイワイガヤガヤなゲームではありません)

ちなみに、アズールは「2018年ドイツ年間ゲーム大賞」を受賞していて、世界的に評価の高いゲームです。今回はそんな人気ボードゲーム『アズール(Azul)』のルール&レビューを紹介します。

▼アズール

▼アズール クリスタルモザイク拡張セット

ゲーム名アズール(Azul)
プレイ人数2~4人
プレイ時間30~45分
対象年齢8歳~
ジャンルタイル配置
発売時期2018年
デザイナーMichael Kiesling
日本語版販売ホビージャパン
関連ページホビージャパン公式ページ
BoardGameGeek
目次

アズール(Azul)はどんなボードゲーム?

アズール|ボードゲーム

アズール(Azul)は、プレイヤーがタイル職人となって、宮殿の壁に美しくタイルを配置することを目指すボードゲームです。

手番の度に共通の場にあるタイルから1色を獲得して、色ごとに自分のボードに並べていきますが、余ったタイルはマイナス点になってしまいます。

アズール(Azul)|タイル配置ボードゲーム

タイルを余らせないように計画的にタイルを獲得しつつ、いかに相手にマイナス点を押し付けるかを考えるゲームです。手番の度に「自分の欲しいタイルを取るか」「相手の妨害をするか」というジレンマに悩まされ続けるので、シンプルだけどしっかりとした遊び応えがあります。

2人で遊んでも面白いので、カップル・夫婦でじっくり頭を使って遊びたいという方にもおすすめです!

アズールの内容物

アズール(Azul)に入っているものがこちら。

ボードゲーム『アズール(AZUL)』に入っているもの

<アズールの内容物>
アズール袋 / 個人ボード4枚 / タイル類 / 丸皿 / 得点マーカー

美しいタイルがたくさん!

宮殿の壁を装飾するゲームなので、メインのコンポーネントは大量のタイルです。

ボードゲーム『アズール』には大量のタイルが入っている

5種類のタイルが全部で100個も入っています!

このタイルは付属の袋に入れて、ランダムに取り出せるようにしておきます。

アズール:タイルは袋に入れて、ランダムに取り出せるようにしておく

1人1枚ある「個人ボード」

個人ボードには「得点表」「図案ライン」「王宮の壁」「床ライン」という4つのエリアがあります。

アズール(Azul)の個人ボード

アズールのゲーム準備

テーブルの中央に数枚の丸皿を置き、袋からランダムに取り出したタイルを4個ずつのせます。

アズール(Azul):丸皿の上にタイル4枚を展示する

アズール(Azul)のルール

ここからは、アズールのルール・遊び方を詳しく紹介します。

各ラウンドは「タイルの獲得フェイズ」と「壁の装飾フェイズ」で構成されています。

①タイルの獲得

まずは、タイルの獲得フェイズです。タイルの獲得方法は以下の2つのどちらか。

  • A. 丸皿から取る
  • B. 中央から取る

A.「丸皿」から取る場合

1つの丸皿を選び、そのお皿にある1色全てのタイルを獲得します。残ったタイルは場の中央に移動します。

アズール(Azul)のタイルの獲得方法:丸皿から獲得する

上の場合では、黒のタイル2個を獲得して、残りのタイルを場の中央に置いたところです。

B.「中央」から取る場合

場の中央にあるタイルから1色全てのタイルを獲得することもできます。

アズール(Azul)のタイルの獲得方法:中央から獲得する

上の画像では、中央にあるオレンジのタイル3個を獲得したところです。中央に残ったタイルはそのままにしておきます。

②図案ラインに配置する

タイルを獲得したら、個人ボード左側の「図案ライン」に配置します。

下の画像のように、図案ラインには5つの段があり、それぞれ1~5個のタイルが置けるようになっています。

アズール:図案ラインには1~5個のタイルが置ける

タイルは任意の段に「右詰め」で置いていき、1つの段のすべてのスペースにタイルが配置されたら、その段は完成です。できるだけ多くの段をタイルで一杯にすることを目指します。

ただし、タイルの置き方には大事な2つの配置ルールがあります!

