ファーナス ロシア産業革命を徹底紹介!ディスク4枚で競る拡大再生産ゲーム
8月に遊んだボードゲームで個人的ベストヒットが、JELLY JELLY GAMESさんから8月5日に発売した『ファーナス-ロシア産業革命-』です!
19世紀ロシアの資本家となって富を築く、競り形式の拡大再生産ゲームです。特徴は「競りに負けてもメリットがある」点で、時にはわざと負けにいくことも必要です。
今回は、『ファーナス-ロシア産業革命-』のルール&レビューを徹底紹介します。
見た目が渋いので「ルールが難解そう…」と思ったのですが、実際に遊んでみるとめちゃくちゃシンプルで遊びやすかったです!
▼ファーナス ロシア産業革命
▼ファーナスに合うスリーブ
商品名 | ファーナス-ロシア産業革命- 日本語版 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30~60分 |
対象年齢 | 12歳~ |
ジャンル | 競り・拡大再生産 |
発売時期 | 2021年8月 |
デザイナー | Ivan Lashin |
日本語版販売 | JELLY JELLY GAMES |
価格 | 4,950円(税込) |
関連ページ | BoardGameGeek |
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ファーナスはどんなゲーム?
ファーナス-ロシア産業革命-は、4つのディスクを使ってカードを競る、オークション形式の拡大再生産ボードゲームです。
競りに勝つとカードを獲得できますが、面白いのは競りに負けても資源獲得などの恩恵があるところ!
時には「ここは絶対に負けたい!」という場面もあって、わざと負けて資源を獲得するというプレイ感がユニークでした!
重要なのは、カードコンボによって資源を効率よくお金に変えていくことです。終盤までにガッツリ換金できる仕組みを作っておいて、最後に大量得点して逆転できた時はめちゃくちゃ気持ちよかったです!
ファーナスの『内容物』
ファーナス-ロシア産業革命-の内容物がこちら。
企業カード 36枚 / スタートアップカード 5枚 / 資本家カード 5枚 / 資本ディスク 17枚 / 石炭 40個 / 鉄 20個 / オイル 15個 / x倍トークン 4枚 / スタートプレイヤートークン 1個 / プレイヤートークン 4枚 / 改良トークン 12枚 / お金トークン 61枚 / ラウンドカウンター 1組 / ダイス 1個
ファーナスの競りで使うのが「4枚の資本ディスク」です。
各プレイヤーに配られる1~4の資本ディスクは「数字の大きさ=価値の大きさ」で、数字が大きい方が競りに勝てます。
また、主な資源は「石炭・鉄・オイル」の3種類です。
入手のしやすさは「石炭>鉄>オイル」という順です。オイルは手に入りづらいですが、お金(得点)に変換しやすいのが特徴です。
ファーナスの『ルール』
ここからは、ファーナスのルール・遊び方を紹介します。
ゲームの流れ
ファーナスは「オークションフェイズ」と「生産フェイズ」の2つのフェイズに分かれていて、これを4ラウンド行ったらゲーム終了です。
最後に、最も多くのお金を持っていたプレイヤーの勝利となります。
ゲームの準備
最初に「資本ディスク4枚・プレイヤートークン・ランダムに選んだスタートアップカード・初期資源」を受け取ります。
ファーナスに慣れてきたら、それぞれ異なる特殊能力を持つ「資本家カード」も加えてプレイしましょう。
オークションフェイズ
ラウンドの最初は『オークションフェイズ』です。
①入札する
まずは、ランダムに引いた「企業カード」をテーブルに並べます。
最初のプレイヤーから時計回りの順で、自分の資本ディスク1枚を企業カードの上に載せていきます。
最も価値の高い(最も数字の大きい)ディスクを入札したプレイヤーがそのカードを獲得できます(後述)。
ちなみに、入札時は「1枚のカードに同じ色 or 同じ数字のディスクを置くのは禁止」というルールがあります。
順番に資本ディスクを1枚ずつ置いていき、全員がディスク4枚を置き終わったら、入札完了です。
②最高額を入札した人がカードを獲得
左側のカードから1枚ずつ入札状況をチェックして、最高額を入札したプレイヤーがそのカードを獲得できます。
下の写真の状況なら、最も大きい「4」を出した黄色プレイヤーがこのカードを獲得できます。
③入札で負けた人は補償効果が受けられる!
一方で、「入札に負けた人にもメリットがある」というのがファーナスの面白いところ!