ルールA:同じ段には同じ色しか置けない

既にタイルが置かれている段には「同じ色」しか置けません。

アズールのルール①:タイルが置かれている段には「同じ色」しか置くことができない

上のように、既に「オレンジ」のタイルが置かれている場合、続けて置けるのは同じ「オレンジ」のタイルだけです。水色など、その他の色のタイルは置けません。

ルールB:置けないタイルは床ラインへ

複数のタイルを置いている途中で1つの段が一杯になってしまった場合、置けずに余ったタイルは「床ライン(ボード下部)」に置かなければなりません。

アズールのルール②:置けずに余ったタイルは床ラインに置く

上の画像では、水色タイル2個を獲得して、1個を4段目の残り1スペースに置き、余った1個を床ラインに置いたところです。

「床ラインに置く」=「タイルを床に落としてしまった」ということで、床ラインに置いたタイルはマイナス点になります。

③タイルがなくなったら獲得フェイズ終了

手番では「①タイルの獲得」⇒「②図案ラインに配置」をしたら、次のプレイヤーの手番になります。

①・②を繰り返し、場の全てのタイルがなくなったら、タイルの獲得フェイズ終了です。

『アズール』場の全てのタイルがなくなったら購入フェイズ終了

④タイルを壁に貼る

タイルの獲得フェイズが終わったら、次は壁の装飾フェイズです。

完成した段のタイルを壁に貼る

先ほどの図案ラインの中で横一列タイルで埋まっている段は「図案が完成したタイル」です。

『アズール』横一列埋まっている段は「図案の完成したタイル」

上の場合は、1段目・2段目・4段目が完成しています。

図案が完成したタイルは、右側の壁エリアに貼っていきます。

完成したタイルを1つ取り、「同じ段の同じ色の壁」に配置します。

アズール(Azul):完成した段のタイル1つを「同じ段の同じ色」の壁に移動させる

上のように、完成したタイル1個を横にスライドして、同じ色のマスに配置します。

残ったタイルはゲーム外へ

完成したタイルを移動させた後、同じ段に残ったタイルはゲーム外に取り除きます。

アズール:残ったタイルはゲーム外に除外

未完成の段は、次のラウンドに引き継ぐ

未完成の段は、何もせずに次のラウンドに引き継ぎます。

アズール:未完成の段は次のラウンドに引き継ぐ

⑤壁にタイルを配置すると点数獲得

壁にタイルを配置するたびに、点数を獲得します。

基本的にタイル1枚を壁に貼ることで「1点」獲得となります。

アズールの得点:タイル1枚貼ることで「1点」獲得

ただし、タイルが上下左右に繋がることで得点がアップします。

置いたタイルの上下・左右に繋がっているタイルがあれば「繋がっている枚数分の点数」が入ります。

アズールの得点:タイルが上下・左右に繋がっていれば「繋がっている枚数分の点数」がもらえる

上のように、上下に3枚繋がれば3点獲得、左右に4枚繋がれば4点獲得です。もちろん、1枚のタイルを配置することで、上下に3枚繋がり、左右にも4枚繋がれば、一気に「7点」入ります!

得点計算が終わったら、壁の装飾フェイズの終了です。

⑥ラウンドの終了

壁の装飾フェイズが終わったら、ラウンド終了です。

ゲーム開始時と同じように、丸皿の上にタイルを4個ずつ置いて、①~⑤を繰り返します。

⑦ゲームの終了

誰かが壁のタイルを横一列に5枚並べると、ゲーム終了です。

ボードゲーム『アズール』:誰かが壁のタイルを横一列に5枚並べるとゲームの終了

ゲーム終了時には、以下の「得点ボーナス」があります。

  • タイルが横一列並んだら2点
  • タイルが縦一列並んだら7点
  • 同じ色のタイルを5枚配置したら10点

これらの得点ボーナスを計算して、最後に点数が最も高い人の勝利となります。

アズールのレビュー

最後は、実際にアズールを遊んだ感想をレビューします。

アズールを遊んだ感想

アズールのプレイ画像|ボードゲーム

アズールは見た目が美しくて優雅に遊べそうな雰囲気ですが、その正体はガチガチのガチゲーです!