先ほどの状況では、黄色プレイヤーが入札に勝ちましたが、入札に負けた黒と白のプレイヤーはそのカード上部に書いてある「補償効果」が受けられます。
上のカードの補償効果は「石炭を2個獲得する」というもの。
この補償効果は、自分のディスクの価値と同じ数だけ受けられます。つまり、入札額1の白プレイヤーは鉄2個、入札額3の黒プレイヤーは鉄6個が手に入ります。入札額によって手に入る量が変わるので、どの数字で負けるのかも重要なポイントです。
ちなみに、最高入札者はこの補償効果が受けられないので、時にはあえて負けるように入札する必要があります。
生産フェイズ
生産フェイズでは、獲得した企業カードから資源を獲得したり、資源を変換することができます。(生産フェイズは全員同時プレイ)
資源の獲得
効果:鉄1個を獲得
資源の変換
効果:石炭2個をオイル1個に変換(2回まで可能)
また、全ての企業カードには効果が2つ描かれていますが、手に入れたばかりの企業カードは下段の効果が未着色になっていて、使用不能です。ただ、カードが改良されると裏返って、下段のカード効果も使用可能になります。
改良はスタートアップカードの効果で使えます。
ラウンドの終了
生産フェイズが終わったら、ラウンド終了です。
ラウンド数を計測するラウンドカウンターを進めて、次のラウンドをスタートします。
ゲームの終了
4ラウンドが終わったら、ゲーム終了です。
その時点で、最もお金トークンを持っているプレイヤーの勝利となります。
ファーナスの『レビュー』
最後は、ファーナス-ロシア産業革命-を遊んだレビューです。
競り負けても美味しいゲーム!
ファーナスの特徴は何と言っても、競り負けてもOKなところ。わざと負けて資源を獲得するというプレイ感が独特です!
もどかしかったのは、「石炭が大量に欲しいから、どうしても3で負けたい」みたいな場面で、早く誰か4を置いてくれ~と待っていたら、他のプレイヤーに【3】【2】と置かれて置けなくなった時…。笑
他のプレイヤーの入札によって狙い通りにならないシーンがたくさんあるので、オークションの流れを読むことが勝利へのカギだと思います。
効率よくお金に変えるカードコンボが重要!
初めてプレイした時は、資源を手に入れることを優先しすぎてしまい、ゲーム終了後に資源がお金に変換できずに結構余ってしまいました…。
「もっとうまくできたはず!」と不完全燃焼だったので、即リプレイ。2回目では「石炭獲得」⇒「石炭をオイルに変換」⇒「オイルで高得点」というカードコンボが組めて、終盤に大きく点数を伸ばせたので、めちゃくちゃ気持ちよかったです!
資源獲得・資源変換のバランスを考えながら、カードコンボを組み立てるのが重要です。
生産フェイズは黙々と…
生産フェイズは全員同時プレイで、手元のカード効果を使って資源を変換する時間です。
カード枚数が増えるとどの順番でカード効果を使うのがいいのかといった計算がややこしくなってくるので、黙々とプレイする感じになります。この時間帯は1人で資源をコネコネしているので、ソロプレイ感を強く感じる人が多いようです。
ただ、その前のオークションフェイズはしっかりインタラクションがあるので、個人的にはオン・オフのメリハリが効いているので、悪いようには感じなかったです。
【最後に】ファーナスは個人的クリーンヒット作!
以上が、ボードゲーム『ファーナス-ロシア産業革命-』のルール&レビューでした。
プレイ前のイメージは、箱絵が渋いので難しそうなゲームかな…と思っていましたが、その真逆でめちゃくちゃシンプルなゲームでした!資源は3種類だけだし、カードのアイコンは分かりやすいし、2つのフェイズを行き来するだけだし。すごくスッキリしているゲームなので、インストも楽ちんでした。
プレイ人数については、まだ3人では遊んでいませんが、オークション形式なのでやっぱり4人で遊ぶ方が面白いと思います。
また、2人で遊ぶ場合は、架空のプレイヤーを用意してダイスを振って入札位置を決めます。妻と2人でも遊んでみましたが、これが良い感じに邪魔をしてきて、「そこだけは入札しないでって言ってるのに…」などと文句を言いながら楽しめました。ダイスの出目で運要素が上がりますが、普通に2人でも面白かったです!
爆発的な盛り上がりはありませんが、程よい駆け引きと戦略性のある洗練されたボードゲームでした。個人的クリーンヒット作なので、これからまだまだ遊びたいおすすめの作品です!
また、ファーナスのほかにも面白いボードゲームはたくさんあります。僕のおすすめのボードゲームについては『ボードゲームのおすすめランキング』で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
ファーナス 日本語版
ファーナスに合う『スリーブ』
ファーナスのカードサイズは「89.5×63mm」なので、『ホビーベース TCGサイズスリーブ・ハード(91.5×66mm)』がちょうどいい大きさです。
ファーナスにはカードが46枚入っているので、この50枚入りスリーブが1セットあればOKです。