場と相手の状況から優先的に取った方がいいタイルを先読みしたり、いま「自分の欲しいタイルを取るか」「相手の妨害をするか」というジレンマが常にあって、30分くらいの短い時間で濃厚な充実感を味わえます。

アズールでは、場のタイルと相手のボードが全て見えていて、相手が欲しいタイル・欲しくないタイルが丸わかりなので、相手への妨害が容易です。特に終盤は置けるタイルが少なくなってくるので、お互いに相手のボードをガン見してマイナス点の押し付け合いになります。この部分がシビアなゲームといわれる所以ですが、これがアズールの一番熱くて面白いところです!

プレイ人数については、2人だと戦略を立てやすく妨害しやすいのでシビア。4人だとそのシビアさが緩和して、少し緩いゲームになります。 海外で有名なボードゲームサイトBGGでは2人ベストになっています。

ちなみに我が家では、4人で遊ぶ用としてはあまり稼働せず、もっぱら妻と遊ぶ2人用になっています。 「プレイ時間が30分くらい」「短いのに濃厚なゲーム性」「片付けが楽」という点が家庭で遊びやすいです。

アズールシリーズはどれがおすすめ?

アズールの個人ボード|ボードゲーム

邪魔し邪魔されてバチバチしたい方は『アズール』がおすすめです。シリーズ中で一番インタラクションが強くて、相手への妨害が重要なゲームだからです。

妨害要素少なめがいい方は第3弾の『アズールサマーパビリオン』がおすすめです。アズールよりも邪魔しづらくなってプレイ感がソフトになっています。シリーズ中では最もボードゲーム初心者向けだと思います。家族で遊ぶ場合もこちらのほうがおすすめです(子供に妨害しなくていいので)

どれが一番面白いのかと言ったら、個人的には第4弾の『アズール王妃の迷宮』ですが、これはルールがややこしいのが難点。パズルゲーム好きな方はぜひ遊んでみてください。

ボードゲーム初心者の方で何を買おうか迷っている方は『アズール』か『アズールサマーパビリオン』がおすすめです!サマーパビリオンや王妃の庭園のレビュー記事も書いているので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。

▼アズール(Azul)

▼アズール マスターショコラティエ

▼アズール:シントラのステンドグラス

▼アズール:サマーパビリオン

▼アズール:王妃の庭園

アズールのシリーズ作品

アズールはその人気からシリーズ化していて、単体で遊べる作品が5種類と拡張版が2種類発売しています。

シリーズ作品5種類(単体で遊べる)

単体で遊べるアズールシリーズは、以下の5作品です。

単独でプレイ可能

アズール|ボードゲーム【第1弾】
アズール
アズール:マスターショコラティエ【第1弾の限定エディション】
アズール:マスターショコラティエ
(※基本ルールは同じ)
アズール:シントラのステンドグラス【第2弾】
アズール:シントラのステンドグラス
アズール:サマーパビリオン【第3弾】
アズール:サマーパビリオン
アズール:王妃の庭園【第4弾】
アズール:王妃の庭園

第2弾では王宮の窓をステンドグラスで装飾し、第3弾ではサマーパビリオンの建設、第4弾では庭園の建造という内容になっています。

また、アズールの限定エディション『マスターショコラティエ』では、チョコレート職人になって、美しいチョコレートセレクションを作るというテーマになっています。基本ルールはアズールと同じですが、丸皿の裏面に特殊効果がある「選択ルール」が追加されています。

拡張版2種類

また、アズールとアズールサマーパビリオンには拡張セットもあります。

拡張版

アズールクリスタルモザイク拡張セット【第1弾の拡張】
アズール クリスタルモザイク拡張セット
アズールサマーパビリオングレイズ拡張セット【第3弾の拡張】
アズールサマーパビリオン グレイズ拡張セット

どちらにも、個人ボードに被せることでタイルをきっちりはめ込むことができる『アクリル製カバー』と、新たな難易度のゲームが楽しめる『新しい個人ボード』が入っています。

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